木枯こがらし寒さむく 夜よるは更ふけて
月つきはさゆれど 身みは悲かなし
坊ぼうやよい子こだ ねんねこしゃんせ
声こえも涙なみだの 貰もらい乳ちち
斯身このみ飢うゅれば斯児このこ育そだたず
斯児このこ棄すてざれば斯身このみ飢うゆ
捨すつるが是ぜか捨すてざるが非ひか
人間にんげんの恩愛おんあい斯心このこころに迷まよう
しあわせ薄うすく 生うまれ来きて
なにを夢ゆめむか いとし子ごよ
坊ぼうやよい子こだ ねんねこしゃんせ
泣なけば心こころも 乱みだるるに
世よに亡なき妻つまの 名なを呼よべば
胸むねにしみ入いる 鐘かねの音ね
坊ぼうやよい子こだ ねんねこしゃんせ
男おとこ涙なみだの 子守唄こもりうた
木枯kogaraしshi寒samuくku 夜yoruはha更fuけてkete
月tsukiはさゆれどhasayuredo 身miはha悲kanaしshi
坊bouやよいyayoi子koだda ねんねこしゃんせnennekosyanse
声koeもmo涙namidaのno 貰moraいi乳chichi
斯身konomi飢uxyuればreba斯児konoko育sodaたずtazu
斯児konoko棄suteざればzareba斯身konomi飢uゆyu
捨sutsuるがruga是zeかka捨suteざるがzaruga非hiかka
人間ningenのno恩愛onai斯心konokokoroにni迷mayoうu
しあわせshiawase薄usuくku 生uまれmare来kiてte
なにをnaniwo夢yumeむかmuka いとしitoshi子goよyo
坊bouやよいyayoi子koだda ねんねこしゃんせnennekosyanse
泣naけばkeba心kokoroもmo 乱midaるるにruruni
世yoにni亡naきki妻tsumaのno 名naをwo呼yoべばbeba
胸muneにしみnishimi入iるru 鐘kaneのno音ne
坊bouやよいyayoi子koだda ねんねこしゃんせnennekosyanse
男otoko涙namidaのno 子守唄komoriuta