トマトは愛を解さない 歌詞 甲斐田晴 ふりがな付

何なにがトマトだ　緑黄色汚物りょくおうしょくおぶつ
雑巾ぞうきんをねぶる方ほうが美味うまい
含有がんゆうストレスが栄養えいようを上回うわまわる
悪魔あくまの血栓けっせん

醜悪しゅうあくさに赤面せきめんしたのではない
負ふを凝縮ぎょうしゅくしただけの身みを
ミニと呼よんでかわいこぶる
精神性せいしんせいまで反吐へどが出でる

俺おれの思想しそうに大人おとなたちは眉まゆを顰しかめた
リコピンに毒どくされもう救すくえないのだ
では純粋じゅんすいな子こどもたちよ　俺おれが導みちびく
奴やつらより赤あかい血潮ちしおで呪のろいを吠ほえろ

さあ、汗あせをかいて働はたらいて買かったトマト踏ふめ
愚おろかだと思おもうのならトマトの副作用ふくさようだ
さあ、白目剥しろめむいて気絶きぜつするまでトマト踏ふめ
この滾たぎる憎にくしみを余あまらせるな
子こどもたちよ　俺おれを讃たたえよ
俺おれについて来こい
グチャグチャのトマトの前まえであざ笑わらえ

何なんがトマトだ　宇宙うちゅうの不可食部ふかしょくぶ
赤錆あかさびをねぶる方ほうが甘あまい
貴様きさまがするように
俺おれも子こどもたちを染そめてみせよう

絞しぼったトマトは墓場はかばのヘドロ
焼やいたトマトはグロいかさぶた
ケチャップは何なんでか美味うまい
覚おぼえたか？ 世界せかいの摂理せつりだ

幼おさなくとも立派りっぱなアンチたちを育そだてて
頼たのもしさすら覚おぼえ始はじめたある日ひ
彼かれらは無邪気むじゃきにはしゃぎながら
トマト畑はたけに火ひを放はなった

さあ、燃もえ盛さかるこの景色けしきを誇ほこりトマト踏ふめ
何一なにひとつ間違まちがってはいないはずなのだから
さあ、この心こころを軋きしめることなくトマト踏ふめ
この滾たぎる憎にくしみはまだあるのに
子こどもたちよ　俺おれはただ
グチャグチャのトマトの前まえで色いろを欠かく

身みの毛けがよだつ存在そんざいさえ誰だれかの宝物たからもの
知しらないわけじゃなかった
間あいだに合あうなら願ねがうよ
あと一ひとつ言葉ことばを選えらべるように

さあ、愛あいと矛盾むじゅんなくあれる呪のろいを
この滾たぎる憎にくしみは胸むねに抱かかえたままで
さあ、呪のろいと矛盾むじゅんなくあれる愛あいを
逆さかさに読よんでも変かわらぬように
子こどもたちよ　俺おれはただ
トマトを食たべない
呪のろいながらそれでも踏ふみ躙にじらずに