花はなもいらない 勲章くんしょうも
国くにに捧ささげた この生命いのち
泣ないちゃ困こまるよ おばさんと
無心むしんに笑わらった あの顔かおを
今いまも夢路ゆめじで 拝おがみます
「おばさん、
待まちに待まった出撃しゅつげきが
やっと決きまりました‥‥
明日あすの朝あさ僕ぼくは必かならず航空母艦こうくうぼかんに
命中めいちゅうしてみせます。
そして蛍ほたるになって、
僕ぼくはきっと帰かえって来きます。」
母ははには告つげずに 参まいります
知覧ちらんでうけた 恩おんがえし
空そらの男おとこの 散ちりぎわを
しっかと見みとどけ 下くださいと
けなげに散ちった 若桜わかさ
「おばさん、本当ほんとうにお世話せわになりました。
僕ぼくの分ぶんまで
長生ながいきして幸しあわせに暮くらして下ください…
ああ‥‥ それから母ははには
今日きょうが僕ぼくの命日めいにちだとそう伝つたえて下ください。」
雲くもの墓標ぼひょうの 青春せいしゅんは
この青空あおぞらが ある限かぎり
人ひとの心こころに 薫かおるでしょう
杖つえにすがって 今日きょうもまた
逢あいに行いきます 特攻とっこう観音かんのん
花hanaもいらないmoiranai 勲章kunsyouもmo
国kuniにni捧sasaげたgeta このkono生命inochi
泣naいちゃicha困komaるよruyo おばさんとobasanto
無心mushinにni笑waraったtta あのano顔kaoをwo
今imaもmo夢路yumejiでde 拝ogaみますmimasu
「おばさんobasan、
待maちにchini待maったtta出撃syutsugekiがga
やっとyatto決kiまりましたmarimashita‥‥
明日asuのno朝asa僕bokuはha必kanaraずzu航空母艦koukuubokanにni
命中meichuuしてみせますshitemisemasu。
そしてsoshite蛍hotaruになってninatte、
僕bokuはきっとhakitto帰kaeってtte来kiますmasu。」
母hahaにはniha告tsuげずにgezuni 参maiりますrimasu
知覧chiranでうけたdeuketa 恩onがえしgaeshi
空soraのno男otokoのno 散chiりぎわをrigiwawo
しっかとshikkato見miとどけtodoke 下kudaさいとsaito
けなげにkenageni散chiったtta 若桜wakasa
「おばさんobasan、本当hontouにおnio世話sewaになりましたninarimashita。
僕bokuのno分bunまでmade
長生nagaiきしてkishite幸shiawaせにseni暮kuraしてshite下kudaさいsai…
ああaa‥‥ それからsorekara母hahaにはniha
今日kyouがga僕bokuのno命日meinichiだとそうdatosou伝tsutaえてete下kudaさいsai。」
雲kumoのno墓標bohyouのno 青春seisyunはha
このkono青空aozoraがga あるaru限kagiりri
人hitoのno心kokoroにni 薫kaoるでしょうrudesyou
杖tsueにすがってnisugatte 今日kyouもまたmomata
逢aいにini行iきますkimasu 特攻tokkou観音kannon