傘かさもささずに みぞれの中なかを
うしろ向むかずに 駈かけてゆく
身みも世よも捨すてて 盡つくしてくれた
そんなお前まえの 涙雨なみだあめ
むせび泣なくよな 舟唄ふなうたさえも
思おもい出で川かわよ
根無ねなし草ぐさだよ 流ながれの淵ふちで
生いきる男おとこに なぜ惚ほれた
あなたのために 地ちの果はてまでも
ついて行いくわと 縋すがる眼めが
離はなれないのさ 瞼まぶたの裏うらで
思おもい出で川かわよ
俺おれの背中せなかを 濡ぬらした雨あめが
いつか冷つめたい 雪ゆきになる
ふたりのこころ 温ぬるめあって
呑のんで明あかした 舟ふね宿しゅくの
遠とおい灯あかりが 川面かわもに揺ゆれる
思おもい出で川かわよ
傘kasaもささずにmosasazuni みぞれのmizoreno中nakaをwo
うしろushiro向muかずにkazuni 駈kaけてゆくketeyuku
身miもmo世yoもmo捨suててtete 盡tsukuしてくれたshitekureta
そんなおsonnao前maeのno 涙雨namidaame
むせびmusebi泣naくよなkuyona 舟唄funautaさえもsaemo
思omoいi出de川kawaよyo
根無nenaしshi草gusaだよdayo 流nagaれのreno淵fuchiでde
生iきるkiru男otokoにni なぜnaze惚hoれたreta
あなたのためにanatanotameni 地chiのno果haてまでもtemademo
ついてtsuite行iくわとkuwato 縋sugaるru眼meがga
離hanaれないのさrenainosa 瞼mabutaのno裏uraでde
思omoいi出de川kawaよyo
俺oreのno背中senakaをwo 濡nuらしたrashita雨ameがga
いつかitsuka冷tsumeたいtai 雪yukiになるninaru
ふたりのこころfutarinokokoro 温nuruめあってmeatte
呑noんでnde明akaしたshita 舟fune宿syukuのno
遠tooいi灯akaりがriga 川面kawamoにni揺yuれるreru
思omoいi出de川kawaよyo