絹雨きぬさめが降ふり 足あしが止とまる
虹にじが出でて まるで夢ゆめの中なか
目めの前まえに そびえる 千年せんねんの杉すぎ
旅人たびびとよ 少すこし休やすんでいかないかと
語かたりかけてくる
ここは甲州こうしゅう笹子峠ささごとうげの 黒野田村くろのだむら
矢立やたての杉すぎの物語ものがたり
粉雪こなゆきが舞まう 夢ゆめも凍こおる
立たちすくむ まるで闇やみの中なか
若者わかものよ 悩なやむな 落おちた花はなびら
かれるだけ さびた心こころとけてゆく
ほこらの中なかから
見上みあげる空そらに輝かがやく星ほしが 強つよく生いきろ
矢立やたての杉すぎが抱だきしめる
旅人たびびとよ 生いきることに疲つかれた時ときは
ここへ来くるといい
ここは甲州こうしゅう笹子峠ささごとうげの 黒野田村くろのだむら
矢立やたての杉すぎのあるところ
絹雨kinusameがga降fuりri 足ashiがga止toまるmaru
虹nijiがga出deてte まるでmarude夢yumeのno中naka
目meのno前maeにni そびえるsobieru 千年sennenのno杉sugi
旅人tabibitoよyo 少sukoしshi休yasuんでいかないかとndeikanaikato
語kataりかけてくるrikaketekuru
ここはkokoha甲州kousyuu笹子峠sasagotougeのno 黒野田村kuronodamura
矢立yatateのno杉sugiのno物語monogatari
粉雪konayukiがga舞maうu 夢yumeもmo凍kooるru
立taちすくむchisukumu まるでmarude闇yamiのno中naka
若者wakamonoよyo 悩nayaむなmuna 落oちたchita花hanaびらbira
かれるだけkarerudake さびたsabita心kokoroとけてゆくtoketeyuku
ほこらのhokorano中nakaからkara
見上miaげるgeru空soraにni輝kagayaくku星hoshiがga 強tsuyoくku生iきろkiro
矢立yatateのno杉sugiがga抱daきしめるkishimeru
旅人tabibitoよyo 生iきることにkirukotoni疲tsukaれたreta時tokiはha
ここへkokohe来kuるといいrutoii
ここはkokoha甲州kousyuu笹子峠sasagotougeのno 黒野田村kuronodamura
矢立yatateのno杉sugiのあるところnoarutokoro