鬼おにと世間せけんは 指ゆびさすけれど
やはり人ひとの子こ ひとりでは
命いのち捨すて身みで 生いきてく方かたの
熱あつい情なさけに
お雪ゆきは解とける 京きょうの宿やど
(セリフ)
「尊皇そんのうとか佐幕さばくとか 女おんなにはど
うでも良よいのでございます。私わたしにとって
大事だいじなのはこの世よの中なかに土方ひじかた歳三としぞう様さまた
だおひとり。」
加茂かもの河原かわらに 時雨しぐれが走はしる
今日きょうも誰だれかの なみだ雨あめ
強つよい方かただと 分わかっていても
もしやもしやと
お雪ゆきはまたも 先さき案あんじ
(セリフ)
「卑怯者ひきょうものとうしろ指ゆびをさされよ
うとも、どうぞどうぞ生いきて戻もどって下くださ
いませ。土方ひじかた様さまのお命いのちはお雪ゆきの命いのちでご
ざいます。」
北きたの彼方かなたにゃ 届とどかぬ祈いのり
いつか跡絶とだえた 風かぜだより
惚ほれたお方かたの 供養くようのために
ひとり生いきてく
お雪ゆきは強つよい 京きょうおんな
鬼oniとto世間sekenはha 指yubiさすけれどsasukeredo
やはりyahari人hitoのno子ko ひとりではhitorideha
命inochi捨suてte身miでde 生iきてくkiteku方kataのno
熱atsuいi情nasaけにkeni
おo雪yukiはha解toけるkeru 京kyouのno宿yado
(セリフserifu)
「尊皇sonnouとかtoka佐幕sabakuとかtoka 女onnaにはどnihado
うでもudemo良yoいのでございますinodegozaimasu。私watashiにとってnitotte
大事daijiなのはこのnanohakono世yoのno中nakaにni土方hijikata歳三toshizou様samaたta
だおひとりdaohitori。」
加茂kamoのno河原kawaraにni 時雨shigureがga走hashiるru
今日kyouもmo誰dareかのkano なみだnamida雨ame
強tsuyoいi方kataだとdato 分wakaっていてもtteitemo
もしやもしやとmoshiyamoshiyato
おo雪yukiはまたもhamatamo 先saki案anじji
(セリフserifu)
「卑怯者hikyoumonoとうしろtoushiro指yubiをさされよwosasareyo
うともutomo、どうぞどうぞdouzodouzo生iきてkite戻modoってtte下kudaさsa
いませimase。土方hijikata様samaのおnoo命inochiはおhao雪yukiのno命inochiでごdego
ざいますzaimasu。」
北kitaのno彼方kanataにゃnya 届todoかぬkanu祈inoりri
いつかitsuka跡絶todaえたeta 風kazeだよりdayori
惚hoれたおretao方kataのno 供養kuyouのためにnotameni
ひとりhitori生iきてくkiteku
おo雪yukiはha強tsuyoいi 京kyouおんなonna