私わたしがあなたに惚ほれたのは ちょうど十九じゅうくの春はるでした
いまさら離縁りえんと言いうならば もとの十九じゅうくにしておくれ
もとの十九じゅうくにするならば 庭にわの枯木かれきを見みてごらん
枯木かれきに花はなが咲さいたなら 焼やいた魚さかなも泳およぎ出だす
私わたしがあなたを想おもう数かず 山やまの木きの数かず星ほしの数かず
三千世界さんぜんせかいの人ひとの数かず 千里浜せんりはま辺べの砂すなの数かず
一銭いっせん二に銭せんの葉書はがきさえ 千里せんり万里ばんりの旅たびをする
同おなじ日本にほんに住すみながら 会あえぬ我わが身みの切せつなさよ
雲くもの切きれ間まに満みちる月つき あなたはなんて無情むじょうなの
想おもい願ねがいは幾度いくどなく 会あえぬ月日つきひはいく日にちか
奥山おくやまずまいのウグイスは 梅うめの小枝こえだで昼寝ひるねして
春はるが来くるよな夢ゆめを見みて ホケキョホケキョと鳴ないていた
私watashiがあなたにgaanatani惚hoれたのはretanoha ちょうどchoudo十九juukuのno春haruでしたdeshita
いまさらimasara離縁rienとto言iうならばunaraba もとのmotono十九juukuにしておくれnishiteokure
もとのmotono十九juukuにするならばnisurunaraba 庭niwaのno枯木karekiをwo見miてごらんtegoran
枯木karekiにni花hanaがga咲saいたならitanara 焼yaいたita魚sakanaもmo泳oyoぎgi出daすsu
私watashiがあなたをgaanatawo想omoうu数kazu 山yamaのno木kiのno数kazu星hoshiのno数kazu
三千世界sanzensekaiのno人hitoのno数kazu 千里浜senrihama辺beのno砂sunaのno数kazu
一銭issen二ni銭senのno葉書hagakiさえsae 千里senri万里banriのno旅tabiをするwosuru
同onaじji日本nihonにni住suみながらminagara 会aえぬenu我waがga身miのno切setsuなさよnasayo
雲kumoのno切kiれre間maにni満miちるchiru月tsuki あなたはなんてanatahanante無情mujouなのnano
想omoいi願negaいはiha幾度ikudoなくnaku 会aえぬenu月日tsukihiはいくhaiku日nichiかka
奥山okuyamaずまいのzumainoウグイスuguisuはha 梅umeのno小枝koedaでde昼寝hiruneしてshite
春haruがga来kuるよなruyona夢yumeをwo見miてte ホケキョホケキョhokekyohokekyoとto鳴naいていたiteita