羊 歌詞 カタソビ ふりがな付

先さきにシャワーを浴あびたアンタから
熱ねつっぽいフローラルふわり香かおる
髪かみの毛けから水滴すいてき飛とび降おりて
フローリングに落おちて死しんでゆく
大おおきな手てで頭あたま撫なでられると
あの日ひのパパ思おもい出だす
甘あまえるのは昔むかしから苦手にがてだから
寂さびしくても自分じぶんのせい

鉛なまりのように重おもい足取あしどりなのに
人ひとの群むれに紛まぎれるたび
アタシだけ浮ういてる様ように思おもえて恐こわくなる
誰だれかになぞってもらえなきゃ
自分じぶんの輪郭りんかくさえもうわからない

アンタの代かわりなんて居いないのに
アタシの代かわりはたくさんいる
そんな気きがするんだ
それなのに呑気のんきに寝息ねいき立たててるアンタむかつく
見上みあげた常夜じょうや灯とう ほら滲にじんでく

乱みだれた布団ふとんの上うえパンツ探さがして
仄暗ほのぐらい中なか液晶えきしょう開ひらいて
二人ふたりのミッドナイトが終おわる
タバコの煙けむりと白しらけていく
不完全ふかんぜん燃焼ねんしょうだった今日きょう
雑念ざつねんだらで嫌いやんなるよ
でも良よいんだアンタが良よけりゃいいんだ

どうせ今夜こんやも眠ねむれないわ
静しずかに寝ねたフリをするよ
足音あしおとみたいな秒針びょうしんに耳みみを塞ふさぐ
羊ひつじはもういないけど
隣となりにアンタがいてくれるから良よいか。
好すきだよ