霧笛むてきがしみます 雪ゆきの夜よる
わたしはあなたの 腕うでのなか
夢ゆめも 現うつつも この霧多布きりたっぷ
ちいさな宿やどの やさしさに
泣なけて名残なごりの 情なさけを契ちぎる
あのとき わたしは 襟裳えりもから
やつれた女おんなの ひとり旅たび
拗すねたこころを いたわるように
お酒さけをついで くれたのが
同おなじ翳かげある このひとでした
これからどうする 北きたの果はて
あなたは漁港みなとへ 戻もどるけど
逢あうも 別わかれも この霧多布きりたっぷ
夜明よあけがせまる それまでは
霧笛むてきまくらに 抱だかれていたい
霧笛mutekiがしみますgashimimasu 雪yukiのno夜yoru
わたしはあなたのwatashihaanatano 腕udeのなかnonaka
夢yumeもmo 現utsutsuもmo このkono霧多布kiritappu
ちいさなchiisana宿yadoのno やさしさにyasashisani
泣naけてkete名残nagoりのrino 情nasaけをkewo契chigiるru
あのときanotoki わたしはwatashiha 襟裳erimoからkara
やつれたyatsureta女onnaのno ひとりhitori旅tabi
拗suねたこころをnetakokorowo いたわるようにitawaruyouni
おo酒sakeをついでwotsuide くれたのがkuretanoga
同onaじji翳kageあるaru このひとでしたkonohitodeshita
これからどうするkorekaradousuru 北kitaのno果haてte
あなたはanataha漁港minatoへhe 戻modoるけどrukedo
逢aうもumo 別wakaれもremo このkono霧多布kiritappu
夜明yoaけがせまるkegasemaru それまではsoremadeha
霧笛mutekiまくらにmakurani 抱daかれていたいkareteitai