北行きたゆき船せんのくもった
窓まどガラスを指ゆびで撫なで
ぼかした窓越まどごし
ふと目めをやれば
ベージュのコート衿えりたて
一人ひとりで海うみをみつめて
デッキに佇たたずむ
人ひとがいる
なぜ過すぎた日ひを
思おもい出だすようにして
乱みだれ髪がみもそのまま woo
一人ひとりで旅たびする人ひとは
どこかに淋さびしさがある
過すぎゆく季節きせつの
風かぜに似にて
つぶやき声こえがかすかに
部屋へやの中なかに流ながれても
それさえ船ふねうつ
波なみは消けしてく
小ちいさな肩かた振ふるわせて
寒さむさに耐たえているなら
少すこしの言葉ことばを
かけてみよう
そうあの人ひとは
行ゆきずりの女おんななら
袖そですり合あうのもいい woo
一人ひとりで旅たびする人ひとは
どこかに淋さびしさがある
馬鹿ばかげた思おもいは
ガラス越ごし
北行kitayuきki船senのくもったnokumotta
窓madoガラスgarasuをwo指yubiでde撫naでde
ぼかしたbokashita窓越madogoしshi
ふとfuto目meをやればwoyareba
ベbeージュjuのnoコkoートto衿eriたてtate
一人hitoriでde海umiをみつめてwomitsumete
デッキdekkiにni佇tatazuむmu
人hitoがいるgairu
なぜnaze過suぎたgita日hiをwo
思omoいi出daすようにしてsuyounishite
乱midaれre髪gamiもそのままmosonomama woo
一人hitoriでde旅tabiするsuru人hitoはha
どこかにdokokani淋sabiしさがあるshisagaaru
過suぎゆくgiyuku季節kisetsuのno
風kazeにni似niてte
つぶやきtsubuyaki声koeがかすかにgakasukani
部屋heyaのno中nakaにni流nagaれてもretemo
それさえsoresae船funeうつutsu
波namiはha消keしてくshiteku
小chiiさなsana肩kata振furuわせてwasete
寒samuさにsani耐taえているならeteirunara
少sukoしのshino言葉kotobaをwo
かけてみようkaketemiyou
そうあのsouano人hitoはha
行yuきずりのkizurino女onnaならnara
袖sodeすりsuri合aうのもいいunomoii woo
一人hitoriでde旅tabiするsuru人hitoはha
どこかにdokokani淋sabiしさがあるshisagaaru
馬鹿bakaげたgeta思omoいはiha
ガラスgarasu越goしshi