茶碗ちゃわんで獨酒どぶろく 呑のみながら
背中せなか屈かがめて 薪たきぎを焼くべ
父ちちは黙だまって 火ひを見みてた
揺ゆらめく囲炉裏いろりの 火ひを見みてた
煤すすけた梁はりから 吊つるされた
自在鉤じざいかぎには 黒光くろびかり
南部なんぶ鉄瓶てつびん 湯気ゆげを吐はく
溜息ためいきみたいに 湯気ゆげを吐はく
昔むかし 囲炉裏いろりの回まわりに 人ひとが居いた
爺じいちゃん婆ばあちゃん 元気げんきな父ちちと母はは
昔むかし 囲炉裏いろりの回まわりに 人ひとが居いた
貧まずしいながらも 片寄かたよせ暮くらしてた
そこには家族かぞくの 温ぬくもりがあった
歪ゆがんだ板戸いたどの 隙間すきまから
風かぜがこっそり 忍しのび込こみ
寒さむさ残のこして 吹ふき抜ぬける
火ひの無ない囲炉裏いろりを 吹ふき抜ぬける
横座よこざに座すわって 目めを閉とじりゃ
父ちちの姿すがたが また浮うかぶ
ここで人生じんせい 思おもったか
子供こどもの行ゆく末すえ 思おもったか
昔むかし 囲炉裏いろりの回まわりに 人ひとが居いた
兄弟きょうだい六ろく人にん それから猫ねこたちも
昔むかし 囲炉裏いろりの回まわりに 人ひとが居いた
行商ぎょうしょうおばさん 富山とやまの薬売くすりうり
そこには心こころの 触ふれ合あいがあった
昔むかし 囲炉裏いろりの回まわりに 人ひとが居いた
爺じいちゃん婆ばあちゃん 元気げんきな父ちちと母はは
昔むかし 囲炉裏いろりの回まわりに 人ひとが居いた
貧まずしいながらも 片寄かたよせ暮くらしてた
そこには家族かぞくの 温ぬくもりがあった
茶碗chawanでde獨酒doburoku 呑noみながらminagara
背中senaka屈kagaめてmete 薪takigiをwo焼kuべbe
父chichiはha黙damaってtte 火hiをwo見miてたteta
揺yuらめくrameku囲炉裏iroriのno 火hiをwo見miてたteta
煤susuけたketa梁hariからkara 吊tsuるされたrusareta
自在鉤jizaikagiにはniha 黒光kurobikaりri
南部nanbu鉄瓶tetsubin 湯気yugeをwo吐haくku
溜息tameikiみたいにmitaini 湯気yugeをwo吐haくku
昔mukashi 囲炉裏iroriのno回mawaりにrini 人hitoがga居iたta
爺jiiちゃんchan婆baaちゃんchan 元気genkiなna父chichiとto母haha
昔mukashi 囲炉裏iroriのno回mawaりにrini 人hitoがga居iたta
貧mazuしいながらもshiinagaramo 片寄katayoせse暮kuらしてたrashiteta
そこにはsokoniha家族kazokuのno 温nukuもりがあったmorigaatta
歪yugaんだnda板戸itadoのno 隙間sukimaからkara
風kazeがこっそりgakossori 忍shinoびbi込koみmi
寒samuさsa残nokoしてshite 吹fuきki抜nuけるkeru
火hiのno無naいi囲炉裏iroriをwo 吹fuきki抜nuけるkeru
横座yokozaにni座suwaってtte 目meをwo閉toじりゃjirya
父chichiのno姿sugataがga またmata浮uかぶkabu
ここでkokode人生jinsei 思omoったかttaka
子供kodomoのno行yuくku末sue 思omoったかttaka
昔mukashi 囲炉裏iroriのno回mawaりにrini 人hitoがga居iたta
兄弟kyoudai六roku人nin それからsorekara猫nekoたちもtachimo
昔mukashi 囲炉裏iroriのno回mawaりにrini 人hitoがga居iたta
行商gyousyouおばさんobasan 富山toyamaのno薬売kusuriuりri
そこにはsokoniha心kokoroのno 触fuれre合aいがあったigaatta
昔mukashi 囲炉裏iroriのno回mawaりにrini 人hitoがga居iたta
爺jiiちゃんchan婆baaちゃんchan 元気genkiなna父chichiとto母haha
昔mukashi 囲炉裏iroriのno回mawaりにrini 人hitoがga居iたta
貧mazuしいながらもshiinagaramo 片寄katayoせse暮kuらしてたrashiteta
そこにはsokoniha家族kazokuのno 温nukuもりがあったmorigaatta