女のオホーツク 歌詞 金田たつえ ふりがな付

壁かべにゃちぎれた 大漁旗たいりょうばた
天井てんじょうにゃ煤すすけた 破やぶれ網あみ
冬ふゆの夜更よふけは 客きゃくもない
番屋ばんや造つくりの さいはて酒場さかば
きしむ流氷りゅうひょう オホーツク
女おんながひとり 酔よいどれ歌うたう
惚ほれた男おとこの 口伝くちづたえ
ひとつ覚おぼえの 舟唄ふなうたを

～海うみ明あけをヨー
海うみ明あけ待まちわび 手酌てじゃく酒ざけ～

寒さむさまぎらす 丸まる火鉢ひばち
外そとは吹雪ふぶきか 風かぜが鳴なる
心こころ重かさね着ぎ 燃もえた肌はだ
偲しのぶぬくもり おもいで酒場さかば
夢ゆめも凍こごえる オホーツク
呑のまずにひとり 眠ねむれはしない
海うみの男おとこに 染しみついた
潮うしおの匂においが 恋こいしくて

破やぶれ提灯ぢょうちん 薄うすあかり
面影おもかげ染抜しみぬき 古ふる暖簾のれん
垂氷たるひ解とければ 帰かえる人ひと
情なさけ止とまり木ぎ やん衆しゅう酒場さかば
春はるはいつ来くる オホーツク
寂さびしくひとり 暦こよみをめくる
かもめ啼なく声こえ 波なみの音おと
早はやく一緒いっしょに 聞ききたくて