涕なきすがる 母ははを振ふりきり
郷里ふるさとを のがれ幾年いくとし
ただ一途いちず 恋こいに走はしった
十八歳じゅうはちの 春はるのあとさき
をんな川がわ 水面みなもよぎるよ
をんな川がわ 流ながれ漂ただよい
散ちり果はてた 夢ゆめの数々かずかず
にくしみも 未練みれんごころも
行いきすぎる 時ときの間まに間まに
風かぜの中なか みんな一色ひといろ
にごり絵えの 巷まちの明あけ暮くれ
むなしさに 目蓋まぶたとじれば
ふり向むかず 生いきてお行いきと
背せなを押おす 亡なき母ははの声こえ
をんな川がわ 明日あしたは何処いずこへ
明日あしたは何処どこへ
涕naきすがるkisugaru 母hahaをwo振fuりきりrikiri
郷里furusatoをwo のがれnogare幾年ikutoshi
ただtada一途ichizu 恋koiにni走hashiったtta
十八歳juuhachiのno 春haruのあとさきnoatosaki
をんなwonna川gawa 水面minamoよぎるよyogiruyo
をんなwonna川gawa 流nagaれre漂tadayoいi
散chiりri果haてたteta 夢yumeのno数々kazukazu
にくしみもnikushimimo 未練mirenごころもgokoromo
行iきすぎるkisugiru 時tokiのno間maにni間maにni
風kazeのno中naka みんなminna一色hitoiro
にごりnigori絵eのno 巷machiのno明aけke暮kuれre
むなしさにmunashisani 目蓋mabutaとじればtojireba
ふりfuri向muかずkazu 生iきておkiteo行iきとkito
背senaをwo押oすsu 亡naきki母hahaのno声koe
をんなwonna川gawa 明日ashitaはha何処izukoへhe
明日ashitaはha何処dokoへhe