Andante 歌詞 観音坂独歩(伊東健人) ふりがな付

この日々ひびをまた進すすめる道理どうり、
心こころの機微きびをただ見透みすかせるように
かつて放はなった言葉ことばは今いまや宙ちゅうを舞まったから
束たばにして貴方あなたに飾かざりたいんだ

通どおりを歩あるく人波ひとなみに、似にた顔かおはもう見みえないし
本当ほんとうは俺おれも人並ひとなみになりたかったんだけれど

指定してい口座こうざに振ふり込こむ電気でんき代だい 日々ひびは綱渡つなわたり、歩あるく平均台へいきんだい
何なにも均ならされない国くにでは成なされるものもたかが知しれてると
望のぞむ音おとが鳴ならされないからって情なさけない
或あるいは美うつくしく咲さく花壇かだんにこの街まちの息遣いきづかいを感かんじて
その一呼吸ひとこきゅうを切きり裂さく誰だれかの鼻歌はなうたに幸福こうふくとは何なにかって聞きいた

喜よろこぼうと鏡かがみの前まえで笑わらうふりをしたことを
愛情あいじょうと呼よぶ催眠術さいみんじゅつに罹かかってみたのは
対等たいとうでいたいからさ、お前まえと
響ひびく雑踏ざっとうを独歩どっぽしなくたって構かまわない、少すこしは

一いち時じの静寂せいじゃくを越こえ二ふたつ目めの活路かつろへ、
摩天楼まてんろう突つき刺さす雲くものなかで雷かみなりと相成あいなって満みつシンジュク晴天せいてん

幼気いたいけな感覚かんかくと肢体したい、社会しゃかい制度せいどと末端まったんの期待きたい、
半額はんがくのシールが貼はられるまで立たち尽つくすスーツの実態じったい
不明瞭ふめいりょうで猥雑わいざつな音像おんぞうは例たとえば、眠ねむりたいみたいな歌うた
夜毎よごと油あぶら差さす歯車はぐるまの軋きしみも明日あしたへ向むかうロンド

もう叫さけばずとも、
掻かき消けしたかった音おとは俺おれの心拍しんぱく音おんが刻きざんでしまってビート
また明日あしたにはスーツに袖そでを通とおし、
ネクタイを締しめ、靴紐くつひもを結むすぶ、言葉ことばを音おとに乗のせる

喜よろこぼうと鏡かがみの前まえで笑わらうふりをしたことを
愛情あいじょうと呼よぶ催眠術さいみんじゅつに罹かかってみたのは
対等たいとうでいたいからさ、お前まえと
響ひびく雑踏ざっとうを独歩どっぽしなくたって構かまわない、少すこしは

この日々ひびをまた進すすめる道理どうり、
心こころの機微きびをただ見透みすかせるように
かつて放はなった言葉ことばは今いまや宙ちゅうを舞まったから
束たばにして貴方あなたに