振ふり下おろす拳こぶし 世界せかいを裂さいて放射線状ほうしゃせんじょうに伸のびゆく蜘蛛くもの巣すに
自みずから掛かかる哀あわれな住人すみびとを蝶ちょうが静しずかに嗤わらう
壊こわしたいのは鏡かがみじゃない その奥おくに生いきるこの僕ぼくだ
溢あふれ出だす血ちは痛いたみを連つれ 価値かちのない僕ぼくをも生いかす
「ようやく出逢であえたね」
この伸のばす手てを悉ことごとく逸それ羽霞はねかすませる
いつでもそうだ 目指めざした光ひかり 眼めを開あいて両手りょうてを伸のばしても
それは揺ゆらいで掴つかめど消きえていく
足跡あしあとから立たち上あがる影かげ 走はしり疲つかれた僕ぼくを追おいかける
振ふり返かえるのを恐おそれる僕ぼくは軌道きどうを外はずれ気付きづけば今いま
ここに独ひとり道みちを失なくした
描えがいたものに捨すてられて 造つくったものの影かげに追おわれて
また縋すがるのはこの弱よわい僕ぼく 溢あふれ出だす血ちを止とめる脆もろい嘘うそ
振ふり下おろす拳こぶし 世界せかいを裂さいて夜よるを塗ぬり潰つぶしていく
壊こわしたいのは鏡かがみじゃない その奥おくに生いきるこの僕ぼくだ
流ながれ出だす血ちは痛いたみを連つれ 価値かちの無ない僕ぼくをも生いかす
振ふり下おろす拳こぶし 世界せかいを裂さいて放射状ほうしゃじょうに伸のびゆく蜘蛛くもの巣すに
自みずから掛かかる哀あわれな住人すみびとを蝶ちょうが静しずかに嗤わらう
壊こわしたいのは鏡かがみだろう 映うつし出だした世界せかいとその嘘うそを
突つき刺ささる硝子がらす 今いまになって気付きづいたよ まだ痛いたむこと
流ながれ出だす血ちは止とまらなくても また自分じぶんの瞳ひとみで空そらを見みた
流ながれ行いく雲くも その行方ゆくえなら、まだ
現実げんじつとは不確ふたしかな物ものだろう 滲にじむ景色けしきを溶とかす通とおり雨あめ
輝かがやく物もの後うしろ姿すがたを捉とらえた気きがした午後ごご
振fuりri下oろすrosu拳kobushi 世界sekaiをwo裂saいてite放射線状housyasenjouにni伸noびゆくbiyuku蜘蛛kumoのno巣suにni
自mizukaらra掛kaかるkaru哀awaれなrena住人sumibitoをwo蝶chouがga静shizuかにkani嗤waraうu
壊kowaしたいのはshitainoha鏡kagamiじゃないjanai そのsono奥okuにni生iきるこのkirukono僕bokuだda
溢afuれre出daすsu血chiはha痛itaみをmiwo連tsuれre 価値kachiのないnonai僕bokuをもwomo生iかすkasu
「ようやくyouyaku出逢deaえたねetane」
このkono伸noばすbasu手teをwo悉kotogotoくku逸soれre羽霞hanekasuませるmaseru
いつでもそうだitsudemosouda 目指mezaしたshita光hikari 眼meをwo開aいてite両手ryouteをwo伸noばしてもbashitemo
それはsoreha揺yuらいでraide掴tsukaめどmedo消kiえていくeteiku
足跡ashiatoからkara立taちchi上aがるgaru影kage 走hashiりri疲tsukaれたreta僕bokuをwo追oいかけるikakeru
振fuりri返kaeるのをrunowo恐osoれるreru僕bokuはha軌道kidouをwo外hazuれre気付kiduけばkeba今ima
ここにkokoni独hitoりri道michiをwo失naくしたkushita
描egaいたものにitamononi捨suてられてterarete 造tsukuったもののttamonono影kageにni追oわれてwarete
またmata縋sugaるのはこのrunohakono弱yowaいi僕boku 溢afuれre出daすsu血chiをwo止toめるmeru脆moroいi嘘uso
振fuりri下oろすrosu拳kobushi 世界sekaiをwo裂saいてite夜yoruをwo塗nuりri潰tsubuしていくshiteiku
壊kowaしたいのはshitainoha鏡kagamiじゃないjanai そのsono奥okuにni生iきるこのkirukono僕bokuだda
流nagaれre出daすsu血chiはha痛itaみをmiwo連tsuれre 価値kachiのno無naいi僕bokuをもwomo生iかすkasu
振fuりri下oろすrosu拳kobushi 世界sekaiをwo裂saいてite放射状housyajouにni伸noびゆくbiyuku蜘蛛kumoのno巣suにni
自mizukaらra掛kaかるkaru哀awaれなrena住人sumibitoをwo蝶chouがga静shizuかにkani嗤waraうu
壊kowaしたいのはshitainoha鏡kagamiだろうdarou 映utsuしshi出daしたshita世界sekaiとそのtosono嘘usoをwo
突tsuきki刺saさるsaru硝子garasu 今imaになってninatte気付kiduいたよitayo まだmada痛itaむことmukoto
流nagaれre出daすsu血chiはha止toまらなくてもmaranakutemo またmata自分jibunのno瞳hitomiでde空soraをwo見miたta
流nagaれre行iくku雲kumo そのsono行方yukueならnara、まだmada
現実genjitsuとはtoha不確futashiかなkana物monoだろうdarou 滲nijiむmu景色keshikiをwo溶toかすkasu通tooりri雨ame
輝kagayaくku物moのno後ushiろro姿sugataをwo捉toraえたeta気kiがしたgashita午後gogo