あいみょん初のワンマンツアー「TOUR2017『excitement of youth』」開催
10月28日、あいみょんが初のワンマンツアー「TOUR2017『excitement of youth』」の東京公演を渋谷のWWWXで開催。9月に発表した1stアルバム『青春のエキサイトメント』も好評の中、会場に集まった超満杯のオーディエンスの前で、アンコール含む全17曲を熱唱した。
開演時間になると、真っ赤な衣装に身を包んだあいみょんがバンドメンバーと共に登場。
オープニングはアルバム同様“憧れてきたんだ”で、弾き語りによるストレートで力強い歌声が会場中に響き渡る。
途中からドラムが加わり、「こんばんは、あいみょんです!」という挨拶を挟んで、“貴方解剖純愛歌”でバンド全体が加わると、場内は一気に熱を帯びていった。
軽快なリズムに合わせて自然と手拍子が起きた“今日の芸術”を歌い終えると、「初のワンマンライブ、楽しむ準備は大丈夫でしょうか?」と呼びかけて、カントリー調の“ふたりの世界”へ。
ワウを効かせたギターが印象的な“マトリョーシカ”、フォーキーなバラード“風のささやき”と、アルバムの収録曲を続け、多彩な曲調を改めて印象づけていく。
「ポール・マッカートニーに憧れてて、ライブ中に水飲んでなかったんですけど、大阪で足つって、水分不足って言われたので、それからめっちゃ飲んでます」と笑って話し、「今日はアルバムの曲はもちろん、入ってない曲もいっぱいやります」と言って、シングルのカップリング曲“ハッピー”を披露。
繊細な曲調に乗せて〈まだまだ燃えていたいんだ〉と強い決意を綴った“いつまでも”のシリアスな表情も非常に魅力的だった。
続くMCではアルバムタイトルと絡めて、「最近興奮したこと何?」とメンバーに聞いて、家の前に落ちていたエロ本や、歯医者の麻酔、ハロウィンの仮装の話で盛り上がる。
お客さんも含めたこのフランクな雰囲気も、あいみょんのライブの大きな魅力だと言えよう。
「ひさびさにやる曲です」と言って、ドラマチックなピアノのイントロから始まったのは、インディーズ時代の人気曲“”強がりました”。
さらに、“19歳になりたくない“から“生きていたんだよな”と続けられたが、〈自殺者を笑い その勇気に拍手して〉と歌われる“19歳になりたくない”から、同じく自殺をテーマにした“生きていたんだよな”へという流れからは、「生と死」をフラットに見つめるあいみょんというアーティストの重要な一面が垣間見えたように思う。
「東京に来てからもうすぐ2年、メジャーデビューから1年で、アルバムは私の青春の一枚になりました。
特に、3rdシングルができたときはすごく興奮して、スタッフにもすぐ連絡したんです。
私の作った曲が長く残ってほしい、そう思うようになったスタートの曲かもしれない」と話し、“君はロックを聴かない”を歌い上げると、場内は大歓声に包まれる。
“ジェニファー”、“RING DING”と再びアッパーな曲で大いに織り上げ、“愛を伝えたいだとか”で本編が締め括られた。
アンコールでは来年春にワンマンツアーを行うことを発表し、「今よりかっこいい姿を見せれたらと思います」と話すと、中学3年生のときに「あいみょん」というあだ名をつけた地元の大事な友達の話をして、「18歳の頃にその子に書いた曲」という“○○ちゃん”を披露。
ラストは〈また会いにきてね〉というフレーズがライブに深い余韻を残す“漂白”で、あいみょん初のワンマンツアーは感動的に幕を閉じた。