いくつになっても美しく踊り続ける
安室奈美恵は現在37歳。90年代に10代でデビューした時から数えると随分経ちました。30代後半に差し掛かりましたが、それでも歌い踊り続けています。
ライブに一度でも行った人なら分かると思いますが、安室奈美恵は最初から最後までMC一切なしで歌い踊り続けます。ライブ後半の明らかにきついであろう時間帯に激しい曲をもってきたりもします。
しかもそのハードな公演で全国ツアーをまわります。ツアーのスケジュールを見るだけでも知らない人は驚くのではないでしょうか。信じがたい公演数で全国各地を周ります。
そのアグレッシブさもあり、現在もアリーナが埋まる人気を誇る安室奈美恵。このモチベーションはどこから来るのでしょうか。
洋楽をリメイクした一曲
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I love to dance
Everybody call me dancin' queen
人影の無いオフィス街真夜中
ビルディングの窓ガラスミラーにして
倒れてしまうまで日が昇りはじめるまで
≪WHAT A FEELING 歌詞より抜粋≫
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『What a Feeling』は洋楽のリメイクです。原題は『Flash dance... What a Feeling』。1983年に映画『フラッシュダンス』の主題歌として発表されました。映画は大ヒット。アイリーン・キャラが歌うこの曲も大変有名になりました。
安室奈美恵のシングル『60s 70s 80s』の80年代の曲として採用されたこの曲。カバーというよりは、独自の日本語歌詞も加えているので、アレンジといったほうがいいでしょう。
「誰よりも輝けるように」その固い決意
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誰よりもかがやける様に
誰の心も照らせる様に
≪WHAT A FEELING 歌詞より抜粋≫
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加えられた日本語歌詞の中に、このようなフレーズがあります。安室奈美恵の姿勢を表しているように思えます。安室奈美恵は2000年代に入った当初、一旦人気が低迷した時期がありました。
しかし、そこから再ブレイクを果たしています。安室は以前メディアのインタビューで「安室消えたなと言われると逆に燃えた」というような発言をしています。安室奈美恵は「誰よりもかがやけるように」という姿勢を崩さないのです。
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Mama said 踊りなさい
いつでも最後のステージかのように
≪WHAT A FEELING 歌詞より抜粋≫
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そして後半に、このフレーズが出てきます。これが安室奈美恵のスタンス、モチベーションの源なのではないかと思うのです。
安室の母親は亡くなっています。実際に母親とこういうやりとりがあったかは分かりません。でも安室は今でも「最後のステージかのように」歌い踊り続けています。この歌詞が安室奈美恵自身を象徴するように、意図的に入れられたように思えるのです。
安室奈美恵は最新アルバム『_genic』を6月10日にリリースしました。なんと収録曲全てが未発表の新曲。安室奈美恵の挑戦は続きます。
TEXT:改訂木魚(じゃぶけん東京本部)