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『ポケモンGO』大ヒットのタイミングで登場!ピカチュウが歌う『ピカチュウのうた』

2016年を振り返った際に、必ず話題に上がると思われる『ポケモンGO』。このスマホゲームは世界中で大ヒットし、連日話題になりました。


2016年を振り返った際に、必ず話題に上がると思われる『ポケモンGO』。このスマホゲームは世界中で大ヒットし、連日話題になりました。

ゲームのヒットにともない『ポケモン』自体にも注目が集まっています。この『ポケモンGO』のヒットのタイミングで出てきたのが『ピカチュウのうた』。これは、現在放送中のアニメ『ポケットモンスターXY&Z』のキャラソングプロジェクトの一環。ピカチュウが歌うこの曲は、なんと歌詞が全て「ピカチュウ」で成り立っています。ピカチュウが歌っているだけで可愛いと評判のこの曲。プロモーション映像では、大好物のケチャップの上によじのぼるピカチュウを見ることができます。



歌っているピカチュウの声をあてているのは、声優の大谷育江。『ワンピース』のチョッパーなどでも有名で、可愛いキャラクターに声をあてるのを得意としています。この曲をよく聴くと、フレーズごとに歌い方に微妙に変化をつけていることが分かります。単純な「ピカチュウ」の連呼にならないように、ピカチュウの気持ちをくんで微妙に変化をつけながら歌っているんですね。



“ピッカチュピッカチュピッカッチュウ(ピッカチュピッカチュピッカッチュウ)
ピカピカピッカチュピッカッチュウ(ピカピカピッカチュピッカッチュウ)”


「ピッカチュピッカチュピッカッチュウ」とリズミカルに歌はスタートします。続いて「ピカピカピッカチュピッカッチュウ」と微妙にリズムに変化を加える構成。ピカチュウの歌唱力が分かります。スタートは元気に歩きだすようなリズムなんですね。

“ピカピカピカピカ(ピカピカピカピカ)
ピカピカピカピカ(ピカピカピカピカ)”


この曲はピカチュウ同士の掛け合いになっています。歌詞上でも( )付で掛け合いを表現。この掛け合いで、ピカチュウが複数生息するキャラクターだということが分かります。『ポケモン』を知る人にとっては当たり前のことですが、知らない人からすれば新鮮かもしれません。ここは音をのばして歌い上げています。

TV放送の後半では、ピカチュウが歌っている歌詞の意味も表示されます。ここでの歌詞の意味は次のとおり。

「みんなで一緒に行こうよ!一緒に歌おう! ドキドキ!ワクワク!冒険に行こう! みんなで進もう! 平気だよ!いつだって一緒だよ どんな事もはんぶんこできるよ」

みんなで一緒に冒険に行こうという歌詞だったんですね。たとえば「平気だよ」にあたるところの歌詞は「ピカピカチュ!」。ここは「平気だよ」の発音に近いしゃべり方で「ピカピカチュ!」と言っています。きちんと感情をのせているんですね。また、曲に合わせてこの「みんなで一緒に」からの日本語訳歌詞をのせて歌うこともできるように構成されています。「いつだって一緒だよ」からの「ピカチュウ」は優しく語り掛けるように歌っていますね。

「どんな事もはんぶんこできるよ」という訳も良いですね。幸せを分け与えるようなニュアンスが含まれています。こういった「喜びを共有する」「好きなものを独占せずに分け与える」という概念をさりげなく入れてくるところに、作り手の配慮が感じられます。

“ピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカ”

終盤では、怒涛の「ピカピカ」連呼が登場します。終盤で早口でテンションを上げてくる構成。これがあることにより、曲が活き活きとしたテンションを保ったまま終わることができます。この思わず真似したくなる「ピカピカ」の早口連呼が良いですね。この曲は「ピカチュウ」という語のみでできるリズムパターンに何種類も挑戦している、意欲的な曲なんですね。

ピカチュウの鳴き声のみで構成される曲であるがゆえに、日本語が分からなくても曲を覚えることができる国際性を持っている曲です。『ポケモンGO』世界的ヒットのタイミングで出てきたのは必然と言えるでしょう。ピカチュウと『ポケモンGO』の勢いを象徴する楽曲であるとも言えます。

TEXT:改訂木魚(じゃぶけん東京本部)

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