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anderlust、ライブではお馴染みの楽曲『Scrap & Build』をついにシングル化!その理由に直撃!【インタビュー】

『帰り道』『いつかの自分』と2枚のシングルをヒットさせたanderlustにインタビュー


『帰り道』『いつかの自分』と2枚のシングルをヒットさせたanderlustが、3rdシングル『Scrap & Build』をリリース。C/Wに収録した『ヒカリ』は、ソニー「ハイレゾ級ワイヤレス」のCMソングとしても放送。

ライブではお馴染みの楽曲『Scrap & Build』をついにシングル化。その理由を2人に伺った。

anderlust インタビュー

女の子には共感を、男性には「女の子ってこういう風に思ってるんだ」

――最新シングル『Scrap & Build』は、ライブで演奏を重ね続けてきた楽曲だと伺いました。

越野:私がソロ活動をしていた頃からズッと演奏し続けてきた楽曲です。anderlustのデビュー曲となった『帰り道』も、同じ頃に作った歌でした。

――ずっと大切に育み続けてきた楽曲なんですね。

越野:そうなんです。ようやく作品として出せることが、今はすごく嬉しく思っています。

――楽曲には出すタイミングも大切なこと。『Scrap & Build』は、まさにこのタイミングだったのでしょうか?

越野:前シングルの『いつかの自分』が壮大な楽曲だったから、今回は「女の子の恋心」を具体的に歌った楽曲をシングルにしたいなと思って、『Scrap & Build』を頭に『友達のふり』『Stay With Me ep.2』を収録しました。『ヒカリ』はソニー「ハイレゾ級ワイヤレス」のCMソングとして先行で流れていた楽曲ですが、これもとらえ方によっては恋心を綴った歌に聞こえると思います。

――どの歌も、だいぶ男性に振りまわされていません?

越野:今回収録した曲たち、女の子には「わかるー!!」と共感を覚え聞いてもらえれば、男性の方には「女の子ってこういう風に思ってるんだ」と受け止めてもらえたら嬉しいです。

――西塚さんは、楽曲に記した女心をどのように捉えています?

西塚:女友達で「こういうことを言ってる子がいたなぁ」と思い浮かぶところもあるように、「なるほどなぁ」と感じました。

――収録した曲たちのどれも、女性ほど共感意識を高く持つんでしょうね。

越野:だとしたら嬉しいです。今回は女性が抱く恋愛感情の中でも「淋しい」気持ちをテーマに書いています。しかも、『ヒカリ』以外の3曲はどれも違う淋しさを描いています。




「愛」って人を形成するうえでかなり大きなパーツだと私は信じています。

――『Scrap & Build』の歌詞に「ふたりは磁石で正反対~離れてくれない」と記しています。それくらい相性が良いからこそ、つらい恋でも離れられないんでしょうね。

越野:そうなんですよぉ。自分にとっては良くない恋だとわかっているけど、「好き」という気持ちのほうがどうしても勝ってしまう。そういう女の子なんです。

――恋愛って、そういう面がありますからね。

越野:こういう気持ちって女性のみならず、男性だって「わかる」と共感をしてもらえるんじゃないかな!?男性も女性も、そう。恋愛って、いろんな想いに心が振りまわされるじゃないですか。でも人間は、愛されたからこそ生まれた存在。それくらい「愛」って、人を形成するうえでかなり大きなパーツだと私は信じています。だからこそ、私は「愛」という想いを伝えたいんです。たとえそれが身勝手な恋愛だったとしても…。

――アンナさんの書く恋愛の歌詞は、どれもすごくリアリティを持っていません?

越野:ありがとうございます。そこは、つねにこころがけていること。今回、作詞にいしわたり淳治さんが協力してくださり、私の書いた歌詞の一部言いまわしなどを柔らかく表現し、より伝わりやすくしてくれました。私、アメリカ育ちだから、感情をストレートに表現してしまう面があるんですね。その言葉を日本の女性らしい「慎ましい」気持ちにいしわたり淳治さんが直してくださったことで、より、日本人の女の子の心模様に近づけたなと私も感じています。

――そうか、アンナさんは帰国子女ですもんね。向こうって…。

越野:恋愛にもかなりガツガツしています(笑)。でも私は、日本人の持つ慎ましい気持ちも好きだし、それこそが日本人らしさだと思っているように、そこの微妙なニュアンスをいしわたり淳治さんに調整していただいた形でした。『友達のふり』へはとくに、もどかしくも慎ましい女の子の想いが描けたなと思っています。何より、今回のシングルに収録した歌すべてに共通しているのが「男は鈍感だ」ということ。

――その言葉、「まさにその通り」と実感するからこそグサッときました。

西塚:僕も鈍感なほうですからね。

越野:自分に関しては鈍感だよね。

西塚:そう、他の人の場合「この人たちは付き合ってるんだ」というのを見抜けたりするんですけど。それが自分に振り返ることになると、とたんにわからない(笑)。

――『友達のふり』に登場する、その人に惚れてる子に「彼女が出来た」と報告をする男性。かなり気持ちを読めていませんよね。

越野:こういう経験をしている子って、じつは私のまわりにもけっこういます。とある彼女は、その報告を受け、夜中に一人公園で泣いてたという話をしていたし。今回の歌詞でも、そこを使わせていただきました。
思うんですけど。私の場合は、その言葉にリアリティがないと歌えないんです。とくに今回収録した曲たちは、どれもリアリティ満載ですから。
 

私の頭の中にある「淋しい恋心」を堀りに掘ったうえで全面的に出した



――収録した4曲それぞれ、最初から「こういう楽曲にしたい」という明確なヴィジョンを持って制作していたのでしょうか?

越野:ありました。『Scrap & Build』で言うなら、東京の街並みも、そう。次々と古いものが壊れては新しい建物が建って街が変わってゆく。世の中はそれを繰り返しながら進化してきました。それを『Scrap & Build』では恋に例えてみました。きっと人生だってScrap & Buildの繰り返しなんだと思います。
『友達のふり』では悲しい心模様を、明るくポップなモータウンサウンドに乗せて表現。歌詞と曲調のギャップもあえて狙ってみました。

西塚:anderlustの場合、既成概念に捕らわれない越野アンナがScrapタイプなら、彼女のプランを作りあげていく僕がBuildタイプ。そうも捉えられますからね。

――今回のシングル作品、4曲の流れも心地好いです。

越野:今回のシングル用に楽曲を選曲するとき、最初の基準にしたのが4曲を通した心地好い流れでした。anderlustはいろんなバリエーションを持った楽曲を作れば、今もいろいろとストックをすれば新たに作り続けてもいます。anderlustの音楽はもちろん、anderlust自体が固定概念に捕らわれない存在でありたいんです。

――anderlustの作品を聞くたびに、「いろんな心模様を描いてるなぁ」と感じます。

越野:私は、いろんな物事をスポンジのように吸収し続けてきたタイプ。それが活かされているのかも知れません。

――完成した3rdシングルの『Scrap & Build』、それぞれ「どんな1枚」として受け止めています?

越野:私は、とてもパーソナルな作品として受け止めています。今までの自分の過去の経験、自分の友達のリアルな恋愛経験、少しの妄想も含め、私の頭の中にある「淋しい恋心」を堀りに掘ったうえで全面的に出したのが今回の作品なんです。4曲とも出来た時期は全部バラバラです。でも時間軸が異なりながらも、どの歌にも時間の流れに左右されることのない「淋しさ」を描いたように、とてもパーソナルな想いを詰め込めた作品になれたなと思っています。

西塚:楽曲によって、骨太いロックなベース音があれば、ポップスの中で生きるストレートなベースプレイを描いたり、あえて古い音色を使って表現したりと、いろんなスタイルを持ってベースをプレイしました。まさに、これまでの自分の経験を上手く反映出来た作品たちになったと思います。

常に目の前の階段の二三歩先を捉えて活動をするようにしています。



――西塚さん、『友達のふり』に出てくる鈍感な男性のことを、どう思います?

西塚:この男性、その子に「彼女が出来たよ」って一番に話すってことは、その子も大事な存在だと受け止めてるということだよね。

越野:そう。ただし、あくまでも恋愛対象ではなかった。こういうのって、けっこう有り得るお話ですからね。

――anderlustの楽曲って、まさに「あるある」な話ばかりです。

越野:私たちは、そのときリアルに感じている想いを歌にしています。それを「あるある」と受け止めてもらえたということは、それだけリアルに表現していることだと思えるように、それは嬉しい言葉だなと私たちも感じます。

――anderlustにとって2016年は、大きな動きを作った起点の年になりました。

越野:もの凄くハイピッチでここまで進んできましたからね。

西塚:僕はもともとミュージシャンの仕事をしていたとはいえ、支える側のミュージシャンをやっていてはわからない経験を表舞台に立つことでいろいろ経験させてもらえました。自分に関してはもの凄い変化があったわけではないですが、いろんな新しい世界を見れたように、とても貴重な体験を重ね続けてきた年になりました。

越野:来年もいろいろビジョンは見えていますし、遥か先には大きな目標を設定していますけど。でも、まずは目の前の一歩一歩を着実に形にしていかないことには、そんな未来だって描けないじゃないですか。だからanderlustに関しては、常に目の前の階段の二三歩先を捉えた活動をするようにしています。事実、そこをしっかり踏み越えていけば、ほんの少し先にだっていろんな予想を超えた景色が見えてきますからね。
夢は大きく、「音楽業界をどんでん返ししてやる」と大口を叩いてはいますけど(笑)。それは、最終的なゴール。まずは、目の前でしっかり結果や成果を上げていけるように頑張りたいです。

西塚:目の前を見失うとすべて見失ってしまうこともあるように、常にそこは大事にしていきたいなと思っています。

――最後に、ひと言ずつお願いをしても良いですか?



越野:今回のシングル『Scrap & Build』は、いろんな女の子の恋心を歌っています。女の子には「こういう風に感じたことある」と共感をしていただきたいし、男性の方には「女の子ってこういう風に思ってるんだ」と感じてもらえたらなと思います。

西塚:anderlustは毎回自信を持って作品を発信し続けているし、これからも残し続けていくので、これからもanderlustをチェックし続けていてください。

PHOTO: 片山拓
TEXT:長澤智典

リリース情報

●【初回生産限定盤】(CD+DVD)SRCL-9234 ~9235  \1,500+税


[CD]
M1: 「Scrap & Build」
M2:「ヒカリ」 【ソニー「ハイレゾ級ワイヤレス」CMソング】 
M3:「友達のふり」  

[DVD]
Tr1 「ヒカリ Music Video」 ~anderlust プレミアム LINE LIVE(2016/8/21@Sony Music Sturios Tokyo)より~
Tr2 「Swallowtail Butterfly ~あいのうた~」
Tr3「若者のすべて」
Tr4「いつかの自分」

●【通常盤】(CD Only)SRCL-9236  \1,296+税

M1:「Scrap & Build」
M2:「ヒカリ」 【ソニー「ハイレゾ級ワイヤレス」CMソング】 
M3:「友達のふり」
M4:「Stay With Me」  
M5:「Scrap & Build ~Instrumental~」
M6:「ヒカリ ~Instrumental~」


関連リンク



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