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【歌詞コラム】何もかも壊れた世界で進んでいく。ぼくのりりっくのぼうよみ『after that』

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2017年、注目のアーティストの一人と言われているのが、ぼくのりりっくのぼうよみ。通称ぼくりり。

公開日:2017年1月30日 更新日:2018年9月24日


この記事の目次 []
  1. ・2017年 注目のアーティスト ぼくのりりっくのぼーよみ
  2. ・世界が滅んだ後を歌う楽曲
  3. ・after that 歌詞
  4. ・「終わった」の奥にある意味
  5. ・”歪”でもいい。
  6. ・人は気づかない…
  7. ・もっと、頭を動かすべき。
  8. ・何を抱えていてもいい。


2017年 注目のアーティスト ぼくのりりっくのぼーよみ

2017年、注目のアーティストの一人と言われているのが、ぼくのりりっくのぼうよみ。通称ぼくりり。まだ10代ながら、たぐいまれなるセンスを持つラッパー、ボーカリストです。独特なアーティスト名は、ラップをする際、自分の読み方が棒読みに聴こえたことからきています。

世界が滅んだ後を歌う楽曲

2017年1月に2枚目のアルバム『Noah's Ark』を発売。このアルバムのラストに収録されているのが『after that』です。アルバムタイトルは、「ノアの箱舟」を表します。

ノアの箱舟は、旧約聖書に描かれている有名な物語。世界が洪水で覆われた際に、ノアが家族と多数の動物を箱舟に乗せて旅立つストーリーです。『after that』は、全てが波に流された「その後の」世界を指しています。この曲は、世界が滅んだ後のことを歌っているんですね。

after that 歌詞



「終わった」の奥にある意味

“全部終わった朝
晴れやかな空に向かって挨拶
何もかも壊れきっと元には戻らない
irony抱え前を向こう 歩こう”

「全部終わった朝」というフレーズから曲はスタートします。「全部終わった」という表現は一見ネガティブにも聞こえますが、終わってからまた始めよう、という曲です。かなりおしゃれで爽やかなアレンジで曲は進行。

「何もかも壊れきっと元には戻らない」というフレーズも、この字面だけ見ると悲しい表現に思えますね。しかし、この曲はこういったフレーズがありながらも、かなり前向きなのです。「irony抱え前を向こう 歩こう」という歌詞どおり、皮肉を抱えたままでも歩き出そうとする歌詞。

”歪”でもいい。

“まっ平らになった世界
簡単に全部消えた
歪なぼくらは歪なままで進んでいこう”

「簡単に全部消えた」という歌詞も「歪な僕らは歪なまま進んでいこう」という歌詞も同様。マイナス面にきちんと言及しています。既に世界は崩壊している。自分たちはもう歪な存在になっている。でも歪なままでいいから進んでいこうと言っているのです。

人は気づかない…

“After the Flood, we are gonna start in again now
ぼくらの あの世界は壊れてしまったけど
We've done lost, and we can find it again now
やり直せるなんて知らなかったんだ”


「やり直せるなんて知らなかったんだ」というサビが、この曲のポイントです。やり直せることに人は気づいてないんですね。とても大きな問題が起きた際、何か大きな失敗をしてしまった際、人は激しく落ち込みます。しかし、そこから立ち上がることが重要。「ぼくらの あの世界は壊れてしまったけれど」と歌っているように、壊れてしまったことは認める。認めつつも「やり直そう」と強く歌っているんですね。

もっと、頭を動かすべき。

“悪いのは誰?周りの環境や嫌いな誰かのせい?
違う 縛るのは他人じゃなくって 自分自身
悪いのは思考を放棄した自分自身
テクノロジーは良くも悪くも無くただ進化する
思った通りのことができる世界になっていくよ
そんな中でぼくらは何を思えばいい?

枯れた頭で 枯れた言葉でいい
自分の意志で 自分の感性で
何かを作って何かを壊せばいい
そして楽しんで悲しめばいい
それだけがきっと最後に残る”

「悪い」のは「周りの環境」「他人」ではなく「思考を放棄した自分自身」であるとうったえます。自分で考えることが大切だと、まだ10代のぼくりりは言っているんですね。10代でこんな歌詞が書けるのかという点も驚きです。しかし、それだけ思考放棄してしまいがちな現代人に危機感を持っているんですね。

この曲の終盤で「テクノロジー」という単語が出てきます。ぼくりりにとって、洪水とは情報の洪水を指します。現代人は情報の洪水に飲まれている。テクノロジーが発達し情報があふれた世界で、頭も言葉も枯れてしまっている。そんな枯れた頭でもいいから、自分の意志で、自分の感性で何かを作ろうと言っているんですね。

様々なメタファーを含んでいるこの曲。「壊れてしまった」世界は、例えば数々の震災で物理的に壊れてしまったものも含みます。また終身雇用制度や結婚制度など、日本社会の様々な制度や慣習が壊れてしまっていることも示しています。自身のアーティスト写真にCDの遺影を使うぼくりりは、CDという媒体も壊れていることを感じているのでしょう。それでも歌う。新しいものを作り出す。

“やりたいことがないんだったら寝ていればいいよ”

こういうフレーズを入れてくるところも良いですね。やりたいことがなければ寝ててもいい。だから前に進もうと歌っています。

何を抱えていてもいい。

ともすればストレートな「困難なことがあっても立ち上がれ」ソングにも見えるこの曲。しかし、その根底には大きな危機感や深い絶望感や諦念を含んでいます。そういった「歪な」ものを抱えたままでも進む。だから、この曲は現代人に響くんですね。



TEXT:改訂木魚(じゃぶけん東京本部)

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