キャリーのデビューは中田ヤスタカがきっかけ!
『PON PON PON』はきゃりーぱみゅぱみゅのデビュー曲です。きゃりーの代名詞として有名なこの曲は海外でも人気。まさに原宿カルチャーのアイコンとしてのきゃりーのイメージを決定付けた曲でした。
作詞作曲はPerfumeへの楽曲提供でも知られる中田ヤスタカ。きゃりーはもともと原宿系ファッションモデル。中田ヤスタカがモデル時代のきゃりーに歌手デビューをすすめて、それが実現しました。
こういう背景もあり、中田ヤスタカは全ての楽曲の作詞作曲編曲はもちろん、きゃりーのツアーにもついていき、自身のイベントにもきゃりーをよく呼びます。
PON PON PON
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あの交差点で みんながもしスキップをして
もしあの街の真ん中で 手をつないで空を見上げたら
もしもあの街のどこかで チャンスがつかみたいのなら
まだ泣くのには早いよね ただ前に進むしかないわいやいや
PONPON 進む 色々なこと
どんどん キテる? あなたのキモチ
POIPOI 捨てる悪い子はだれ?
そうそう いいコ ああ
You Make Me Happy
Every Day PON
Every Time is PON
メリーゴーランド 乗りたいの
Every Day PON
Every Time is PON
たぶん そんなんじゃ ダメでしょ
≪PON PON PON 歌詞より抜粋≫
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この曲は「PON PON進む」と歌われているように、まさにきゃりーのデビュー当時の状況を表現しています。
もともとモデルでニコ生配信もやっていたきゃりー。発信する力は強かったのです。きゃりーは実はジュニアアイドルの経験もあります。
この曲はMVのインパクトもあり、外国人にも有名な楽曲となりました。カラフルで毒も入ったMVは観る者に強烈な印象を与えます。中田ヤスタカは「原宿のアイコン」としてきゃりーをプロデュースすることを考えていましたが、その目論見は成功したのです。
原宿という街が持っているカラフルさ、甘さ、賑やかさがつまっていたMVは、きゃりーのスタイルを決定づけました。
強いメッセージが込められた歌詞
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もしもあの街のどこかで チャンスがつかみたいのなら
まだ泣くのには早いよね ただ前に進むしかないわいやいや
≪PON PON PON 歌詞より抜粋≫
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最初に歌われるこのフレーズ。「あの街」とは勿論きゃりーのもっているバックグラウンドから原宿を指すことが分かりますが、あえて地名を入れず「あの街」としています。
これにより普遍的なイメージの「街」となる効果があります。「どこかの街でチャンスをつかみたいなら泣いてないで前に進め」というメッセージがこめられているのです。
そして「Every Day PON Every Time is PON」の後にさりげなく続く歌詞は「メリーゴーランド のりたいの」「たぶん そんなんじゃ ダメでしょ」です。
これは「メリーゴーランドという乗り物=夢や願望の象徴に乗りたいと願望を言っているだけではダメだ」という強烈なメッセージがこめられています。しかし、それが説教くさく感じないのは、「たぶん」でにごし、更にこのすぐ後にサビの「PONPONうぇいうぇいうぇい」に入るからです。
この楽曲は、いつ・何時でも恐れずに自分を「PONPON出してしまえ」、そして「前に進め」というメッセージソングなのです。それを「何となく意味があるのかないのかよく分からないフレーズを繰り返す愉快な雰囲気の曲」として聴かせているのです。
「意味があるもの」を「意味がない」ように聴かせている高度な曲なんですね。
海外での活動も本格化!
初期から海外の反応が良かったきゃりー。2012年にケイティ・ペリーがツイートで『PON PON PON』を紹介したことから、海外での知名度が更に上がります。
2014年の海外ツアーでは3万5千人を動員するまでに至りました。日本と同様にライブ会場にはコスプレしたファンも多く集まります。まさにワールドワイドな道をPON PON進んでいますね。
TEXT:改訂木魚(じゃぶけん東京本部)
993年1月29日生まれ 東京都出身 / アーティスト 2011年夏、中田ヤスタカ(CAPSULE)プロデュースによるミニアルバム「もしもし原宿」でメジャーデビュー。2012年5月にリリースした初のフルアルバム「ぱみゅぱみゅレボリューション」は、オリコンデイリーチャート初登場1位、さらにiTunesでも···