最近、ライブハウスシーンに男性グループが増えだせば、EXILEやAAA、BIG BANGなどが好きな人たちが、先物買いとばかりに彼らへ熱い視線を注ぎ始めている。
今の男性ユニットの特色を端的に語るなら「歌って踊れる」スタイルが主流。ただ、似たような傾向を持つグループが次々増えだすと、一体何処に違いの境界線があるのか判断が難しくなるのも事実。
ここへ、ドイツ語で「正真正銘」と名乗るグループが登場した。名前はJ-NUiNE(ジェニュイン)。メンバーは、星野祥耶/高橋一輝/黒木脩平の3人。彼らは「ヴォーカルグループ」として、歌一本で勝負している。歌に自信があるのはもちろん、心と心の触れ合いを交わしてゆくうえで一番強い絆を結べるのが、気持ちへダイレクトに届く歌の力だと3人は信じている。主メロが入れ替わりつつ二声がハーモニーを重ねてゆく。歌の表情が万華鏡のように煌びやかに変化してゆく。まさに「奇跡の三重奏」。だからこそJ-NUiNEは、パフォーマンスよりも歌声の持つ感情を表現の軸に据えてきた。そんなJ-NUiNEのメンバーの想いを、ここにお届けしよう。
J-NUiNE インタビュー
正真正銘、歌一本で勝負出来るヴォーカルグループを作りたくてJ-NUiNEを結成しました。
――まずは、結成の経緯から教えてください。
祥耶:僕と脩平は東京で、一輝は福岡でと、僕ら3人ともそれぞれソロシンガーとして活動をしていました。そんな僕たちを、プロデューサーである大竹さんが「今はダンス&ヴォーカルやアイドルグループが中心。その中で本物を。正真正銘、歌一本で勝負出来るヴォーカルグループを作りたくて」という想いをもとに僕ら3人をスカウする形で集め、J-NUiNEを結成しました。
脩平:J-NUiNEとは、ドイツ語で「正真正銘」という意味。正確なスペルはGENUINEになるのですが、「日本から世界へ向けて発信したい」想いからジャパニーズのJの文字を頭文字に、スペルを今現在のJ-NUiNE(造語/読みはジェニュイン)に変えています。
僕らも「本物の歌」「3人のハーモニー」を追求しながら「正真正銘」という言葉に相応しいグループになろうと活動をしています。
一輝:メンバーみんな歌には自信がある。だからこそ、あえて歌一本で勝負をしています。
祥耶:僕ら自身が、成長を実感するたびJ-NUiNEに強く未来への可能性を感じているからね。
僕らは歌一本で勝負しているグループ
――メンバーそれぞれの印象も教えてください。
祥耶:脩平は音楽の知識がとても豊富で、ピアノやギター、ドラムに管楽器など複数の楽器を演奏出来れば、ライブでも照明や音響面でのアドバイスも行うし、ステージ全体の進行も管理しているように、ずば抜けた音楽的な才能を多様に持っている人。歌の面でも絶対音感を備えているからコーラスは外さない。英語もしゃべれるのも、彼の強みだなと感じています。
一輝:J-NUiNEの音楽的な面での要は脩平が握っているからね。
祥耶:そう。一輝は見た目通り爽やかで明るい性格。何より、人に対してすごく優しくて思いやりを持っている。同時に、何事に於いてもとてもストイック。ステージでは、基本中心にいるように、歌唱力も放つオーラもずば抜けたものを持っている、まさにJ-NUiNEの顔であり、エースとなる存在です。
一輝:リーダーの祥耶は、低音パートを活かした歌声がすごく魅力的。もちろんリーダーとしてメンバーをまとめあげ、引っ張ってゆく面には強い信頼を寄せていますし、彼がいろんな人たちとJ-NUiNEとを繋いでゆく役割も担っています。ライブ中もMCを担当しながら、ステージに楽しい空気を作ってくれますからね。
僕から見た脩平は、俳優業もやってきた人なので、自分の見せ方がとても上手い。中でも、バラードは本当に魅力的。弾き語りも得意としているように、何時かはそこもJ-NUiNEとして活かしたいなと思ってる。
脩平:祥耶さんがいないとJ-NUiNEは成り立たないくらい、何時もメンバー間の意見や意志をしっかりまとめあげてくれるのが祥耶さん。一番、J-NUiNEのことを客観的な視点で捉えてくれてるからこそ、祥耶さんの言葉を僕らも信頼しています。ファッションセンスにも長けているよう、J-NUiNEの衣装はすべて祥耶さんが見立てています。
一輝はねぇ、とても男気にあふれているザ・九州男児。彼はアップテンポやロックな表情の歌を得意とする人であり、J-NUiNEの魅力となっているドラマチックなバラードほど歌の中へ感動を作りあげてくれる人なんです。
一輝:俺から言わせれば、二人が楽曲の中へドラマを作ってくれるからこそ、一番最後のクライマックスな美味しいところを僕がドラマチックに担っていけるという感覚。むしろ、一番美味しいところを歌わせてもらってありがとうという気持ちです。
――三人の歌声には、それぞれ個性や魅力が詰め込まれているんですね。
祥耶:そうなんです。僕が低音域を得意とすれば、一輝と脩平は高音域を魅力にしています。その高音域でも、脩平が透き通るような美しい声質なら、一輝はパワフルにガッとせまっていく。だから、切なさや悲しい表情を持った歌のときは脩平の歌声が胸に響けば、「がんばろう」と思える力強い歌では一輝の歌声が力を与えてくれる。それに二人とも細かい引き出しが多いように、いろんな声の魅力を与えてくれてるからね。
一輝:そこはリーダーも一緒でしょ。
祥耶:嬉しいのが、それぞれの声の魅力を互いに理解しあい深めあうほどに、いろんな楽曲の中へ三人の魅力を上手く投影していけるようになったこと。僕らは歌一本で勝負しているグループ、だからこそ、どんなジャンルの音楽にもマルチに対応していかなきゃと常に思っていて、そこは着実に出来てきているなと実感しています。
心にモヤモヤを抱えてると中途半端な歌にしかならない
――J-NUiNEは、結成から半年強で1stワンマンライブを行えば、300枚のチケットを完売し、会場をソールドアウトもさせました。ここ至るまでの日々は、とても濃かったでしょうか?
祥耶:とても濃かったし、今でも濃い日々を送っているんですけど。活動を始めた当初は、なかなか自分たちの魅力を活かしきれず、いろんなスタイルを試しながら自分たち自身の魅力を探してたし、それをつかむまでは本当に大変でした。
一輝:もともと三人ともソロシンガーとして活動をしていたように、自己を持っている人たちばかり。それもあって最初の頃は、それぞれが自分の意志を強く出すあまり、なかなか歌声での協調性を持つのが難しかったんです。だけど、互いのことがわかるにつれ、自分の意志も伝えるけど、相手の意志や意見も理解しながらやれるようになっていった。そうやって互いの信頼度を深めるたびに、三人のハーモニーも一つにまとまっていきましたからね。
脩平:自分たちでもわかるくらい、「あっ、変わったな」と思えるターニングポイントになった時期ってあったからね。
一輝:あったね。その時から、お客さんの反応も一気に変わったよね。
祥耶:僕ら、ライブハウスを舞台にした箱ライブもやってましたが、中心は路上ライブでしたし、今もストリートを舞台にしたライブ活動を大切にしているんですけど。正直、三人の意志が一つにまとまりきれなかった時期は、路上で歌っても誰も止まってくれませんでした。でも、お互いの声の魅力をつかみあい、それぞれに楽曲の中へ活かす術を得たり、三人で作りあげるハーモニーに確かな信頼を持てるようになって以降、目に見える形でお客さんたちも足を止めて聴いてくれれば、その様子に興味を示した人たちも足を止め、そのまま一緒に見てくれたりと、関心を示してくれるお客さんたちが着実に増えました。
一輝:人が集まってるからと興味本位で足を止めてくれた人たちが、何時しかズッと観てくれるようになっていたのは嬉しい変化だったね。
脩平:そうなったのは、三人の歌声の魅力をそれぞれにつかんだのもあるけど。一番は、信頼関係という心の繋がりが深くなったからです。過去にはあった細かい揉め事も、互いのことを強く信頼出来てからは無くなったし、絆が深まるほど三人のコーラスにも安定感が増したからね。
一輝:心にモヤモヤを抱えてると中途半端な歌にしかならない。でも信頼を覚えるようになってからは、僕ら自身歌うのがとても楽しくなっていた。
祥耶:一緒に過ごす時間がめちゃくちゃ長いからこそ、そうなっていくよね。
三人とも戻ってくるホームはJ-NUiNEでありたい
――J-NUiNEは、4月28日に渋谷Club Asiaでワンマンライブを行いました。チケットは300枚ソールドアウトを記録。この日のワンマンを決めたのは、何時頃でした?
一輝:結成してから一ヶ月後には決まってました。
祥耶:路上でライブをやっても数人程度のお客さんしか居ない環境の中でその話を聞いたから、最初は「本当に出来るのか!?」「結成から半年強で300人集めるなんて無謀だ」と正直思いました。でも、実際にファンたちを前に発表した以上はやるしかない。むしろ目標がしっかり見えたことで、グループ内のいろんな結束が固まっていきましたからね。
一輝:決まった以上は、結果がどうなろうとやらなけきゃいけない。だから、最初はみんな焦ってましたよ。でも、自分たちを追い込んだほうがいろんな面で成長させてくれることも、この半年間で学びました。
――今は自分たちの可能性も…。
祥耶:すごく感じています。それぞれが成長するごとに、J-NUiNEとしての可能性もどんどん広がっているように、すごく楽しみが増しています。
一輝:だって、今や一人で歌うなんて考えられないというか。個人でツイキャスやショールームをしているとき、たまに「歌いまーす」と一人で歌うじゃないですか。なんか心細いんですよ。むしろ、「この曲だったら、祥耶さんはこうで、脩平はこうハモリを入れて」など、三人で歌うことを自然と考えてしまうからね。何より今は、三人でハモりながら歌うことが本当に楽しくって。
祥耶:それ、わかる。僕もハモるのが楽しい。
脩平:三人の声を合わせるっていいよね。
――J-NUiNEの魅力を自分たちでつかむほどに、J-NUiNEとしての夢もどんどん膨らんでいくんじゃない?
祥耶:音楽活動を続けていく以上ゴールはないこと。まずは日本の音楽シーンを変え、次は世界へ打って出る。そういう壮大な目標を掲げながら。それぞれ個人としても活動をしたい目標を持っています。僕ならお笑いやバラエティ面での活動。一輝はモデル業、脩平は俳優業。そうやって個人の活動面も磨きながら、でも、三人とも戻ってくるホームはJ-NUiNEでありたいと思って活動をしています。やはり、J-NUiNEが根本にあってこその僕らですからね。
僕らがカバーするとオリジナル曲とは異なるこんな魅力を味わえる
――最後に、それぞれメッセージをお願いします。祥耶:僕たちはハーモニーの魅力や可能性を追求しながら活動をしています。楽曲によってリードヴォーカルが変わっていくスタイルはなかなか珍しいし、何より「三重奏」を軸に活動をしているヴォーカルグループは少ないからこそ、J-NUiNEでしか味わえない音楽をぜひ聞きに来てください。
今はカバー曲を中心に、オリジナル歌も少しずつ増やしている段階です。むしろ今は、僕らがカバーすると、オリジナル曲とは異なるこんな魅力を味わえるんだというところへ注目しながらJ-NUiNEのライブに触れて欲しいなと思っています。
一輝:祥耶さんは三重県出身、僕は大分県出身、脩平は沖縄出身と、みんなのトークにもそれぞれの地元の方言などの個性も反映されてるから、ライブのMCではそこも味わってもらえたらなと思っています。
脩平:これからもJ-NUiNEを大きく成長させていきたいのは、もちろん。たとえ環境に変化が生まれようと、僕ら自身の中身は何も変わらない。応援してくれる人たちへの想いがあるからこそ、僕らは歌っていける。その気持ちは変わらずに、これからも歌い続けます。
祥耶:9月8日には渋谷REXを舞台に、結成一周年を記念した2ndワンマンライブも決まれば、毎月定期的に箱ライブも行うし、路上ライブも関東近郊にエリアを広げ、今まで以上に精力的に増やしていくので、ぜひ一度J-NUiNEのライブに触れ、三人のハーモニーを味わってください。また、J-NUiNE初のオリジナル曲「ありがとう」は今の僕たちのリアルな活動を歌った作品になっています。色んな街の空の下で、せいいっぱい心を重ねて歌ってると思うので、見かけたら是非、足を止めて僕たちの三重奏を聴いてください。
「ありがとう」
風の街角で 僕らは歌ってた
この胸に溢れ出す 夢を抱きしめて
立ち止まり君は 微笑みをくれた
幾千の星の中 君に出会えた
きっと人は誰も 独りじゃ生きられない
寄り添って いつも信じ合い 夢を描く
僕らの 僕らの 想いを乗せたハーモニー
せいいっぱい 心を重ねて 歌い続ける
僕らの 僕らの 想いを乗せたハーモニー
愛しい君に 届けと 空の下 歌ってる
TEXT:長澤智典
ライブ情報
5/30(火)渋谷REX対バン6/16(金)下北沢MOSAiC対バン
7/12(水)下北沢MOSAiC対バン
8/10(木)下北沢MOSAiC対バン
9/ 8(金) 渋谷REX結成一周年2ndワンマン
INFOMATION
★OFFICIAL Webhttp://j-nuine.jp
★OFFICIAL Twitter
https://twitter.com/JNUiNE_Official
★J-NUiNE SHOP(通販サイト)
https://jnuine.theshop.jp/
★「ありがとう」4/28初ワンマンライブ映像
https://youtu.be/JWQNJWhpIx4