"その気になっても いつも裏切る時代だけど
投げ出す気持ちStop! 向き合うキミRespect!
強く願う思いは 届くから
時はPrecious! どんな時も愛する人の為に輝いていたくて
そうNice your smile keep!そういつかGet chance!”
冒頭から「いつも裏切る時代」という歌詞が出てきます。このバンドは初期から人気がありました。であるがゆえに、よく批判もされてきました。どんなに頑張っていても、時代に裏切られるようなことはあるのです。しかしそこで「投げ出す気持ち」はストップさせる。「向き合う」姿勢を尊重する。そうすればチャンスが訪れる。そう歌っています。
ともすれば説教くさくなりそうな歌詞ですが、ストップ、リスペク(ト)と歯切れよく歌っているので聴きやすくなっています。
「届くから」という届けたい歌詞は「とどーくから」と伸ばして明確に聴かせる。そのメリハリも効いてます。
さらに「とどーくからときはプレッシャスッどんなときも」と続けて歌います。このやや歌いにくい変則的なリズムこそがこのバンドの特徴。言葉を詰め込みつつ、リズムに変化をつけて聴かせる。
タイトルである「CHANCE」が絶妙なタイミングでやってきます。「そういつかゲッチャンス!キミのここーろのこえにっ」という感じでシャウトとして「CHANCE」が登場します。
この曲は何度も「チャンス」という単語が登場します。特に印象的なこの「ゲッチャンス!」が出てくるのはサビでもラストでも冒頭でもないタイミング。これは、チャンスが思いがけないタイミングでハネてやってくることを表しているんですね。
“キミの心の声に 答えてあげたくて
叶うはずないあの日の夢が
未だに胸の中瞬くから
いつだって時は最初まで戻れる
あきらめないで 追いかけ続けていたいよ”
「叶うはずないあの日の夢が」が出てきます。まだまだ売れてなく知名度が低かった頃に作られた曲です。「叶うはずない」と思われていた武道館も東京ドームも実現させています。ついには、男ファンだけでさいたまスーパーアリーナを埋めることができるまでになりました。これがいかに大変なことか、説明するまでもないでしょう。
「いつだって時は最初まで戻れる」という歌詞が登場。このバンドは初期の頃の曲を歌っても古さを感じさせません。それは、このバンドが「最初」から持っている感覚をずっと大事にしているからでしょう。
機材トラブルで演奏が中断となり、急遽『CHANCE!』を歌ったこともあります。ピンチをチャンスに変えてきた曲なんですね。
「あきらめないで 追いかけ続けて」の歌詞どおりのバンドです。
UVERworldは、ずっとバカにされてきたバンドです。ボーカルの名前に無限マークがある、歌詞が厨二、女にだけ人気がある、アニソンタイアップがあったから売れた、そんなことを言われ続けてきました。
日本のロックフェスの最高峰、ROCK IN JAPANにUVERworldが初出演したのは2015年です。これが何を意味するか。UVERworldは、長らくロックバンドとして認められていなったんですね。オファーがあってからも、簡単に出ることはできなかった。「あきらめないで」続けてきたからこそ、ROCK IN JAPANのステージに立つことができたのです。
『CHANCE!』という曲の歌詞が、時が経つほどに説得力のあるものになってきたんですね。
きっと今の時代、チャンスがないと嘆いている人は沢山いるでしょう。しかし、UVERworldは自らの音楽で『CHANCE!』とは「あきらめない」ことであると証明しているのです。
UVERworldが、2017年7月放送の音楽番組特番で『CHANCE!』を披露しました。久しぶりのテレビ出演です。この曲は、2枚目のシングルにあたります。2005年発売なので、もう10年以上前の曲なんですね。
公開日:2017年7月30日