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【歌詞コラム】夢を持ち続けるあなたへ贈るロストワールド。ロストワールドが示す失われ行くものとは。

10年前に活動を休止した四人編成の男性ロックバンド「ELLEGARDEN」。 現在は個々の活動で活躍の場を持っているので、もしかしたら今の若いライブキッズにはその活動の方がピンと来るのかもしれない。

公開日:2017年8月14日 更新日:2017年8月14日


ELLEGARDEN=エルレと呼ばれ、ライブキッズにも同じバンドマン達にも愛された究極に熱いバンド。中でもひときわ熱くその情熱でバンドもライブキッズをも魅了していったボーカル細美武士。

彼がライブを通じて伝えようとした信念は一言で言えば「俺らと一緒に楽しい事して笑って生きようぜ」という事だと当時ライブキッズでライブ大好きだった私は思っていた。

そんな彼の信念が伝わる「ロストワールド」という曲がある。
このタイトルに込められた「ロスト=失う」という言葉に込められた意味とは。そしてこの曲を通して細美武士という人物がライブキッズに伝えたかった事とは。歌詞から考察していきたい。



――――

君の手に上手く馴染むもの
君の目に綺麗に映るもの
それだけでいい
君の手が今も暖かく
君の目が今も綺麗なら
ただそれだけで僕は笑う

――――
この部分の歌詞でいう『ただそれだけで僕は笑う』の『僕』は細美武士、本人の事を言っている。『君』ライブキッズ=ファンの事。
この歌詞が伝えている事はとても分かりやすく「君が好きなものが何だって良いからいつもそれが傍にある事」そして「君が元気なら」それだけで十分に幸せだって事を伝えている。

細美武士という人は、泣きたい時には泣いて。悔しい時には悔しいと吠える。そして笑う時には自分だけでなく「自分と一緒にいる全ての人と笑い合う事が幸せだ」といつも発言していた。そんな人柄がとてもよくにじみ出ている一節である。

――――

何もかも上手くやろうとか
どれひとつなくさずにおこうとか
思う僕には何も出来ない

――――
細美武士は19歳の頃にロードレーサーになるという夢に挫折をした。
高校を中退して、自分で働きながらロードレーサーになろうと頑張っていたが、過ぎて行く時の中で自分の才能がレーサーとして開花する事はないと悟ったそうだ。

その時に「このままここにいてもしょうがないな」と思い、新しい事を始めようと思った時にレーサーになるという夢は一人で頑張って追いかけたが、次に夢を見るなら仲間が居た方が良いのかもしれないと考えた。
そして大学へ行けば勉強の出来る人間がたくさんいて、自分が思いつかない様な面白い事を思いつく人間に出会えるのではないかと大検を取り一年の勉強期間を経て大学へ入学した。という話がある。

この歌詞の部分は、そんな細美武士自身が挫折を味わった時に。これからの事、将来の事に想いを巡らせた時「とにかく真っすぐ歩くのが嫌だった」と思ってきた彼の周りが口々に言う「レールが目の前に敷かれていてそのレールに乗って行くのが楽だ」という声に自分の人生の進み方は間違っているのかと迷いが生まれた事を歌っていると推測する事が出来る。

――――

いらないもの
重たいもの
ここに置いて行こう
誰もがみな過ぎ去るなか
君だけが足を止めた
そいういうことさ

――――

細美武士が好きな曲の中に「お前の事を否定して、夢を諦めさせる連中がいる。その連中こそがお前の誠意に謝らなくてはいけない連中だ。お前は自分のやりたい事をなんでも出来るんだ」という事を歌っている曲がある。


そんな歌に感銘を受けた細美武士がこの歌詞を歌う意味は「夢を追う姿勢をバカにする事こそがバカなんだ。誰に何を言われてもやりたい事にどんどん挑戦しろ」「世に言う「型にはまった大人」の言う事なんて自分を否定してくるだけなら聞く耳を持つ必要はない「敷かれたレール」を外す事こそが大事なんだ」という事だ。

『いらないもの』『重たいもの』とは「自分を否定して、型にはめあらかじめ敷いたレールの上を歩かせようとするもの」そしてそれらに「惑わされる気持ちや弱気」を意味している。


『ここに置いて行こう』の『ここ』は細美武士自身が自分と自分を信じてくれた仲間と追い作り上げた夢の「ライブ空間」の事だ。
細美武士はいつだって誰よりもファンを想いファンの為に音楽を届けて来た。それは何故か。
自分自身が夢の挫折を味わった時に「仲間」を求めた事でELLEGARDENというバンドの結成にたどり着いたからだ。独りでは出来なかった夢も仲間となら叶える事が出来る。
そしてエルレのライブに集まるキッズはそんな彼の純粋かつ嘘のない真っすぐな歌や言葉に励まされた。その存在がまた彼を励まし支えた。

細美武士にとってキッズは「仲間」なのだ。
だからその大事な仲間一人一人が自分の夢を「失くさないように」負けそうな時には「ライブで俺と一緒に全部笑い飛ばそうぜ」という気持ちを込めて『ここに置いて行こう』と歌うのだ。
「独りではない」という事がどれだけ心強いかを細美武士自身が一番知っているから『君だけが足を止めた』と歌う。
どんな時でも必ず自分を否定する事なく自分を信じてくれる存在がいる。もしも側にいなくても、エルレのライブが俺がその存在になる。だから大丈夫という事を『そういうことさ』という部分に込めている。

『ロストワールド』というタイトルが意味する『失われるもの』。
それは、夢を追う事を否定されて諦めてしまう『夢』の事。そしてもう一つ『足を止めた仲間の存在ここでは細美武士という存在とエルレのライブ』に気がつき励まされる事でその存在が姿を消していく「自分を否定する者」この二つである。

最後に細美武士がこの『ロストワールド』を通して、我々に伝えたかった事は。
『お前らの絶対の味方は音楽でライブで。必ず俺らだから』という事だと私は今でも言い切る事が出来る。


活動休止から10年。
エルレのメンバー個々の現在の活動も目を見張る物があり、音楽に対する姿勢は変わっていないと感じる。しかしELLEGARDENという、まるで「青春かよっ」て笑いながら本気で言えてしまう熱い熱いどストレートな想いをガツンとぶつけてきてくれる。
あのライブをまた、この目で体で心で体感したいと願ってやまない。


TEXT: 後藤 かなこ

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