1. きのこ帝国の「猫とアレルギー」が、どうしても猫目線のラブソングに見えてしまう

きのこ帝国の「猫とアレルギー」が、どうしても猫目線のラブソングに見えてしまう

女性2人、男性2人編成のバンド・きのこ帝国。繊細で浮遊感あるサウンドに乗せた、ボーカル・佐藤千亜妃の透き通った歌声が印象的だ。 そんな彼らが2015年に発表したアルバム『猫とアレルギー』は、猫だらけのピンクのジャケットがかわいらしくて、猫好きなら思わず「ほしい!」と思ってしまうほど。

2017年9月14日


この記事の目次
  1. ・きのこ帝国 猫とアレルギー
  2. ・街角で出会った猫からインスピレーション
  3. ・どうしようもない例え話
  4. ・きのこ帝国 最新情報
  5. ・佐藤千亜妃と金子ノブアキと小林武史 「太陽に背いて」
  6. ・WEBサイト限定動画
  7. ・佐藤千亜妃
  8. ・金子ノブアキ
  9. ・きのこ帝国 Profile
そして、このアルバムの表題曲「猫とアレルギー」は、思わず胸がキュッとせつなくなってしまうような、ある一組の男女の別れの曲だ。

きのこ帝国 猫とアレルギー



猫と暮らす彼女。そして、アレルギーなのにその猫を可愛がってくれていた、元彼氏。会えなくなってしまった今、猫を見るたび彼女は”彼”のことを思い出す…。
ストーリーは、本当にざっくり言うとこんな感じ。

――――
話せなくていい 会えなくてもいい
ただこの歌を聴いてほしいだけ
あなたの顔や あなたの声が
夢に出る夜はどうすればいいの
――――
冒頭の歌詞にも、会いたいけれど、もう会えない。忘れたいのに、どうしても頭から離れない…。そんな、失恋の後のかなしい葛藤がにじみ出ている。

でも、ちょっと見方を変えてみてほしいのだ。猫好きの人は気づいているかもしれないけど、この曲、視点を変えるとまったくちがう物語のようになる。
彼女ではなく、元彼氏目線で見てみる? …いや、違う。
「猫とアレルギー」の歌詞を深読みしてみると、この曲の歌詞には恋人を失った女性だけじゃなく、”彼”と会えなくなった猫の淋しさも込められているように思えてくる。つまり「猫目線」の曲にもとれる、ということ。

街角で出会った猫からインスピレーション

作詞した佐藤さん本人が、過去のインタビューで「街角で出会った猫からインスピレーションを得てつくった」「一人の人に向けて書いた曲」と語っているから、本を正せば人間同士の歌なのは間違いない。
でも、‟元彼氏”に会えなくなった猫の心の中にも、きっと漂っている喪失感。それを歌詞に重ねながら聴くと、切なさの種類が少し変わってくるような気がするのだ。

――――
話せなくていい 会えなくてもいい
ただこの瞬間こっちを見ていて
ほんの少しの勇気があれば
後悔せずにすんだのでしょうか

アレルギーでも
あなたは優しく撫でた
――――

まず、曲の中にくり返し登場する「話せなくていい」に注目してみる。このフレーズって、しゃべれない分、瞳で訴えかけてくる猫の姿を連想させる。
「夢に出る」という部分も、よく眠るのは猫ならでは。それに、やわらかいメロディーは人間というより、幸せそうに眠る猫の夢の中を思わせる。

…とすると、「アレルギーでも あなたは優しく撫でた」は、“猫を撫でた”のではなくて、猫目線で見て“私を撫でてくれた”? ということだってあり得る。

――――
届かなくていい 忘れていいから
でも
あなたの目と手の温もりが
なにもない空、滲んで消えてく
――――

そして「なにもない空、滲んで消えてく」というシチュエーション。

猫って昼間、よく窓際やカーテンの裏に座って、じーっと空を見つめていることがある。そういう時って、もしかしたら彼らは、今は会えない懐かしい人の姿をぼんやり思い浮かべているのかもしれない。
「あなたの目と手の温もり」どんなだったっけな~、なんて。
(まあ、実際は外で動く鳥や木などを見ているわけですが)

――――
話せなくていい 忘れていいから
ふとした瞬間アルバム開いて
なんにも知らないあの頃のように
横顔にそっと見惚れていて
――――

また、この曲の中には「ふとした瞬間アルバム開いて」など、ほぼ室内をイメージさせる描写しか出てこない。もしこれが人間の男女の話だったら、外でデートもしていただろうし、もっと”二人で行ったあの場所”とか”一緒に見た景色”とか出てきてもいいはずなのに。
その室内にいる感じが、”猫と彼の言葉のない対話”のイメージをますます加速させる。


――――
触れなくていい 忘れていいから
ただこの瞬間こっちを見ていて
あなたの顔や あなたの声を
何度でも思い出して歌うわ
――――

「何度でも思い出して歌うわ」というフレーズもそうだ。佐藤さんならまだしも、普通の女性は果たして普段から歌をうたうだろうか?
”歌=猫の鳴き声”と考えると、これまたしっくりくる気がする。

猫は、家によく来ていた“彼”が訪ねてこなくなった理由が、きっとよくわからない。最近見ないなぁとぼんやり考えていたら、そのまま思い出になっていく…。
そんな時、猫は‟彼”の姿を回想して、鳴いているのかもしれない。

人間なら、誰かと別れても、好きな時に外へ出て新しい出会いを探しにいけるだろう。でも、猫は家で待っているしかない。過ぎた日をぼんやり思い浮かべながら。夢の中で、時々はその人のことを思い出しながら。
それは淋しいことなのか、いっそ幸せなことなのか、人間である私にはわからないけれど。

どうしようもない例え話

――――

あと7日間で世界が終わるなら
なんて、
あんなどうしようもない例え話
他の誰にもしないでいて
これからもずっと
――――
でも、他の人に話すのは恥ずかしい「どうしようもない例え話」。それを”彼”がこっそり猫にだけ話していたら?
猫はその秘密の関係を思い出して、飼い主よりもちょっと優越感に浸ったりするのかな。
(猫は気まぐれだけれど嫉妬深いイメージもあるから、「他の誰にもしないでいて」なんて本当に思っていそうだし)
その密やかな空気を想像すると、可愛くて少し情けなくて、また胸がギュッとなる。



すべては、想像に過ぎない。
でもこの曲が、話のできない猫から”彼”への、懐かしい気持ちをこめたラブレターだったなら…。永遠に伝わることがない分、人間同士より、どこかせつなくてロマンチックだ。

猫好きの人、いかがでしょうか。

きのこ帝国 最新情報

佐藤千亜妃と金子ノブアキと小林武史 「太陽に背いて」

・iTunes http://po.st/taiyo_it
・レコチョク http://po.st/taiyo_re

◆タイアップ情報◆
東京メトロは、イメージキャラクターに石原さとみさんを起用し、東京の魅力をお伝えする「Find my Tokyo.」キャンペーンの第三弾CM「日比谷 歴史と文化が色づく」篇を公開。
今回のCMは、日比谷線に乗って日比谷へ。“ハイカラ"が今も楽しめる街、日比谷で、ロードショー発祥の映画館での映画観賞をはじめ、元祖ピザトーストに舌鼓を打ったり、日本最古の野外音楽堂を訪れたりと、日比谷の街の魅力を体感していきます。
CMソングは「佐藤千亜妃と金子ノブアキと小林武史」による、「太陽に背いて」。小林武史さんプロデュースの元、きのこ帝国の佐藤千亜妃が歌唱、金子ノブアキさんがドラマーとして参加しています。

WEBサイト限定動画

WEB限定のCM60秒篇には、地上波でOAされている30秒篇、15秒篇にはないシーンが盛りだくさん。
http://findmy.tokyo/

佐藤千亜妃

4人組バンド「きのこ帝国」のVo/Gt /作詞作曲を担当。きのこ帝国の最新アルバム収録楽曲「愛のゆくえ」が、宮沢りえさん主演映画『湯を沸かすほどの熱い愛』の主題歌に起用され、話題に。
2017年3月から始まったワンマンツアー『花の名前を知るとき』はファイナルを中野サンプラザ公演2Daysで迎えた。結成10周年を記念したツアー「夢みる頃を過ぎても」を10月よりスタート。

公式サイト:http://kinokoteikoku.com/

金子ノブアキ

1981年生まれ、東京出身。ミュージシャンであり、俳優。1997年にRIZEを結成。ドラマーとして数々のアーティストの作品やツアーにも参加。日本のロックシーンの最前線で活躍する。RIZEは、通算8枚目のアルバム『帰ってきたサンダーボルト』を発売し、12月20日(水)結成20周年を記念した初の日本武道館でのワンマン公演を予定。ソロ活動も勢力的に行い、アートや舞台、映画などの音楽も手がけジャンルレスに幅広く活動している。俳優としても『クローズZEROⅡ』『モテキ』「おひさま」「軍師官兵衛」『新宿スワン1,2』「CRISIS」など数々のドラマ、映画に出演。
公式サイト:http://kanekonobuaki.com/

きのこ帝国 Profile

Gt,Vo 佐藤千亜妃/Gt あーちゃん/Ba 谷口滋昭/Dr 西村”コン”
2007年:結成
2008年:本格的にライブ活動スタート
2012年5月: DAIZAWA RECORDS/UK.PROJECT inc.よりDebut Album『渦になる』を発売
2013年2月:1st Full Album『eureka』を発売、初のワンマンライブを代官山UNITで開催
2013年12月:5曲入りEP『ロンググッドバイ』を発売、東名阪ワンマンツアー「花束を持ってきみに会いに行こう」を開催
2014年9月:アルバム先行100円シングル『東京』を数量限定発売
2014年10月:2nd Full Album『フェイクワールドワンダーランド』発売、東阪リリースツアー「CITY GIRLCITY BOY」を梅田CLUB QUATTRO、赤坂BLITZで開催
2015年2月:第7回CDショップ大賞2015入賞10作品に『フェイクワールドワンダーランド』入賞
2015年4月:ユニバーサル ミュージック合同会社 EMI Recordsより『桜が咲く前に』でメジャー・デビュー
2015年11月:メジャー1stアルバム『猫とアレルギー』を発売、Zepp Diver Cityなど全7か所にゲストを招いて周るツーマンツアー「怪獣と猫のツーマンツアー」を開催
2016年3月:全9か所を周るワンマンツアー「きみと宝物をさがすツアー」を開催
2016年6月:6月29日(水)に新曲「クライベイビー」を配信
2016年8月:8月27日(土)日比谷野外大音楽堂でワンマンライブを大盛況のうちに終えた。
2016年11月:メジャー2ndアルバム『愛のゆくえ』を発売
2017年3月:ワンマンツアー「花の名前を知るとき」(全6か所7公演)を開催、中野サンプラザで行われた最終公演まで全公演大盛況で幕を閉じた。
2017年9月:バンド結成10周年を迎える。

<きのこ帝国>
オフィシャルHP:http://www.kinokoteikoku.com/
オフィシャルInstagram:https://instagram.com/kinokoteikoku/
ユニバーサルミュージックHP:http://www.universal-music.co.jp/kinokoteikoku/
オフィシャルTwitter:https://twitter.com/kinokoteikoku

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