リアルな感情をここに書きました
──ここからは、Sonmiさん自身のお気に入りの歌詞を2-3ピックアップしていただきたいなと思います。やはり『My Treasure』は、欠かせない楽曲。この歌詞の中、Sonmiさんがとくにお気に入りの部分やポイントにおいて書いたヶ所があったら教えてください。
Sonmi:歌詞で言うと、「偽りの充実 右手で打ち込むの 画面に映る幸せのフリ」の部分です。今はSNSを通してコミュニケーションを取る時代のように、twitterやInstagramなどへ自分が充実している文章や写真を打ち込んでは、人と見比べながら「自分は大丈夫」と安心感を得てたりするじゃないですか。そんなリアルな感情をここに書きました。
『My Treasure』は、アーティストSonmiとしての始まりを告げる歌。ここには、自分の決意を詰め込みました。
──Sonmiさん自身の決意は、『My Treasure』を通してしっかり伝わりました。
Sonmi:私、シャイで恥ずかしがり屋のように、もともと人前で話をするのがすごく苦手なんです。だからこそ、自分の想いを歌詞にまとめることで、私が本当に伝えたいことを整理して伝えることが出来る。同時に、作詞をすることで自分の想いを確認出来れば、書いたことで私自身の気持ちに気づいたり整理することも出来るように、歌詞を書くことで自分と向き合うことはとても大事なことだと実感しています。
──それは、ラブソングにも言えること?
Sonmi:もちろんです。恋愛に関しては、一つの経験を取ってもさまざまな角度から表現していけるように、いろんな視点から書けそうだなとも感じています。
──デート前のウキウキとした気持ちを綴った『Wonderful Day』を聞いてると、こちらまで気分がウキウキしてくるから大好きなんです。
Sonmi:『Wonderful Day』には、目覚ましなしでゆっくり起きて、ゆっくり準備をしながら、大好きな彼へ会いに行くまでの時間の経過を歌にしているように、ここへは理想的な1日の過ごし方を書きました。
心がいっぱいいっぱいな恋愛ってきっと経験したことがある
──他にも、幾つか歌詞を上げていただいても良いですか?Sonmi:『Letter』も大好きな歌詞です。この歌詞は、大切な人へ手紙を書いてるという内容なんですけど。すごく身近いると、その人の大切さに気づかないどころか、疎ましく思ってしまうこともあります。『Letter』には、離れて改めて大切な存在だと気づいたからこそ、また笑顔で逢える日が来るかな?という、ちょっと切ない想いを込めました。
私は「大事な人はもう出来ましたか 笑い方は相変わらずかな 苦手だったコーヒーも飲めるよ 大人になった私褒めてよ」の歌詞に切なさを覚えています。もう1曲お勧めしたいのが、『君ヲ想フ』。
──『君ヲ想フ』も恋愛の歌ですよね。
Sonmi:そうです。大好きな人へ想いが届かない。「出逢わなければ良かったのかな」「どうしたら良いのかな」など、心がいっぱいいっぱいになっちゃう恋愛ってきっとみなさんも経験したことがあると思います。とくに女性はこういう経験をしている人が多いと思うからこそ、そういう人たちに共感してもらえたらなと思って書きました。
──Sonmiさんの書く歌詞って、とても素直で真っ直ぐですよね。
Sonmi:普段の生活の中、物事をはっきりと言ったり、気持ちストレートなまま生きることが私の性格的に難しいからなんでしょうね。歌詞に関しては、真っ直ぐに想いをぶつけてしまいます。
──「初回生産限定盤」にはDVDも付いてきます。『My Treasure』のMVを選んだのは納得でした。もう1曲作って収録したのが『Still』のMV。この曲を映像化した理由も教えてください。
Sonmi:『Still』は冬を舞台にした切ない歌。『Still』のMVには、「テラスハウス」に出ていたリアルカップルの島袋聖南さんと伊東大輝さんに出演していただきました。
──なぜ、このお二人を起用したのでしょうか?
Sonmi:『Still』は、離れてお互いの大切さに気づく歌。その別れにも、じつはいろんな理由があって…。それを本当に付き合ってる二人に演じてもらえたら、よりリアルさが出ると思ってお願いをしたところ、まさに納得の出来に仕上がりました。
自分の体験したり感じたことを歌詞に
──完成したアルバム『ONE』、今のSonmiさんにとってどんな作品に仕上がりました?
Sonmi:ここへ収録した11曲は、私のすべて。今の自分に出来ることをすべて出し切れた作品になりました。
──これからもSonmiさんは、モデルとアーティスト活動のバランスを上手く取りながら活動していくのでしょうか?
Sonmi:基本はアーティストとしての活動になります。これからはライブも増やしていく予定のように、もっともっと生で自分の想いを届けていければなと思っています。
──男性が言うのもなんですが、Sonmiさんの歌は自分に置き換えて聞ける歌ばかりなのが嬉しいんです。
Sonmi:私が歌詞に記しているのは、28歳の私の等身大な気持ち。その気持ちって、みんなと何も変わらないこと。だからそれを感じていただけたのなら、そんな嬉しいことはないなと思います。
──タイトルに記した『ONE』にも、いろんな意味や想いを詰め込んでいそうですね。
Sonmi:いろんな想いがあるように、そこはぜひ想像を巡らせてください。いろんな理由の中の一つに、私が平成元年1月11日生まれだからや、もともと1という数字が好きという理由まで含まれていますからね。