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february6からheavenly6へ、可愛くつづったメッセージって?

川瀬智子のソロプロジェクトのTommy february6とTommy heavenly6。ブライトサイドをfebruary6が、ダークサイドをheavenly6が請け負っている。喧嘩したり認め合ったり素直じゃない2人の関係を歌っている曲がある。
ハロウィンに向けて制作された曲『I’M YOUR DEVIL』はheavenly6名義の曲だ。この曲に触発され、対向して書かれた曲がfebruary6の『I’M YOUR ANGEL』。heavenly6の『I’M YOURE DEVIL』と同じく、february6からheavenly6へのメッセージソングになっている。

I’M YOUR ANGEL/Tommy february6



ピンクのかぼちゃ畑を抜け
黒い馬車を降りてきたのは
もうひとりの見知らぬ自分
何故そんなに不機嫌なの?


ここで歌われている「もうひとりの見知らぬ自分」とはheavenly6のことだ。february6の世界=「ピンクのかぼちゃ畑」から、heavenly6の世界=「黒い馬車」が繋がって、heavenly6がfebruary6に会いにきた場面なのだろう。

ダークサイドのheavenly6はいつだって仏頂面。「何故そんなに不機嫌なの?」とfebruary6が不思議そうに、でもきっとちょっとからかう気持ちで歌う。

february6とheavenly6をつなぐキーワード

『I’M YOUR DEVIL』には「鏡」という単語が出て来たが、ここでも「鏡の世界」という言葉が使われている。「鏡」はfebruary6とheavenly6をつなぐキーワードなのかもしれない。

「鏡」に映った自分とは、現実の自分自身とはちょっと違う自分だ。「鏡」に映った時点ですでに反転しているし、他人から見た自分の容姿を確認することは、厳密には不可能と言える。
実際に自分がどんな人間として他人から見られているのかは、「鏡」を見てもわからない。お化粧をしたり、身だしなみを整えたりする以外にも、自分を見つめることができるのは「鏡」だけなのに、「鏡」を見ても自分はわからない……。

february6から見たheavenly6もそういった存在なのかもしれない。自分だけど自分じゃない、「もうひとりの見知らぬ自分」なのだ。

「私を選んで」というセリフ

叶えたい夢があるなら
私を選んで I’M YOUR ANGEL


もうひとつ、『I’M YOUR DEVIL』と共通する歌詞がある。「私を選んで」というセリフだ。鏡をのぞいたTommy自身、もしくは曲を聴いているあなた自身に、天使と悪魔がそれぞれ「私を選んで」と歌っているのだ。

february6は「叶えたい夢」と歌っていて、heavenly6は「叶えてあげるその悪夢を」と歌っている。「夢」も「悪夢」も両方とも、発音は「ゆめ」だ。

鏡の世界の天使と悪魔は、自分の中の天使と悪魔でもある。どちらを選ぶのかはあなた自身に委ねられているのだ。でも、それぞれの天使と悪魔が、「私を選んで」と手招きするから、私たちはいつもちょっと迷うし、困ってしまう。february6とheavenly6、どちらか1人を選ぶとしたら、どちらを選ぶのか。ファンにとってはなかなか難易度の高い問題だ。

本当はfebruary6の方が悪魔?

『I’M YOUR ANGEL』『I’M YOUR DEVIL』の後に作られた曲だけあって、february6からheavenly6へのメッセージ性が、より色濃く反映されている。2番以降の歌詞では、はっきり「悪魔」という単語を使って、heavenly6への対抗心をあらわにしている。
曲の締めくくりはこうなっている。

誰でもひとくちで落ちる
さあどうぞ
You fall into my Daydream
あなたの負けよ悪魔ちゃん
見た目より甘くないでしょ?


はっきりと戦線布告、「あなたの負けよ悪魔ちゃん」とheavenly6に宣告している。なんだか上から、「ふふん」と見下ろされているような雰囲気だ。「見た目より甘くないでしょ?」というセリフもなんだか自信たっぷりで、本当はfebruary6の方が悪魔なのでは?と勘ぐってしまう。

ダークサイドをつかさどるheavenly6よりも、ブライトサイドをつかさどるfebruary6のほうが、より小悪魔的で、なんだかちょっと怖くて、かわいいけど騙されているような、そんな不思議な気分にさせてくれる。

あなたにとっての魅力的な「悪魔」は、february6ですか?heavenly6ですか?

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