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ジョン・レノン『ハッピー・クリスマス』のパクリ疑惑と有馬記念

クリスマスシーズンの定番曲といえば、John Lennonの"Happy Christmas (War is Over)"(1971年)。いきなりロマンチックムードをぶち壊しますが、この曲には盗作疑惑があります。元ネタとされるのは"Stewball"という、米国のフォークソング。もともと米国の古い民謡だった"Stewball"は、1930年代頃からフォークソングの定番曲として知られていました。

2017年12月16日

Column

quenjiro


この記事の目次
  1. ・John Lennon - Happy Xmas (War is Over)
  2. ・「元ネタ」"Stewball"とジョン・レノンとのつながり
  3. ・競馬場に「帰ってきた」ハッピー・クリスマス

John Lennon - Happy Xmas (War is Over)



And so this is christmas
I hope you have fun
The near and the dear one
The old and the young...

さあ、クリスマスだよ
みんな楽しむといい
近しい人も愛しい人も
老いも若きも…



「元ネタ」"Stewball"とジョン・レノンとのつながり

英国では1950年代、スキッフルという音楽が流行します。そこでは米国のフォークソングもよく歌われており、代表的歌手のLonnie Doneganはこの"Stewball"をレコーディングしています。

そのロニー・ドネガンを人生最初のアイドルとして崇めていたのが、少年時代のジョン・レノン。といってもドネガン版の"Stewball"は現在知られているメロディと異なっており、"Happy Christmas"には全く似ていません。

現在の"Stewball"のメロディを確立したのは、1961年のJohn Herald and the Greenbriar Boysという米国のフォークグループだといわれています。その後1964年にPeter, Paul & Maryや Joan Baezなど、当時人気のフォークシンガー達が相次いでそのヴァージョンで歌ったことから、現在のメロディが主流のものとなりました。

新装"Stewball"は英国に再上陸、1966年には英国の人気バンドThe Hollesがこのヴァージョンをカバーしています。当時の米国のフォークシーンには英国のビートグループ達も高い関心を寄せており、ビートルズのメンバーだったジョン・レノンも例外でありませんでした。

そうした状況下であれば、ジョンが新装"Stewball"のメロディをどこかで聴いていた可能性は十分ありえます。真相はわかっていませんが、個人的には過失のパクリのような気がします。

競馬場に「帰ってきた」ハッピー・クリスマス

話は変わりますが、競馬ファンにとって12月のビッグイベントといえば、クリスマスよりも有馬記念。聞くところによれば、本馬場入場曲としてこのこの"Happy Christmas"がよく使用されているそうです。

しかし同曲は副題に"War is over"(戦争は終わった)とあるように、クリスマスソングであると同時に反戦歌でもあります。歌詞でも"Let's stop all the fight"(すべての争いをやめよう)と訴えています。

争うのはお馬さん達といえど、この曲の使用はふさわしいのでしょうか。ところがさきほどの"Stewball”に話をつなげれば、そう場違いな歌でもありません。

そもそもStewballとは、18世紀の英国に実在した競走馬の名前。"Stewball”は競走馬を題材にした曲なのです。

英国のお馬さんの話は太平洋を渡り米国でメロディとなり、何度か両国を行き来すると、いつのまにかクリスマスソングとなりました。そしてそのメロディは日本という世界の果てまでたどり着くと、再びお馬さんを応援する歌となったのです。

パクリ疑惑が一気にロマンチックなエピソードとなりました。And so this is christmas~。

TEXT:quenjiro


彼らの音楽は良質でセンスに溢れている。…

phatmans after scho…