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【インタビュー】Nulbarich「今の環境を楽しみながら音楽を作りたい」独自の世界観を構築

3月7日に2ndアルバム『H.O.T』を発売するNulbarich(ナルバリッチ)。Nulbarichは、ヴォーカルJQがプロデユースするバンド。とてもグルーヴィでスタイリッシュな彼らのサウンド。その成り立ちや、グループとしての存在感など、いろんな角度からNulbarichの魅力を紐解いた。

2018年3月17日

Interview

長澤智典


この記事の目次
  1. ・ライブは、そのときベストな状態で演奏できる形を取っています
  2. ・人と一緒に作ると、思いがけない方向へ楽曲を導いてゆく
  3. ・流行を追いかけるのではなく、流れを気にしている面はあると思う
  4. ・Nulbarich – ain't on the map yet [YouTube Ver.]
  5. ・世間が「謎のバンド」と騒いでくれた
  6. ・美術館へ行った時、画家さんからあまり聞きたくない
  7. ・Almost There (Official Music Video) [Radio Edit]
  8. ・みんなとこの先までどんどん熱く進みたいから、一緒にいこうぜ。
  9. ・Nulbarich アルバムの歌詞はコチラから
  10. ・Nulbarich 最新情報
  11. ・『Nulbarich ONE MAN LIVE at 日本武道館』
  12. ・【リリース情報】 
  13. ・リリース情報
  14. ・配信情報
  15. ・ツアー情報
  16. ・イベント情報
  17. ・Nulbarich Profile

ライブは、そのときベストな状態で演奏できる形を取っています

──とても胸をくすぐるスタイリッシュでグルーヴィな楽曲の数々に、アルバム『H.O.T』を聴いている間中、胸がときめき続けていました。あの世界観、緻密な構成を持って心地好さを生み出しているようにも聞こえました。JQさんは、あらかじめ完成した世界観を見据えたうえで楽曲を作っているのでしょうか。

JQ:いや、けっこう行き当たりばったりですね。楽曲の制作に関しては、あまり設計図を書いてというタイプではなくて、その時その時に「これ良いね」「あれ、いいよね」と思ったアイデアを、その場でどんどん構築しながら作ってゆくタイプ。結果、最初に想定していた楽曲とは最終的に違う形になっているということはよくありますね。

──それが、JQさんにとって一番心地好い楽曲の作り方だ。

JQ:あらかじめ想定していた楽曲をそのまま作りあげるよりも、作りながら自分も発見を重ね、それを楽曲へ投影しながら作っていくスタイルのほうが刺激的なんです。何より、そうやって作ったほうが自分自身を成長させてくれますからね。
具体的に言うなら、最初、自分なりに楽曲のラフスケッチを描きます。それをメンバーに投げ、どんな化学反応を起こしてくれるのかを楽しんでゆく。そこも、自分が制作を重ねてゆくうえで楽しんでいる部分でもあります。

──Nulbarichはイラスト姿を投影しているように、人によってはJQさんのソロプロジェクトだと勘違いしている人たちもいます。ライブでは、いろんなメンバーさんが登場していますよね。Nulbarichのメンバーって固定化されているのですか?。それとも、楽曲やライブの用途に合わせ似合うミュージシャンを導く形なのでしょうか??。

JQ:メンバーは固定されています。しかも、一つのパートに複数人いる大所帯なバンドです。音源は、その楽曲に似合うメンバーが。ライブは、そのときベストな状態で演奏できる形を取っています。

──楽曲によっての参加メンバーは「希望性」のように語っていましたが、JQさんのほうから「この曲はこのメンバーで」というリクエストもあるのでしょうか?

JQ:そこは「参加したい人が参加する」という言葉通りのスタイルです。とくにライブに於いては、「このメンバー編成だから、この楽曲ではこういう演奏になる」というように、メンバーが変わるごとに音の鳴りやグルーヴも変わっていく形なんですけど。僕も含め、メンバー全員そこを楽しんでやっています。

人と一緒に作ると、思いがけない方向へ楽曲を導いてゆく


2nd AL『H.O.T』初回限定盤JK

──話を聞いてると、Nulbarichの楽曲って、JQさんを含め、メンバーのみなさんが、JQさんが作り上げた楽曲のラフスケッチをもとに「今回はどんな楽曲の絵を描いてやろうか」と、毎回楽しんでいる感覚のようですね。

JQ:その通りです。基本的には、自分が作る楽曲のラフスケッチの段階で、ある程度完成形は想像しているんですけど。人と一緒に作ることには、自分でも予想のつかなかった思いがけない方向へ導いてゆく魔法がある。そこが、楽曲を作ってゆく楽しさや醍醐味なんです。

──歌詞は英詞を中心に、そこへ、時折日本語を組み込むスタイルを取っていませんか。

JQ:とくに「英詞を中心に」とルールを決めてるわけではないですね。日々、言葉をラフスケッチしている中、その楽曲へ導かれた歌詞を当てはめては広げてゆくというスタイルを基本にしています。自分自身が、英詞の中にたまに入ってくる日本語へ耳が惹かれてしまう性格。それこそ、心地好く英詞を聞き流していたら、突然日本語が耳へ飛び込んでくると、その言葉が強く印象へ残ってゆくじゃないですか。個人的には、そこのバランスを大事に作っています。

──それは、Nulbarichの楽曲を聞いてても感じていたことでした。

JQ:そこは自分でも歌いながら、あえて一番ひっかかりやすいメロディの部分へ一番言いたい言葉を乗せたりもしています。ただ、それを狙ってというよりも、自然とその感覚を持ってしまっている自分がいるからなんですよね。

──歌詞では、日常の中の風景や、日々過ごしてゆく中で感じたり抱く想いを、さりげなくメッセージを隠し持って表現していません?

JQ:基本的に、自分が想像出来ない想いを言葉にはしない性格。日常の中で感じた小さな物事や想いを比喩したり、そこから想像を広げ一つの物語を作ることはあっても、日々の生活の中から歌詞が生まれるスタンスに変わりはないです。面白いのが、自分の生活環境が変われば、その環境へ導かれ、自分の表現する歌詞も変わってゆくことなんです。

──その環境へ導かれ、楽曲や歌詞が生まれてくということ??。

JQ:そうです。実際、1stアルバムの『Guess Who?』と今回の2ndアルバム『H.O.T』を作った環境や日常が異なったことで、楽曲へインプットした内容にも変化が出ているんですね。とくに昨年は、いろんなフェスに出させてもらったり初の全国ワンマンツアーを行ったりといろんな経験をさせてもらった。そこで得た刺激が投影されているように、あきらかに1stアルバムの頃とは異なる表情になっているなと自分では感じています。


1st AL『Guess Who?』JK

──さき程も語っていましたが、アルバム『H.O.T』へ詰め込んだ楽曲たちは、そのときにJQさんが想い、感じた気持ちを投影した形なんですよね。

JQ:そうです。一曲一曲が、そのときに感じていた想いを形にしたもので、それを詰め合わせたのが今回のアルバムです。自分にとっての曲作り自体が、日々感じていることをメモするように楽曲へ投影してゆくスタイル。だからアルバムも、あらかじめ全体像を想定し、そこへ向かうのではなく、日々インプットしながら形にした曲たちの中から、どうやって1枚のアルバムとして組み立ててゆくかで作りあげています。

流行を追いかけるのではなく、流れを気にしている面はあると思う

Nulbarich – ain't on the map yet [YouTube Ver.]




──JQさん自身、音楽的なルーツは…。

JQ:ブラックミュージック。中でも、HIP HOPやSOUL、FUNKなどを好んでよく聞いていますし、そこが自分のベーシックとしてあるところです。

──ブラックミュージックと言っても、けっして濃いスタイルではないですよね。むしろ、洗練されたスタイリッシュな音楽性を好んでいるような…。

JQ:僕自身はアンダーグラウンドに、コアな音楽性に…という意識は全然ないです。むしろ、表現する以上はPOPSというか、ポピュラーミュージックを土台に形作っていきたい気持ちが強いです。

──ポップスであることが大事なのは、楽曲を聞けば伝わってきます。

JQ:そこも強く意識してというよりも、今の自分を表現するうえで合っているのがブラックミュージックをベースに据えたポップスということなんです。だから、あえて「ライトなブラックミュージックを」と狙っているわけでもないんです。

──JQさん自身、自分の感性や感覚を何よりも大切に表現している方。自分のペースやスタンスを大事にしているところもありません??

JQ:結果、そうですね。自分自身が「今の環境を楽しみながら音楽を作りたい」人。生み出される環境は日常の中とはいえ、『H.O.T』というアルバムへは、ここ一年間の中で作った楽曲ばかりを詰め込んだように、結果「2017年にNulbarichが感じた想いと、2018年のNulbarichはどう進んでいきたいか」を投影した作品になったし、なるべくなら今の感覚をまとめあげたいなという意識は、制作中、ズーッと持っていたと思います。

──ちなみに、時代の流れも意識しているのでしょうか。楽曲を聞いてると、時代に敏感に反応している面もあれば、流行に左右されないスタンダートなスタイルを取っている。かと思えば、それらの要素を巧みにミックスアップしているなという印象も受けるんですよね。

JQ:流行を追いかけるのではなく、時代の流れを含めてインプットしている部分は確かにあるので、気にしている面はあると思います。

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