町あかりはシンガーソングライター。
まだ若いのにすさまじい昭和歌謡テイストの楽曲を作るアーティストです。歌唱センスも昭和っぽく、衣装まで昭和っぽい。ついでにトークや顔の雰囲気まで昭和っぽい。新しくも懐かしい世界観を自己プロデュースで作り出しています。
YouTube公式チャンネルの町あかり放送局では石原裕次郎や新沼謙治、高田みづえ等の昭和歌謡をカバー。20代と思えぬ選曲です。
カバーも魅力的ですがオリジナル曲も面白い町あかり。
「もぐらたたきのような人」は町あかりがピコピコハンマーを持って歌う曲。この曲は自身のYouTube番組のテーマ曲にもなっています。
観客をピコピコハンマーで叩いていく演出が入ります。
「あちらを叩けばこちらから こちらを叩けばあちらから
いじわるもぐらが私の隙をついて いろんなところから顔を出すの」
という一見穏やかでほがらかな世界観。
しかしネットが浸透し「叩く」ことに対して敏感になっている現代人をするどく風刺しています。
それを批判することもなくピッというピコピコハンマーの音で楽しく表現するセンス。
「いじめたつもりで ピコピコハンマーを振る私が結局遊ばれてた」
という「叩く」行為の行きつく先、本質をとらえている歌詞。するどいですね。
町あかりはイラストもうまく、「もぐらたたきのような人」の曲に合わせた紙芝居動画をあげています。
この紙芝居の内容。バーに入った女性がケンちゃんには最近会ってないな~とぼやく。するとそこに女連れのケンちゃんがやってきます。「あちらを叩けばこちらから こちらを叩けばあちらから」というノリで女遊びをしていたケンちゃん。ひどーい!と言いながら女性がこのケンちゃんをピコピコハンマーで殴って終わります。
紙芝居の内容まで昭和の漫画のような雰囲気。紙芝居の手作り感が良い味出しています。
もぐらたたきのような人とは、作り手本人のイメージではこういうあちこちで女遊びしているような人のイメージだそうです。なるほど、たしかに叩きたくなる。
こんな手作り感のある町あかりワールド。一度聴いたら知らず知らずのうちに、ピコピコハンマーにむかって頭を差し出していることでしょう。
TEXT:改訂木魚(じゃぶけん東京本部)
町あかりはシンガーソングライター。
まだ若いのにすさまじい昭和歌謡テイストの楽曲を作るアーティストです。歌唱センスも昭和っぽく、衣装まで昭和っぽい。ついでにトークや顔の雰囲気まで昭和っぽい。新しくも懐かしい世界観を自己プロデュースで作り出しています。
公開日:2015年9月11日