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【コラム】出会いと別れ。小室哲哉がTRFに託した夢と宝物

TRF。1996年までは「trf」と小文字表記で活動し、以降はTRF表記で活動している。その歴史を軽く遡ると、1993年にデビュー。今やその名を知らない人はいないであろう、エイベックスの邦楽第1号グループで日本初のレイヴ・ユニット。デビューから二作目のシングル曲でブレイク。

2018年8月16日


この記事の目次
  1. ・TRFのBOY MEETS GIRL
  2. ・少年との恋から『旅立ち』を選んだ少女の宝物
  3. ・少女にとっての2つの言葉
  4. ・経験は心の成長
  5. ・TRFと小室哲哉の関係
そのサウンドを生み出した人物がこのTRFのユニット名の元になっている。奇才と言っても過言ではない、その才能と音楽で時代を華々しく盛り上げた音楽家。

小室哲哉。TRFの“T”はプロデューサーである小室哲哉氏の名前を英語表記にした頭文字“Tetsuya Komuro”=TKの“T”を表す。正式には“TK RAVE FACTORY”に由来される。

「TKブーム」を巻き起こした、小室哲哉氏のサウンドを最高のパフォーマンスで表現するボーカリスト・DJ・ダンサーで構成されるTRFとは、そのユニット自体がまさに小室哲哉の作り出したダンスミュージックの大型音楽イベント「RAVE」なのだ。

今30代半ば〜50代あたりのTKブーム世代が聞けば、思わず懐かしさに心をときめかせてしまう。当時みんながみんな、当たり前に耳にして心を踊らせたサウンド。

今でもそのサウンドはオリジナリティーを残しながらも。新しい音、時代の流れを汲みながら進化し、幅広い世代に求められ愛され続けている。

今でもTKブーム世代の胸を熱くさせる楽曲…や、もうたくさんありすぎて絞れないのが正直なところだけれども。

今年デビュー25周年を迎えるTRFの「BOY MEETS GIRL」。この一曲に描かれる出会いという人生の宝物。その意味と少年と少女が見つめた夢とは一体何だったのか。

人生のいくつものドアを一通りノックしたであろう今。改めて、その答えを探してみたいと思う。

TRFのBOY MEETS GIRL



BOY MEETS GIRL=少年、少女と出逢う。と、わかりやすい直訳。TRFのBOY MEETS GIRLもこのままの意味で歌われている。
とある少年と少女が出逢い、恋に落ちる。そして時が流れ、その恋から旅立って行くという初々しい恋愛がとても分かりやすく描かれている。


BOY MEETS GIRL 出会いこそ人生の宝探しだね
少年はいつの日か少女の夢
必ず見つめる
BOY MEETS GIRL 輝いたリズム達が踊り出してる
朝も昼も夜も風が南へと心をときめかせている



TRFのBOY MEETS GIRLを語る上で一番、大事なキーワードは『出会いこそ人生の宝探しだね』だ。この言葉の意味は、人生を輝かせるために必要なものは出会いである。という事。

もっと言えば「出会い」1つで人生は左右されてしまう。出会いは、そのくらい重要なものだからこそ、宝探しをする様に「本物」を探し求めて行こうというメッセージが込められているのではないだろうか。

少年との恋から『旅立ち』を選んだ少女の宝物

夜明けまで歌ってた
あなたが得意なSWEET LOVE SONG
やけに思い出しちゃって
スーツケースに入れとこう
旅立ちを決めたのは勢いだけじゃないから
あなたと過ごした日は20世紀で最高の出来事!!



そのメッセージは少年との恋から『旅立ち』を選んだ少女が。少年への想いを語るこの部分に色濃く表現されている。

『夜明けまで歌ってたあなたが得意なSWEET LOVE SONG』ここでのSWEET LOVE SONGは二人の楽しかった思い出の象徴。

『やけに思い出しちゃってスーツケースに入れとこう』。旅はあまり荷物を持ちすぎない方がいい。持って行く荷物は絶対に必要なものを更に選りすぐるものだ。それでも、持って行きたいと思った二人の思い出。

この、思い出を捨てられずに持っておこうという気持ちは。普段はあることすら忘れていたのに、見つけてしまうとあれやこれやと懐かしさに思い耽ってしまって。結局捨てられない。大掃除の時の気持ちにちょっと似ている。

でも、物を捨てるというのは捨てようとするその物に心がほとんどない。今の自分の妨げになるから、と捨てられるわけだ。

そう考えると、この結局捨てられない。という心情は心のどこかで、それが必要だから持っていたい!と思う気持ち。という事なのだろう。

人は誰がどう言おうと。自分の心に素直に取捨選択をしていけば、最後に心に残る物は必ず本物の宝物になる。その事を『あなたと過ごした日は20世紀で最高の出来事!!』と歌っているのだ。

この少女の前向きな想いは、少年からの旅立ちを決めたきっかけすらも宝物に変えている。

少女にとっての2つの言葉

安らぎが欲しかった
誇れる場所が欲しかった



このたった2つの言葉が少女にとっては、とても重いものだったのだ。恋愛の中ではいくら好きでも、想い合っていても叶わない事がある。それはタイミングであるとか状況であるとか、自分達の気持ちとは関係のない事で叶わなかったりする。

それでも、好きだから「いつかは叶えたい」と二人の未来に夢を見る。しかし、この夢は一人では叶えようがないのだ。少女が夢を見る時に、少年はきっと別の未来に夢を抱いていたのだろう。

この2つの言葉は、ある意味で少女が夢を諦める為の言葉でもあり、少女から少年への最大の愛情を込めた言葉のプレゼントでもあったと思う。

それは何故か。『だけど大切なのはあなたとあの日、出会えたことね』と少女が少年へ想いを抱いているから。

旅立ちを決めた事で少女は少年よりも先に、大人の女性へと成長しているのだ。そして少年へ大人の女性として、私はあなたから旅立つけれどいつまでもあなたと出会えた事を大切に思っているから。と、永遠の愛を素直に伝えているのだ。

経験は心の成長

BOY MEETS GIRLあの頃は
いくつものドアをノックした
あざやかに描かれた虹のドアをきっとみつけて
心をときめかせている



出会いが人生の宝である事の意味は、たった一人の誰かと出会う事でこれまでの自分にはなかった感情が生まれ。その経験は心の成長を促していく。

経験するという事は『いくつものドアをノックしていくこと』であり、成長は『あざやかに描かれた虹のドア』がきっとあると。目に見えない希望を信じて進む「強さ」を手に入れる事なのだ。

TRFと小室哲哉の関係

余談ではあるが、出会いという宝物から得る経験と成長はやはり宝である。という趣旨を思わす事を、小室哲哉氏がTRFの活動20周年を振り返ったインタビューで語っている。

TRFのボーカルYU-KIと小室氏はデビュー当初はその立場の違いから、お互い遠慮しながら話していた部分があったと語る。

そして一度小室氏がTRFのプロデュースを離れた後にTRFの活動が一時ストップしたという経緯の中で、YU-KIに限らずTRFのメンバー全員がそれぞれのパートを追求しながら此処の道を極める努力をした事を、また別の単独インタビューでDJ KOOが語っている。

その経験は成長となり自信という強さになったのだろう。TRFが20周年を迎えた際に改めて小室氏が活動に関わった時、YU-KIと「今は、昔よりフランクになった」と、意見をしっかり交わしてより良い作品を作れる関係になった。と語らせるほどになっていたのだ。

そして、DJ KOOは単独インタビューでその努力の経験が活動再開後にそれぞれが見せた素晴らしいパフォーマンスに繋がっていると語る。更にはそのパフォーマンスはTRFから離れていた時期に身につけた物が生きている。だから『どんな経験も財産なんだな』とそのインタビューを結んでいる。

この言葉を聞いて思う。BOY MEETS GIRLの『少年はいつの日か少女の夢を必ず見つめる』の歌詞の答えは「少年は夢を見つめた」だ!と。

あの、少女が少年に出会った事で手渡せた想いのプレゼントは。少女と離れてから歩んだ道の中でしっかりと人生の宝物として少年が探し当てた。そう断言出来る。

前記したインタビューとはまた別ではあるが。TRFのメンバーがいつまでも当たり前に小室氏へのリスペクトを忘れず活動し続けている事と。

そのリスペクトを小室氏がずっと嬉しく想い、深く感謝している。と、小室氏本人が語っているインタビューがある。

このBOY MEETS GIRLの少年もきっと、少女の後を追うようにして大人になった時。あの頃の少女に感謝をしただろう。たった一人と出会った、その事が人生の宝物である事に気がついたのだから。

TEXT:後藤 かなこ

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