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ガールズロックバンドSplit end。初の全国流通盤『夜』の裏話と彼女たちの更なる挑戦。【インタビュー:関西バンドの輪!】 (1/2)

2018年2月7日にミニアルバム『夜』をリリースし、ツアーを敢行したSplit end。自身初の全国流通やワンマンライブ、今後の挑戦などたくさん伺いました!

Split endについて。



――Split endというバンドについて教えてください。どのような経緯でこの4人は集まったのですか?

ななみ:Split endは、まずみーちゃんと私が高校の同級生で、コピーバンドから始まりました。ギターとドラムもいたんですけど、抜けて入って抜けて入って…の繰り返しで。

実は2年間くらい2人やったんですよ。で、ホームページとかTwitterとかで募ってたときに応募してきたのがドラムのみさきーにょす。

みさきーにょす:そうなんです。YouTube見てて、関連動画でSplit endが引っ掛かって、「あ!」と思って。Twitter調べたらドラム募集中って書いてて。ドラムだけやったよな、あのとき。

ななみ:うん、ドラム。

みさきーにょす:就活とか将来のことでめっちゃ悩んでた時期やって、「このタイミング逃したら終わるわ」と思って、「絶対入ろう」って決めてそのままメッセージを送りつけて。

ななみ:めっちゃ長いやつ(笑)

みーちゃん:そのメッセージが来たあとに、「私じゃだめですか?」みたいなダメ押しのやつ来てん。

みさきーにょす:「絶対入る!」と思って。「意地でも入る!」と思って。

――それが2016年の5月ですね。ずんちゃんが加入したのはそのあと?

みーちゃん:はい。racikuというバンドのしずかさんが、にょす入る前からサポートしてくれてて4ピース編成でしばらくやって、正規のギター探してるときに、ずんちゃんが…。

ずん:うちはFANJのこんぼいさんの紹介で加入しました。就活中でこの先どうしようって考えてるときに「ギター探してるバンド紹介してあげようか?」って言われて、紹介してもらったのがSplit end。

――加入することはすぐ決まったんですか?

ずん:いや、結構どうしようどうしようってずっと考えました。就職するかバンドするかでずっと悩んでて。元々、Split endのこと全然知らんかったんですよ(笑)「奈良のバンドなんや」みたいな。そのレベル。

みーちゃん:で、この4人になって1年半くらいやな。

ななみ:うん。1月1日にイエガー飲みながらずんちゃん加入したんや。

全員:(笑)

ななみ:ステージで。

ずん:4人揃って。お酒飲んで、楽しかったな。

みさきーにょす:「ずんちゃ〜ん」ってみんなから言われてた。お酒飲んだバンドマンに。

ななみ:私が「ギターのイオナズンです!」って紹介したらバンドマンは名前が衝撃的すぎて「イオナズン〜!?」みたいな。あれは超楽しかったですね。

ミニアルバム『夜』に込めた愛。



――今年2月7日に全国流通盤となるミニアルバム『夜』をリリースされました。この作品の収録曲についてお伺いします。まず1曲目の「サイレン」、こちらはMVにもなっていますが作詞作曲のななみちゃんのイメージで制作されたのですか?

ななみ:大体MVのイメージが一緒に出てくること多いんですけど、「サイレン」は特になかった気がします。私は失恋の曲を書くことが多くて、この曲もそうなんですけど。大切な人がいなくなって、頭が真っ暗に…真っ白?真っ暗?(笑)

みーちゃん:頭は真っ白で目の前が真っ暗かな(笑)

ななみ:それや!考えて書いて言葉にしないと、言葉しゃべってたらちゃんとまとめられへん(笑)
むしゃくしゃっていうかもう「うわぁ〜」ってなってる、なんて言ったらいいの?っていう感じを、そのまま曲にしました。

【MV】「サイレン」Split end




――他の楽曲についてもお伺いしてもいいですか?

ななみ:はい。そうですね、「ひとりとふたり」って曲は、ハッピーエンドではないけど、Split endのラブソングの中でもあったかい曲。超ラブソングです。ちゃんと初めて「好きです」っていう感じの曲を書いたかもしれない。

それが、私がバレンタインデーに1人の人を思って作った曲ですね……もう別れたけど。

みさきーにょす&ずん:ひぃ〜!

ななみ:過去の話です(笑)歌詞に関してとか言い出したらきりがない。

【LIVE VIDEO】「ひとりとふたり」Split end




みさきーにょす:私、「ワンナイト」の裏話は知らんかも。

ななみ:「ワンナイト」はね、ごめん、おもしろくないねんけど、フィクションやねん。完全なるフィクション。

みさきーにょす:頭の中でめっちゃ妄想しとったわ(笑)

ななみ:でも、モデルになってる赤いワンピースの女の子は、the PARTYSの不眠ちゃん。モデルにしてるっていうかそういうことをしたわけじゃなくて、私が憧れ過ぎてるから「あの子になりたい」って感情を盛りに盛った曲です。

恋愛とは関係なく実在の不眠ちゃんっていう人は普通にバンドのボーカルとして大好きなバンドの、奈良の先輩なんですけど、ほんまになりたい、あの子になりたいって思ってる人です。



ななみ:あと特に思い入れのある歌詞でいうと「夜と朝」かな。「ひとりとふたり」もそうやけど、「夜と朝」はまた違ったベクトルのあったかい曲。私がお父さんとお母さんに初めて書いた曲です。

お父さんとお母さんみたいな愛のある人になりたいなと思って。独り暮らしになってから気づいた親の大切さを歌っています。



初ワンマンライブを終えて。

――『夜遊びツアー』全18公演。約3ヶ月間で特に思い出深いエピソードはありますか?

みさきーにょす:ツアーファイナルのワンマンでも言ったけど、私はもう絶対雪かきですね。人生初の大雪を見て。みーちゃんが「うわぁ〜」って言いながら運転してる。車ガタガタガタみたいな。後ろで2人疲れ切って寝てるのにうちら2人で「やばいやばいやばい」って(笑)

みーちゃん:初めて積雪の中を運転して、なんかアトラクションみたいに「うぉ〜ぉ〜ぉ」みたいな。

ななみ:ちょっと起きてたもん、ななみ。「なんかうるさいなぁ…めっちゃ揺れるし」と思って。



みーちゃん:2日間で、同じ系列の米子と松江のライブハウスに出て、同じブッキングの人が担当してくれてたから、ブッキングの人の家に泊めてもらったんです。

その人の家がちょうど県境ぐらいのちょっと山奥やって、「うちの近所雪やばいから気ぃ付けてね」みたいなこと言われて行ってたらほんまにやばくて(笑)

ななみ:「あんなん車で通れるんやんな」って思ったもん。

ずん:生きててよかったな、ほんまに。

みさきーにょす:あ!あと、仙台のずんだシェイクがめちゃめちゃ美味しかった。私、牛タンよりそっちのほうが…。

みーちゃん:いや、牛タンやわ。

ななみ:牛タンやわ。

ずん:めっちゃ牛タン。

みさきーにょす:牛タンも美味しかったけど。

――食べる時間ありました?(笑)

ずん:もうめっちゃ慌てて食べました。牛タンのお店の「お弁当持ち帰りしたいんです」みたいな言って、すごい時間がなくて、めっちゃその店員さんをせかして、「ごめんなさい、時間がないんではよつくってください」って言ってめっちゃ帰って急いで食べて、ライブみたいな。

あれやばかったな。せかし加減が。

みーちゃん:うん(笑)CDショップの挨拶回りしてたから余計に時間なくて。

ななみ:今回、初めての全国流通やったんで、ツアー各地のタワーレコードに挨拶をしたんです。行けてないところもあるんですけどいろんなところ、行けるところは全部自分らで行きました。

みーちゃん:入りして、リハまでに行くとかリハ終わってから顔合わせまでのあいだに挨拶回りだけ行って、その帰りに牛タン買って(笑)

ななみ:牛タンはどうしても食べたかった。

ずん:いろいろ行った先でタワレコとかビレバンに挨拶行ったら、展開してくれてはって。それがめっちゃうれしかって。それを「見たよ」っていうツイートとかしてくれてるお客さんとかもいて、また「うれしい〜!」ってなって(笑)

ななみ:私らが知らん人がSplit endのこと書いてくれてるっていうのがまず初めてやったんで。今まではライブの物販で売るから知ってる人じゃないですか。

知ってる人が広めてくれてっていうのはあったけど、知らん人があんなふうに知ってくれて「Split endすごいかっこいいバンドです!」みたいなポップ、ばんっとやってくれて、すごい感動しました。

――5月12日のツアーファイナルではSplit end初のワンマンライブを開催しましたね。

みさきーにょす:はい。ほんまに愛を感じたツアーでした。ワンマンのときに客席見たら、18箇所、何箇所かかぶってるところあるけど、そこで出会ってきた人たちの顔があって、これがうちらのツアーの集大成やっていうのがめっちゃ分かるようなワンマンでしたね。

ななみ:すごいいい景色やったな。

――今までSplit endとしてこのようなロングステージはありました?

全員:ないですね。

ななみ:新曲2曲、アンコール含めて15曲やりました。1時間半くらいでした。でも思ったより私はすぐやったかな。「あ、もう終わりか」って。

ずん:あの日、結構時間なくて。リハも慌ててやったし、リハ終わってから本番までもめっちゃ急いで準備とかして。時間に追われて、自分の準備がまだ終わってへんみたいな。

みさきーにょす:そうそう。押しちゃって。

みーちゃん:あとシンプルに対バンがいるイベント出過ぎて、対バンがリハしてるときとかにやったらええわみたいなことができひんから、オープンまでの会場準備で全部詰めこまなあかん。それこそみんな結構すっぴんで来てて、「え?」ってなって(笑)

ずん:全然準備して来んやんみたいな。

みさきーにょす:「やばいやばいやばいやばい…」

みーちゃん:「ああ、オープンしてまう、オープンしてまう」って。

ななみ:「でももうオープンしたで」みたいな。「うそうそ」みたいな。で、私そのおかげで客席をチラ見せずにステージ1発目立てたんで、それで人おったからよかったって感じですね。多分その前に観客席見てたらちょっとまた気持ち的に変わってたと思うから。見ぃひんかったのはよかったかも。

ずん:めっちゃ広かったな、控室とか(笑)

みさきーにょす:化粧台みんな1人1つあるやん。まあちょっとカメラの機材とかもあったから、全部をうちらが使ってたわけではないけど。

ななみ:それでも広かったよね。

――フロアはスタート前には後ろの方までいっぱいになっていました。

ずん:仲良いバンドマンも誘ったらいっぱい来てくれたから、めっちゃうれしかってん。みんな来てくれるんやぁって思って。それめっちゃ嬉しかったですね。

みさきーにょす:お客さんももちろん、大事な日に大事な人がいっぱい来てくれるのが嬉しかった。

ななみ:ワンマンのタイミングも、やっぱりちゃんとしたかたちでお客さんと一緒にやりたかったから。友だちだけ集めてとかじゃなくて。だから今のこのタイミングでこんだけできて集まってくれて、自分たちでもすごくいいワンマンが出来たと思います

次ページ : Split endが注目しているバンド!

どこかシューゲイザー要素も感じさせられる心地の良いギターロックである。 シンプルでありながら、リフレインの使い方や女性特有の捻くれた歌詞には中毒性があり、聴くものの耳を魅了する。 2016年に開催されたMASH FIGHT vol.5のファイナリストに選出され、2016年8月に公開された「ロストシ···

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