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【インタビュー】コナンOPを歌うNormCoreから悩める若者へ送るメッセージ (3/3)


自分を救ってくれるものに出会って欲しい


――右向け右には、従わなかったようなタイプですか。

Fümi:そうです。説明してもらえた事が一回もなかったので、信じる価値はないかなって思っていました。ただちゃんとした説明があればいいんですよ。例えば、「髪を短くしてください」って中学校の頃に言われたんですけど、僕は「その理由を先生なりで良いので、ちゃんと教えてください」って言ったんです(笑)。でも「短くしろ」としか言われなかった。


――おぉ!!(笑)

Fümi:例えば、「これは学校の決まりで、私の立場ではそのルールを変えることはできません。なので、私は君たちに強制させる事しかできない。でも、意味がわからなくても一回強制に応じてみる経験がいつか君たちが社会に出たときに役に立つ。例えば、平社員から入ったとして先輩の指示を聞く、一回やってみる。

そこで何を感じるか?という心の体制になるかもしれないよ?だから前向きにやってほしい」とか言われたら、「そうなんだ」ってなると思うんです。眉毛を剃るとか、髪型の事とか、靴が白じゃなきゃいけない理由も聞いたんですよ。

そしたら「そうしろ」としか言われなかったから、そんな奴らの事を聞いても何の意味もないって思ったんです。そう思いませんか?


――そう思います!!!

Fümi:子供たちはバカじゃないんですよ。その意味が知りたいだけ。っていう。その先生の意図としている所を知れれば、お互い人間だから歩み寄っていけるんです。でも歩み寄る事を放棄する大人が多いもんで。


NormCore

――“光”のような楽曲ですね!全国の小中学校で『モハンカイトウ』を校歌にしたら良いと思う(笑)。

Fümi:それはやばい生徒が生まれそうなので、おススメはできないです(笑)


――私も学生時代そうでしたが、自分は何が嫌で、なぜ反抗心が生まれるのかっていうのがわからない子も多いと思うんです。

Fümi:そしてそれが問題なのが、学校のクラスが1人の子の全ての世界になってしまうことで、可哀想だなって思うんです。僕はその時に音楽っていう逃げ場があったから、そこで音楽に関わる大人とかが普通じゃない自分を認めてくれた上で、今後の人生を助言してくれる人たちと運よく会えたから良かったんです。

だからそういう子たちに、何か1つ、本でも良いし、偉人の言葉でも良い、映画のワンシーンの1つの台詞でも良い、自分を救ってくれるものに出会って欲しいなって。それが僕の音楽だったら最高だなとは思うんですが…。必ず出会える事だと思うし、自分の心の中の輝きを誤魔化さずに無理に火を消してしまわなければ。

もしいじめられていたとしたら、その炎をわざわざみんなに見せびらかしたらまたいじめられちゃうから、そこはクレバーに強かに生きなきゃいけない程、世界は残酷だと思う。

でもそれを1人でいる時間には、しっかり見つめて、いつかわかりあえる人と出会えたときに、自分らしさが出せるように自分を見失って欲しくないと思います。


――そういった想いから「普通という防腐剤」というフレーズも出てきますね。これはどういう意味で、何を例えられているんでしょうか。

Fümi:日本人にありがちなのが、普通はこうなんだからこうしておくんだよっていう完全に思考が停止している残念なパターンの人が多いし。だけどそれが正義になったりとか、それじゃない人がおかしいみたいな事もあって、その環境に悩んでいる人も沢山いるんです。


――大人の世界でも言えますよね。

Fümi:そうですね。だから「防腐剤」って悪い意味ではないんですよ。元々臭くないようにするものだし。現代社会は過剰摂取しすぎかもしれないです。


――こういう例えって、書いていくうちにどんどん出てくるような感覚なのですか?

Fümi:この曲は結構かかりました。1週間ぐらいですね。最初はワードだけ考えて、最後はパズルのピースのように組み合わせていきました。スラスラ―とはいかなかったですね。


――「こうやって体だけじゃなくて」の所から、歌い方が強く意志のこもったようになった感じがしたのですが、そこも意識した所なんですか?

Fümi:単純にビルドアップ感と、ある意味自分の心情を歌うパートなんで強くエモーショナルになる感じですね。そこに至るまでは、ただの状況説明なので。強くなる所は自分の気持ちが反映しています。

――ラストサビの前に間奏が入るじゃないですか?そこで「そうやって知らず知らず」って繰り返して、最後に「あんな大人になりたくない」と言っていますが、そこは歌詞として表記されていないですよね。

Fümi:はい!音という感じでいいんです。


――個人的に「たった百点が満点なんじゃ夢を抱くなど無理難題さ」という歌詞が良いなと思いました!

Fümi:日本の教育って減点方式なんで、100をマックスとしてどんだけ失点したらダメみたいな。でもみんなの中には、他が全部0点でも、ある一つだけ200点とれる子もいると思うんです。そういう可能性を無視しちゃっている事が多い。まあ、そういう環境だと夢なんて持てないですよねという所です。

Fümiのピックアップフレーズ!!

――Fümiさんの中で、お気に入りのワンフレーズを教えてください!

Fümi:作詞家として上手いパンチライン出たなーって思うのは、「空気なんて吸って吐くべきで読み解くなど無理難題さ」です。
でも伝えたい所は、「いつか誰かと分かち合えるから」ってとこですね。僕もずっと音楽をやっていて、お金とかそういうのじゃなくて自分と同じ気持ちを抱えて生きてきたクリエイターとかと、話が通じ合えたときに、音楽をやっていて良かったなーって思えるんです。

形無きものを作り戦う日々っていうのを選んで良かったなって。安定的な仕事をしている人よりかは、波が高いから悪い事があったら普通の人よりもダウンはしちゃうけど、そのときの喜びは仲間と通じ合った所が生きていてよかったと思える瞬間だと感じれるので。今出会えてない人たちも、いつかは自分と通じ合える日が来るからねって伝えたいです。


――そういう風に言ってくれる大人な方がいてくれると、今の子たちも救われますね。

Fümi:自分の心の炎を消さなかったらの話ですね。消しちゃったらお好きにどうぞってなると思うので。


――Fümiさん自身、諦めそうになったときや、挫折しそうになったときってどういうマインドで乗り越えられたんですか?

Fümi:もうしーらねっていう感じです(笑)。そこは自分の嫌いな所でもあるんですが、考えすぎるというか、実に日本人的。海外なんて明日彼女とデートだから公務員の仕事休みますとかもあるし。

何が普通なのか?っていうのを自分で決めつけちゃったらダメなのかな?と思います。だから休めっていう訳ではないですけど、たった一つの仕事とか、たった一つの嫌な事で死にたくなっているんだったら、それを一回放棄してみるのも良いんじゃないですかね?って。一度止まると書いて正しいという漢字にもなるし。


――本当だ!!

Fümi:止まったことによって、実はその人の人生自体が、前に進んでいるかもしれない。信じるか信じないかはあなた次第です!!


――最後にFümiさんにとって『カウントダウン』がどんな1枚になったかお聞かせください。

Fümi:これが僕たちNormCoreの3枚目のCDとなります。1枚目、2枚目もそうだったんですが、今回コナンという大きいもの、そして尊敬しているクリエイターまふまふさんとコラボできたことで、色んな要素がレベルアップしました。

僕たちの名刺代わりになるような一枚になったと思います。とにかくNormCoreについて知りたいなら、この曲をぜひ聴いて欲しいし、友達におススメしてこのCDを配ってください!!よろしくお願いします!!

TEXT:愛香
PHOTO:片山拓

ボーカルFümiが指揮を執る音楽プロジェクト“NormCore”(ノームコア)。 Fümi (ボーカル)、Tatsu (ヴァイオリン) 、Natsu (クラシックギター)の3人で構成されるシンフォニックロックユニット。メンバー全員が音楽大学卒業という華麗な経歴を持つ。 ボーカルFümiは、ソロではUMI☆KUUNとして活動をする···

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