イメージはオーストラリアじゃなく…
──デビュー15周年おめでとうございます!YU&YASU:ありがとうございます!
──なぜこの時期に『Late Summer』というタイトルで、15周年アルバムを作ろうと思われたのでしょうか?
YASU(吉田安英):『Late Summer』って日本語で晩夏っていう夏の終わりを言います。世間的には晩夏でも、沖縄はまだ全然夏です!っていうアルバムにしたくてこういうタイトルにしました。
──そこのアピールだったんですね(笑)!15周年と夏を紐づけたのには何か理由があるんですか?
YU(上里優):15周年だからという訳ではなくて、『Late Summer』を作ったときに偶然、15周年イヤーだったっていう感じです。僕ら的には意識はしていないですね。
──なるほど。沖縄の夏っぽさというのは、やっぱり収録曲全体を通して意識していた所?
YASU:そうですね。沖縄でドライブしながら作った曲とか。沖縄ってクリスマスシーズンも暖かかったりするので、そのギャップを書いた曲です。
──『南の島のメリークリスマス』の舞台は沖縄だったんですね!私、オーストラリアが舞台だと思ってました…。
YU&YASU:(笑)
YU:オーストラリア!?
YASU:縁もゆかりもないですけど!!
──オーストラリアってクリスマスは夏だっていうじゃないですか。だからかなって!
YU:なるほど!そっちの方がオシャレな感じしますね(笑)
──沖縄のクリスマスもそんなに暖かいんですか…?
YASU:そうっすね!割と暖かいです。県外みたいに着込むことはないです。
──ヘェ〜!そんな『南の島のメリークリスマス』ですが、どんなシチュエーションで聴くのがベストですかね!?
YU&YASU:(笑)
YU:沖縄に北谷って場所があるんですけど、僕らがずっとストリートをやっていた場所で。観光でも人気のスポットなんです。そこのちょっと上に砂辺っていう所があって、そこを思い浮かべながら書いたんです。どこで聴く時も砂浜を思い浮かべながら聴いてほしいですね!
──現在って、沖縄に住んでらっしゃるんですか?
YASU:僕はまだ沖縄で、YUは東京です。
YU:僕が月1前後で沖縄に行ってますね。
YASU:よくこの距離が大丈夫かって言われますけど、割と仲は良い方だと思います(笑)
──お二人で作詞作曲をされていると思いますが、曲の作り方のフローはどういった形になりますか?
YASU:曲はお互いが書いたりもするんですけど、YUが書い送って来たものを聴いて、“こっちはこういう感じにした方が良いんじゃないか?”っていうやりとりで進めることもあります。
基本僕が歌詞を書くので、歌詞を書きながらちょっとメロディーを変えたりもします。それをYUに送り返してっていう感じもありますね。レコーディングは沖縄でおこなっているので、制作のときはYUが来て一緒にやっています。
沖縄×友達=『Take it easy』
──曲順に関してこだわられたことはありましたか?YASU:そこまで深くは考えてないですけど、出来た曲を並べて大体決めていきます。『Take it easy』は今回のアルバムのテーマを一番歌っている曲なので、レコーディングをしていく中で“これ、1曲目の方が絶対いいな”って思ってそうしました。
──『Take it easy』からアルバムが始まるのが良かったなってすごく思います!タイトルとメロディーがぴったりですよね!
YASU:お!嬉しい!ありがとうございます!
──『Take it easy』は、曲も詞も吉田さんだと思いますが、曲と詞は同時に出てきた感じでしょうか?
YASU:そうですね。これ、友達と沖縄をドライブしているときに作ったんです。友達が運転をしていて、僕が助手席にいて携帯のアプリのピアノでアルバムの曲を弾いていて、友達の反応を見ながら、“これどう?”“いいね!”っていう感じで作っていきました。
──そのやりとり含め、沖縄っぽい~!!
YU:完全に沖縄っぽいっすよ(笑)
YASU:沖縄の南部をドライブするんですけど、割と肥料臭いというか。あの臭い中で作った曲です…。
YU:(笑)
──そのように、曲を作られる際にお友達の反応は結構参考にされるんですか?
YASU:割とそうですね。デモ段階で聴かせたりもして、“こういうのどう?”って聴かせて、“ああ、イイね!”って言ってもらったり。それがないと心配になっちゃいますね!
──『Take it easy』は歌い方も特徴がありますよね。Bメロのあたりの「少し肩の力を」って歌詞の部分とか、「すこぉぅし かぁた のぉ〜」って!
YU:(笑)!あそこ、めっちゃ難しかったんですよ~。僕が作る曲とやっちゃんが作る曲って全然違っていて、今回の『Take it easy』はやっちゃん節ですね。Bメロがめっちゃ歌い辛い、波感の強いメロディーですね…。
──必然的に、こういう歌い方になったような。
YU:そうですね。歌ったときはハマらなかったので、練習してハメていきました。
──この曲はドライブでのときに作られたのことでしたが、おふたりは落ち込んだときに必ずここに行く!っていうような場所はありますか?
YU:落ち込まないな~(笑)
YASU:僕は友達誘って遊ぶ事が多いですね。
YU:近所のコーヒー屋さんとかで1人ボーっとしてます。意外と何時間も入れるタイプです。携帯見たりとか、人間観察をしたりとか。
人見知りから派生したナンバー?
──2曲目の『We could be good friends』は作詞が吉田さんで、曲はおふたりなんですね!この曲に関してはどのように制作されていったんですか?YASU:YUが曲を僕に送ってきて、僕は歌詞を書きながら“メロディーはこっちの方が良いんじゃない?”って言ったりしています。
──『We could be good friends』に限らずですけど、サビがキャッチ―ですね!
YASU:そうですね。あんまりマニアックな音楽が好きじゃなくて、キャッチ―な方が好みなんです。
YU:サビきたー!っていうのがなんか好きです。
──歌詞に関しては、『We could be good friends』から学ぶことって多いなって思います。初めての人と会うときは、こういうマインドを持っていった方が良いし、この心意気で行けば人生って豊になるんじゃないかな!って!(キラッ)
YU&YASU:(笑)
YU:同じくです。そうだな~!って思うし。
YASU:割と最近僕が感じた事を書いた話なんです。僕が結構人見知りなので、友達繋がりで全然知らない人が来ていると喋らないタイプなんです(笑)。でも最近は、“この年からでも友達は作れるし、割とそういう友達でも自分のヒントにもなるし、助けてくれる人もいる。人見知りで話さないのは損しているな”って思うようになったんです。
──そうだったんですね。自分に言い聞かせている部分もあるような。
YASU:そうですね。同じ気持ちを言ってますね。
YU:決めつけるのやーめよ!って思いますね。第一印象が悪くて、絶対俺と合わないなって思う人もいるけど、これを聴いたらもしかしたら俺と合うかも!って思えるんですよね。
「みんなのうた」の書き下ろし
──3曲目の『忘れないよ』はシングルでリリースされた曲ですね。これは「みんなのうた」の為に書き下ろされたのでしょうか?YU:そうですね。書き下ろしです。沖縄の友達とは居酒屋で飲む事が多かったんですけど、周りがどんどん結婚していって家飲みをする事が多くて。大体子供が寝静まったぐらいのときに“子供は可愛いぜ!”って話をしたりとかも最近しているんですよね。「みんなのうた」の話が来たタイミングと、そういう状況が重なったので一曲こういう感じの曲があってもいいかなって思ったんです。
──周りのお子さんが産まれてくる頃ですよね!
YU:沖縄、早いんですよ。20代で結婚してたりするし。
──20歳すぎてこの曲を聴いて想うのは自分の幼い頃ではなくて、将来生まれるであろう子供の事だったりもしますよね。でも、大人にこそ自分と親との関係を振り返って欲しいなって思いました。
YU:子供の一瞬一瞬の喜びを忘れないでって感じで書いているんですけど、自分の母ちゃんとかがこういう風な気持ちで育てたのかなと振り返る事が出来る曲ですね。
──『忘れないよ』の中で、“これは自分でも泣きそう”っていうようなフレーズはありますか?
YU:「みんなのうた」が来て、作り始めたときに何をテーマにするとかはなかったんです。サビがきたときに、一発目で「忘れないよ」ってワードが出てきたんです。「忘れないよ」というワードを中心に書いていった感じですね。親はどういう目線で自分を育てたのかなって。あのとき、めっちゃキレてたけど、やっぱり俺が悪かったなって思ったり(笑)。
──アレンジとかは「みんなのうた」で流れるのを意識されましたか?
YASU:そうですね。そこらへんは、暖かい感じがいいなって思いました。
──この曲は子供が口ずさんでいたら泣いちゃいますね!
YU&YASU:(笑)
YASU:かわいいーってなりますね!