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【インタビュー】MONKEY MAJIK×稲垣潤一×GAGLEが生み出した奇跡 (2/2)




いろんな人たちの気持ちに当てはまる歌

──海外の歌の場合、答えがはっきりしていますからね。

メイナード:そう。それこそ、さっき話をしていた切ないクリスマスソングについても同じことが言える。ワムの『ラストクリスマス』は、あなたが去年のクリスマスの時期に僕のハートをブロークンさせた。今年はどうしようと、そのシチュエーションがはっきりと歌詞にも描き出されている。

でも、日本の切ない歌は、ちょっと禅問答や哲学的なやり取りをしているような気持ちの駆け引きを書いていることが多い。『クリスマスキャロルの頃には -NORTH FLOW-』の中にもそういう表現を見かけるように、そこが、この歌の歌詞の面白さなんだろうね。



タックス:気持ちの押し引き感っていうのかな、「一体どっちなの?」という曖昧なところへ日本人は惹かれるからね。僕も、メイナードの言った「誰を愛しているのか 今は見えなくても」の歌詞を引用した話をするけど。気持ちが落ち込んでいた時期を乗り越えた後にその頃のことを思い返すと、「なんで、あんなことにくよくよしていたんだろう」とか「けっこうちっぽけなことで悩んでいたんだな」と冷静にもなれるけど。

その渦中にいるときって、縛られた意識や価値観から抜け出せなくなれば、答えを導き出せない状況へ陥ってしまうこともよくある話じゃないですか。結局は、そういうことなのかなとも感じるんですよね。いろんな人たちの気持ちに当てはまる歌であり、その人の捉え方で、いろんな風に解釈も広がっていく歌だなと思います。


──「誰を愛しているのか 今は見えなくても」と歌っているように、心が迷っているなら、無理に答えを出す必要はない。そこが、日本の歌らしい情緒なんでしょうね。

タックス:そう。しかもその歌詞を、稲垣潤一さんが歌うことで、より説得力が深まると言いますか。「そうか、答えを出せないからこそいいんだ」とも思えてしまいますからね(笑)。

世の中には、明確な答えを求めたほうが良い事柄もあるけど。『クリスマスキャロルの頃には -NORTH FLOW-』は…もっと広い意味で捉えるなら、愛に関しては、人それぞれの捉え方や考え方によっていろんな形を成していくように、無理に答えは出さなくてもいいんじゃないかな。。。と、そんな風に解釈してもらうのも、一つの楽しみ方だと思います。


20周年に向けたロード・トゥという形を取った2019年に


──今後のMONKEY MAJIKについても、最後に言葉をいただけますか?

メイナード:MONKEY MAJIKが誕生して、2020年で20周年を迎えます。なので、2019年は活動19年目ということもあり、20周年に向けたロード・トゥという形を取った一年間にしていこうとも思っているところです。

ブレイズ:20周年を最高のパーティを迎える年にするためにも、いろんなプランニングが必要になっていくこと。そのための準備期間も含んだうえでの2019年という年を僕らは過ごそうと思っています。そのうえで、どんなアクションを来年起こしてゆくのか、楽しみにしていてください。

Text 長澤智典
Photo 片山拓

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「MONKEY MAJIK」は、カナダ人兄弟Maynard -メイナード- (Vo&G)、Blaise -ブレイズ- (Vo&Gt) のフロントマンと日本人のリズム隊TAX -タックス- (Dr)、DICK -ディック- (Ba) からなる仙台在住の4ピースハイブリッドロック・バンド。 2006 年1月binyl recordsより1st シングル『fly』 をリリース···

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