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オシャレな世界観に胸熱くなるメッセージ性!「ナンセンス文学」を解説

踊り出したくなるような曲調、オシャレなMV、そして文学作品のような言葉の並ぶ歌詞!今回は圧倒的人気ボカロソング「ナンセンス文学」の魅力を思う存分語っていきます!深みのある作品ですので少し長くなってしまうかもしれませんが、ぜひ最後までお付き合いください。 これを読めば、もともと好きだった人でも、もっとハマってしまうかもしれませんよ!

唯一無二の音楽性

人気歌い手でもあるEveによるボカロオリジナル曲「ナンセンス文学」。ナンセンス、というタイトルながら、その音楽性はハイセンス!
ずっと聴いていたくなるようなサウンドと深くて濃い歌詞の内容。

この記事では、曲の内容、歌詞の解釈などについて、深く掘り下げていきます。
これをきっかけに、さらに「ナンセンス文学」が好きになってくれると嬉しいです!

「ナンセンス文学」とは?

「ナンセンス文学」 は2017年5月19日にニコニコ動画で公開された作品です。

使用VOCALOIDは初音ミク。Eveによるボカロオリジナル曲2作目で、そのハイセンスな音楽性が話題になり、同年11月には100万再生を突破。
ちなみに自身初のミリオン達成曲でもあります。


また2017年5月20日にYouTubeでEve本人による歌唱バージョンも公開。こちらも非常に人気があります。
2019年1月時点で累計1800万再生を記録しており、まだまだ伸び続けている超人気作品と言えます!



歌い手としても有名な作者、Eve

ここでコンポーザーであるEveのご紹介。
彼は2009年にニコニコ動画デビューした人気歌い手で、現在ではメジャーシーンで活躍するシンガーソングライターでもあります。

ボカロPとしての代表作は「ドラマツルギー」や「アウトサイダー」「お気に召すまま」などが挙げられます。どれもたくさんの人に聴かれている作品ですよ!

音源リリースにも積極的で、オリジナル曲アルバムで「ナンセンス文学」も収録されている「文化」、人気ボカロPによる楽曲提供も話題になった「OFFICIAL NUMBER」などを発表しています。2019年発売の、通算5枚目のアルバム「おとぎ」も要チェックですよ!

またミュージシャンとして活動しながらアパレルブランドのプロデュースも行っており、各方面で多彩な才能を発揮しています!



ダンサンブルでハイセンスな曲調

ではここから「ナンセンス文学」の内容に触れていきたいと思います!


まずはクランチ気味の、歯切れの良いギターの音色が耳に飛び込んできますね!作者コメントにもありますが、踊りたくなるような曲調にぴったりがっちりハマっています。

芯にあるのはバスドラムによる4つ打ちのリズム。そして、そこに乗っかるように軽快なスネアとハイハットの音。ドラムフレーズだけ聴いてもかなり賑やかな印象を受けます。

ベースはうねるような音作りがされていて、曲の土台を担っています。上モノの音が派手な分、これぐらい下地がしっかりしていないと、ただただ軽い音になってしまいますからね!かなり考えられている構成ではないでしょうか。

要所要所にクラップ音が入っているのも気持ち良いです!曲に合わせて自分も手拍子したくなります!


おしゃれなMVにも注目!

MVのアニメーションもポイントです!


白黒メインの色合いと少しダークなキャラクターたちの雰囲気がマッチしていますね。ラフ画のような線も良い!想像を掻き立てられるようなデザインです。

曲に合わせて揺れ動く登場人物たちを見ていると、こちらまで体が動いてしまいますね。

動画を担当しているのはMah。Eveの楽曲「ドラマツルギー」や「アウトサイダー」などのMVも手がけています。また、Mah自身もボカロPとして楽曲を投稿していたり。気になる方はぜひ調べてみてください!

いつのまにか胸が熱くなる歌詞

それではここからは歌詞について書いていきます。
一見、哲学的で難しそうな言葉が並んでいますが、読み解いていくと胸が熱くなってくる内容ですよ。



言いたいことがあるのに、怖くてなかなか言い出せない…そういう気持ちに覚えがある人は多いはずです。
冒頭の歌詞はその思いに触れています。

「感情的」になれず「臆病」。「言の刃」はつまり言葉のことですね。
心のうちに秘めた言葉を「大事そう抱え笑って」。でもテンションは高め。
感情は高まっているのに、言葉を口に出せない状態の「アンタに嫌気がさしていく」という始まりです。



「ビビディバビデブー」と言えば魔法の呪文。ディズニー映画「シンデレラ」で使用された楽曲のタイトルとして有名ですね。
ここでシンデレラのストーリーを思い返してみましょう。姉や母親たちにいじめられ、つらい生活を送っていたシンデレラ。しかし魔法の力を借りて、美しい女性に大変身!最後には王子様と幸せに暮らします。

歌詞にある「生まれ変わりましょう」は、まさにこのこと。
「心が病んでく僕らは今日」生まれ変わるのです。



「ナンセンス文学」は「僕」から「君」へのメッセージが込められています。
冒頭にあった臆病な自分なんて忘れて「馬鹿になって」踊り明かし「この夜を沸かそう」。

今日ぐらい感情の赴くままに過ごしてもいいじゃないか、という意味合いです。普段の生活が「嫌だな、最低な日々だな」と感じているあなたに対して「君となら僕は明かしてみたい」と。
まるでダンスに誘っているような言葉ですね。



ここから2番の歌詞です。

「XXX」には何が入るのでしょうか。曲を聴くとノイズのような音が入っています。妄想を掻き立てられるフレーズですね。
ただ、臆病になり「待って」なんて言ってしまう「お嬢さん」に対しての言葉ですので、わりと強気な発言なのでは、と考えられます。



周りから自分はどういう風に見えているのか?
見ている相手の立場によって、捉えられ方は違います。

でもそれは正解ではない。相手に言われる「あなたらしさ」なんて、的外れなことばかりです。

「ちょっと考えたら分かるでしょう」なんて声が聞こえてきそうなセリフのフレーズですね。だから「馬鹿にされてしまうだろな」と想像しています。

この曲の「僕」は「君」に対して感情を出して欲しい、つまりあなたらしさを見せて欲しいのです。しかしそれを言うことにちょっと抵抗を感じています。馬鹿にされるのではないかと。その気持ちがここの歌詞から伝わっています。



それでも君と一緒に夜を明かしたい。全部分かった上で、自分自身をさらけ出して欲しい。

「余裕ぶった君が嗤っていた」という言葉が良いですね。余裕のフリをしている。実は、内心臆病で、ドキドキしているのがバレている。それを隠そうと嗤っているのも、全部「僕」には理解されています。



ここまでの歌詞で様々な感情が揺れ動いているのが分かりました。
そうして分かったからこそ、恐怖はなく、無駄もない。
とにかく、魔法が解けてしまう前に「生まれ変わりましょう」。

この曲は、自分の気持ちを素直に言えない人へのメッセージソングであり、そして応援歌として受け取れます。
臆病な自分なんて捨て去って「僕」と一緒に生まれ変わろうよ、と言っています。



まずは「馬鹿になって」不安や悩みなんかも「忘れて 踊りあかそう この夜を沸かそう」。
「ナンセンス」という言葉には「ばかげたこと」「つまらないこと」という意味があります。

そういうことでも「君になら僕は任せてみたい」。
例えそれで得をしなくても、君にやってみて欲しい。
臆病にならず、感情をさらけ出して欲しい。

さきほども書きましたが、この曲は臆病なあなたへの応援歌です。
だからこそ、いつのまにか胸が熱くなってくるのです。

ぜひともこの曲を聴いて、勇気を貰って、言い出せなかったあの一言を絞り出してみてください。

「ナンセンス文学」のオススメ歌ってみた動画を3つご紹介!

作者本人による歌唱バージョンもあることで、歌ってみた動画が非常に多いこの曲。
ということで、オススメ歌ってみた動画を3つご紹介させていただきます!

Sou


ぴくと


めありー feat.しんたろ


聴いてもらうと分かりますが、キーはちょっと高め。もしカラオケでチャレンジするなら、自分の声の高さに合ったキー調整をした方がいいかもです。
ただ、リズムにはかなり乗りやすいので、歌っている時の気持ち良さはピカイチですよ!

歌詞にもある通り、ハイテンションで踊りながらぜひ!

実はシリーズもの?「ドラマツルギー」などと合わせてぜひ楽しんで!

以前サイトで特集させて頂いたこちらの記事でも触れていますが、『【特集】自分が生きる意味は?とにかく深いボカロ曲「ドラマツルギー」を解説』「ナンセンス文学」は「ドラマツルギー」や「アウトサイダー」と世界観が繋がっていると言われています。

それぞれを聴き比べて、どういう共通点があるのか探すのも楽しいですよ!
というか、Eveによる楽曲全部聴いてみちゃう、ってのもありですよね。

https://utaten.com/artist/Eve/

こちらのページでEveの楽曲や歌詞ページへ飛べますので、ぜひ活用してみてください!

TEXT 荒木若干

2枚の自主制作アルバムを経て、2016年に全国流通盤「OFFICIAL NUMBER」をリリース。 2017年12月13日発売のインディーズアルバム「文化」は初の全自作曲のみで制作され、収録曲「ドラマツルギー」は1億回再生を突破。 YouTube 登録者数は369万人を上回る。 2018、2019年のワンマンライブは1···

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