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武道館ライブで解禁!FLOW「Garden」に込められた思いとは

『Garden』は2005年にリリースしたライブ定番曲です。ここ数年は封印してきたこの曲を、10年ぶりの武道館ライブで解禁。大切な日のために温存しておいたFLOWが曲にかける思いを、歌詞と共に読み解きます。
画像引用元 (Amazon)

古くからあるFLOWの名曲

『Garden』は2005年発売のアルバム「Golden Coast」に収録された楽曲で、ゆったりとした曲調とメッセージ性の高い歌詞が特徴です。

ボーカルKOHSHIとKEIGOの伸びやかな声が心地よく、ファンの間でも高い人気を誇ります。

FLOWのライブに長年通っている人なら、封印されていた時期は、少し寂しい思いをしていたかもしれません。

それくらい、FLOWのライブには必ずといって良い程登場する曲です。

「笑顔」が印象的

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空を越えて行こうよ きっと見付けるよ 僕らの楽園を
≪Garden 歌詞より抜粋≫
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FLOWの楽曲は楽しく、アップテンポなものが多いイメージですが、『Garden』はゆったりとした曲調で、南の風を感じるような雰囲気があります。

また、歌詞の中に「笑顔」という言葉が何度も登場し、非常に印象的です。

【人々が笑顔で繋がることができる平和世界】という世界観が、まさに「Garden(楽園)」です。

MVでもメンバーの笑顔が多く見られ、開放的で楽しい空気感が画面の向こうから伝わってきます。

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あ"~もうどうでも良いって 投げ出したくなる様な事の連続で
その度 抜け出すカギ 見付けてはまた進むぜ 俺達
窓から飛び込んでく空 そのまんまどっか連れてってくれそな
勢いで日々泳いで 時に甦る思い出
≪Garden 歌詞より抜粋≫
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毎日を生きていると、つい嫌になって投げ出したくなることもあります。
努力しても報われず、腐りたくなることもあるでしょう。

そんな中でも諦めず、少しの希望や解決の糸口を見付けて前に進む。
その力強さや負けない姿勢は、FLOWの姿と重なります。

日常の何気ない瞬間、太陽の日射しがありがたかったり、ふと見上げた空の美しさに目を奪われたり。
そんな些細なことで、人は幸せを見付けることができるのです。

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急に胸の奥がグッと切なく響く
例え今はまだ小さな種でも やがて芽が出るさ やれば誰でも
しっかりと大地に根を張り 経験の成果がその実となり
絡まるツタは天に向かってくなり それはまるで永遠の光

鮮やかな空の下 咲き誇るよ 笑顔が揺れてる
手を繋いで輪になって 描き出すよ 新しい時代を・・・
≪Garden 歌詞より抜粋≫
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小さなきっかけ、小さな成長が、やがて大きな成功に繋がります。

失敗してすぐに諦めるのではなく、何度でも挑戦して、"少しずつでも前に進もうぜ。"そんな言葉が聞こえてきそうです。

苦しい時代を乗り越え、夢を現実にしてきたFLOWだからこそ歌える曲です。

多くの人に支えられてきた10年

10年ぶりの武道館ライブのために封印していたということは、FLOWにとってこの曲が、それだけ大切だということです。

10年という節目の年に、ファンに届けたい曲。

つまり、それだけ曲に込めた思いが強いということです。

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倒れそうな時 いつも心に立っていた 大事な樹
支えられてるって事感じて嬉しくなってマジ泣き
切らないでキミのその幹を・・・
やめないで生きて行く意志を・・・
きっとこの雨は恵みのシャワー 風を捕まえて 行くぞ さぁ・・・
≪Garden 歌詞より抜粋≫
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この歌詞では、人が人に支えられて、始めて困難を乗り越えていけることが描かれています。

1人では踏ん張れない時も、隣や周りに誰かがいてくれて、一緒に頑張ってくれることで、乗り越えることができるのです。

『Garden』では大切な心の支えを木に例えていますが、辛い時に流す涙も、心の木を育てるために必要なもの。
無駄なものなんてない、すべてを力に変えていこうという、前向きで力強いメッセージが込められています。

そして、困難や、誰かに支えられている喜びは、FLOW自身の体験にも重なるのでしょう。

10年という年月は、バンドだけで乗り越えることはできません。
ファンやスタッフ、音楽関係者など、数え切れない人たちがいて始めて成り立つのです。

10年ぶり2度目となる武道館公演も、そのようにして実現したのでしょう。

10年前、またここでやりたいという言葉を実現させたFLOWと、長年待っていたファンの思いによって結実したのです。

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暗い暗い暗闇の中 辛い辛い事から逃げず
Don't cry cry cry! So try try try! その先にゃきっとIsland time!
赤道直下 熱帯雨林 真っ赤な太陽とでっかい海
南の島地図に載ってない国 やっと辿り着けたこの喜び
生きてる者全てが立派 草木に大地 動物 大空
今生きてる事全てに感謝 笑顔が連鎖して一つになる One Love!
≪Garden 歌詞より抜粋≫
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この歌詞は、まさに『Garden』の核となる部分です。

暗い道も、辛い道も通ってきたFLOWの活動と重なり、身を以て「明けない夜はない!」といっているような、力強い歌詞です。

さらに、歌詞の中には人間だけでなく動物や植物も登場します。

地球上に生きるすべての生命が素晴らしい。人の心に寄り添う歌と思いきや、地球上の全生命を称えるスケールの大きさもFLOWらしいです。

まるで世間話をするかのような気軽さで地球愛を歌えてしまうところが、FLOWの魅力であり、武器といえるのではないでしょうか。

「Garden(楽園)」とは何か

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争いの無い未来
認め合う気持ちそれぞれが持てたら この世界は・・・俺達は・・・
≪Garden 歌詞より抜粋≫
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明るく、爽やかな曲でありながら、込められたメッセージは切実です。

動物や植物のように、姿形が違っても分かり合いたい。
称え合いたい。

そんな願いがストレートに歌われているのです。

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鮮やかな空の下 咲き誇るよ 笑顔が揺れてる
手を繋いで輪になって 描き出すよ 新しい時代を・・・ 花びらが舞う・・・

(なんだかんだ言って祭りだ オレ達だけのシャングリラ)
(笑い出す騒ぎ出す じっとしてるなんて無理さ・・・この地球が大好きさ)

虹の向こうへ・・・ the earth is our garden!
≪Garden 歌詞より抜粋≫
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結局のところ、FLOWはこの曲でとても大きな地球愛を歌っています。

しかし、植物や動物に例えられているのは人間です。

人種や好きな音楽のジャンルなど、世の中にはたくさん人間がいても、何かが少し異なるだけなのに歩み寄れないものがたくさんあります。

しかしFLOWは、ジャンルに囚われないことを武器にしたバンド。

だからこそ、国境も音楽のジャンルも性別も全てを取っ払って、みんなで1つになろう!と歌っています。

2005年の楽曲ではありますが、今もなお色あせないのは、FLOWがジャンルを超えて活躍するバンドであり、音楽の壁を壊す覚悟を決めたバンドだからこそ。

地球への大きな愛を歌った『Garden』は、FLOWが自身の活動の基本としているライブでもあるのです。

多種多様な人たちが集まったライブという空間。
その空間の中で、すべての壁を越えて1つになる。
そんなFLOWにとってまさに「Garden(楽園)」なのでしょう。

夢のような空間を作るために、間口を広く設け、いつでも全力のパフォーマンスを見せてくれるのです。

そしてこの楽曲の封印を武道館ライブで解いたということは、ライブに足を運んでくれた人へ、FLOWに関わってくれた人へ、FLOWから最大級の恩返しなのでしょう。

『Garden』を心待ちにしていたファンにとって、この上ないサプライズプレゼントになったに違いありません。


TEXT 岡野ケイ

KOHSHI(Vo)、KEIGO(Vo)、TAKE(Gt)、GOT’S(Ba)、IWASAKI(Dr)の5人組ミクスチャーロックバンド。 兄弟であるKOHSHI(兄、Vo)、TAKE(弟、G)が1993年から音楽活動を始め、1998年にFLOWを結成。99年にKEIGO(Vo)、GOT'S(Ba)、2000年にIWASAKI(Dr)が加わり現在の形となる。 2003 年にシング···

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