古風な日本言葉が並ぶ意味
「サムライの心意気」「小夜時雨に立つ灯篭」「フジヤマの雪月花」など、どこか昔の日本の情景が想い浮かぶような言葉が並んでいるのも、歌詞の特徴の1つである。
このような特徴的な歌詞にしたことで、より日本古来からある美しい桜が強調されているのだ。
また、サビの「ファビュラス」という歌詞が印象に残る。
ファビュラスを和訳すると、“信じがたいほど素晴らしいさま"という意味になり、桜が咲き誇る光景を表現したかったのだろう。
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フジヤマの雪月花
鏡の水面の夕陽
無常だからこそ刹那
それは美しく感無量
≪桜 歌詞より抜粋≫
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桜は、春の季節だけ見ることができ、雪は冬の季節だけ見ることができる。
月は夜に姿を見せて、朝には姿を隠す。
花は美しく咲くがいずれ枯れてしまう。
常に見ることができないからこそ美しいと感じる自然美を、純粋に“美しい"と思う心情が描かれている。
桜と掛けている人の生き様
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繚乱桜
咲き誇って 宙舞って 散る一切
生涯ファビュラス
啖呵切って 見栄張って 精進したい
かつて見た あの景色 見せたい人がいるのさ
繚乱桜
それはだって今のオレ
桜ファビュラス
咲くは桜ファビュラス
≪桜 歌詞より抜粋≫
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「繚乱桜」とは、桜が入り乱れる様子を表現した百花繚乱の意味合いがある。
単に、桜のことだけを表現したかったのではなく、様々なことが起こる人生のことと掛けているように思う。
何事もうまくいって、前に進めることもあれば、突然どん底に突き落とされるようなこともある。
堕ちてしまった人生を桜が散る様子に例えているが、桜は春になるとまた咲き誇ることから、“人生はやり直すことができる“というメッセージが隠されているのだ。
TEXT 蓮実 あこ
歌詞の意味を解読!?厳選歌詞コラム
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