心の奥の表情を意識して書いた『FROATIN'』
──8曲目の『FROATIN'』は、個人的に推し曲です!
藍井エイル:ありがとうございます!凄い良い曲ですね、切ないんです。
──歌詞も、自分自身と向き合って立ち向かう感じが見られるなと思いました。
藍井エイル:前向きになるまで、大分時間かかっている人の曲ですね。あなたというものを守っていくために、自分は強くありたいというのがテーマになっています。
──現代社会だと、悩みを抱える人も沢山いると思うんですよね。そういった悩みを抱えているときに、この『FROATIN'』を聴けば心が軽くなると思うんです!
藍井エイル:結構リアルな心の奥の表情を意識して書いています。
──元々、この歌詞を綴られる際は安田さんからの提案だったりされるんでしょうか?
藍井エイル:安田さんと過去に共作することがちょいちょいあったんです。安田さん的に“共作がすごく楽しかった!”と言ってくださったんですけど、私も安田さんの歌詞の世界観がすごく好きで、また共作が出来たら良いなって思っていたら、『FROATIN'』で共作できることになりまして。先に安田さんに歌詞を書いてもらって、その後に私が私なりの言葉で直していってという風に作りました。
多分、安田さんの実体験にもなっているであろう歌詞を書いていると思うんですよね。私も私で、ちょっと自分が経験したことがあるような歌詞を書いていっているからこそ、心の中の生々しい部分が出てきているんだろうなって思います。
──「砂漠」という歌詞がいくつか登場していきますが、この言葉を入れられた理由もありましたら教えてください!
藍井エイル:先に安田さんが「砂漠」という言葉を書いていたんですけど、私の中で感じた砂漠の部分は、全然プラスの意味ではなく、何もない空虚の方の砂漠のイメージでした。
「ビルの砂漠を」という歌詞が出てきますが、これは空虚な意味を持っている灰色の世界。孤独を表しているのが砂漠だと思います。
──『FROATIN'』には、浮かぶなどの意味があるようですがタイトルには、どのような意味合いが込められていますか?
藍井エイル:テーマが元々決まっていて、そこに安田さんが『FROATIN'』というタイトルを付けてくださいました。なので、安田さんが付けてくださった感じですね。
アルバムを見ている状態を表現した『フラグメント』
──最後の『フラグメント』は、作詞・作曲をエイルさんが担当しています。アルバムタイトルと同じ名前でもあり、とても思い入れのある楽曲だと思いました。
藍井エイル:この数々の楽曲たちが写真だとしたら、そのアルバムを見ている状態というのが『フラグメント』です。
──出だしから「目が覚めて起きたら失敗だ また寝すぎてしまった」という歌詞があるので、まるでエイルさんの日常を見ているかと思いました。
藍井エイル:“あ、なんで寝すぎちゃったんだよ。10時間寝ちゃった。なんで起きれなかったんだろう”みたいな事があるんですよね。“朝からジム行きたかったのに、ヨガのこのコース行きたかったのに…”って。
──ヨガがお好きなんですよね。
藍井エイル:ヨガはするようにはしています。ヨガをすることによって、軸がぶれないらしく姿勢がよくなったりするらしいんです。メンテナンス的な感じで使っています。
──「ハッハッハ」というフレーズも出てきますが、こういうテイストの歌詞は今までのエイルさんの曲でなかったですよね。
藍井エイル:ないですね。鼻歌で作っているときも、既にスタッカートがある感じで出来ていました。そこに歌詞をどうやって合わせていこうと思ったときに、ハッピーな歌にしたいなって考えたんです。
それで、「ハッハッハ」という歌詞を入れたらだいぶトリッキーな歌詞になりました。あと、「ピースフル!」という歌詞でどうしても締めたかったんですよね。
その理由は、ライブでみんなでピースをしたり、ハイタッチをしたい。メロディーラインが出来ていたときから、そこだけは決まっていて。でも笑い声をレックしてみたら、めちゃめちゃ難しかったです。
──エイルさん、セリフとか笑い声が苦手なんですね(笑)
藍井エイル:苦手です!(笑)