作詞家のzopp、ゆずやSEKAI NO OWARIのプロデュースを手掛ける保本真吾、Superflyのギタリストの多保孝一をゲストに迎えて雨ソングの秘密を暴いていきます。あの曲に隠された雨表現とは！？
関ジャニ∞が、音楽のプロを迎えトークを繰り広げる番組「関ジャム 完全燃SHOW」。今回は6月16日の内容をお届けします！
実はあの曲も雨ソング
古田支配人は「歌にしやすい？」と聞くと多保が答えてくれました。「昔から空は身近にあるもので、雨は当たるし僕らに近い存在。日本のポップスは悲しい曲が多い。演出として雨はメインにしやすい」と語りました。
タイトルに雨がついてなかったり内容がイメージを歌ったものであったりと、かなり多く作られているようです。
10位 雨上がりの夜空に / RCサクセション
女性を自動車に例えたとも思える歌詞が話題になりました。保本は「歪んだギターの音と清志郎さんのアクセントの強い歌い方が雨を連想させる。歌詞を見ながら聴くとより世界観に没頭できる」とコメントを残しています。
ギターのイメージで雨の強さを表現している曲で、力強いその音楽に対して高橋は「あえて傘持ってない」とコメントしました。
9位 優しい雨 / 小泉今日子
多保は「クラベスという打楽器の高い音が入ってきて雨粒が落ちる音を連想させる仕掛けになっています」とコメントし、注意して聴いてみると本当に雨粒のように聴こえます。
8位 みずいろの雨 / 八神純子
アンケートでは「女性の罪悪感が描かれた珍しい歌詞だと思う」とコメントされています。恋人を裏切った女性視点の曲と珍しく、石井竜也や松浦亜弥等がカバーしています。
16ビートで激しい雨を表現しているというこの曲に横山は「傘飛んで行ってた」とコメントして、情景が浮かぶようでした。
7位 雨 / 森高千里
保本は「全体的にゆったりとした8ビートで伴奏の1拍目にアクセントがつけられている。これが雨感を表現しているし特に日本人にマッチするノリなんだと思います」とコメントしています。
シトシト雨を表現しているこの曲を聴いて錦戸は「たしかに土砂降り感はないですね」とコメントしました。他にも高橋は「結構長時間降ってる感じやな」とコメントしました。
6位 雨に唄えば / ジーン・ケリー
保本は「跳ねる感じのビートで雨の憂鬱なイメージを感じさせないウキウキ感を演出。雨をテーマにした明るい音楽を作ろうとするなら必ず話題に上がる教科書的存在」とコメントを残しています。
5位 TSUNAMI / サザンオールスターズ
zoppは「実はタイトルにも歌詞全体にも雨は出てこないし降ってもいない。サビの最後の『思い出はいつの日も雨』悲しいことを代弁しているこの一言だけで楽曲のイメージを完遂させている、まさに『裏雨ソング』」とコメントを残しています。
横山は村上に振られると「やっぱTSUNAMIがインパクトがある。タイトルに『雨』入ってないですからね」とコメントしました。
8ビートでシトシト雨を表現しているという曲のイメージに対して丸山は「結構さーって感じ」とコメントし、横山も「確かにそうやな」と納得しているようでした。
4位 雨のち晴レルヤ / ゆず
プラック音と呼ばれる弾いた音を入れて雨音を表現していると田保は語り、実際に保本はその通りと気付いてくれたことにとても嬉しそうにしていました。
さらにこの曲にある雨を表現するテクニックを紹介してくれました。イントロ部分では晴れのイメージを最後の下がる音で雨を表現。Aメロではプラック音を使い雨音を表現。サビ前ではスレイベルの上がる音で雨が止み日差すイメージを。
サビの部分ではスネアのマーチングで晴れ感を出していくと教えてくれました。スレイベルをハイハットと同じくらいにすることによってキラキラと輝くイメージを強調しているとも語りました。
実際に曲を聴いてみるとその通りに展開されていることがわかってきます。
zoppが語る雨ソングに共通しがちの法則
雨にどんなイメージがあるか聞かれると錦戸は「傘ささなくちゃいけないめんどくさい、足びちゃびちゃ」とネガティブな印象が強い事を伝えました。このイメージを雨+〇〇で表現することが可能であるとzoppは語ります。「優しい雨」では雨+夜で別れや悲しさを表現。情景だけで悲しいイメージを作り出せて、雨と夜はネガティブになると語ります。しかし雨+雨上がりの虹にすると一気にポジティブなイメージにもなると続けました。
さらに出会いのイメージとしてさだまさしの「雨やどり」を例に上げて説明してくれました。雨+傘は出会いのイメージであり限られた瞬間での出会いを形作っています。雨を恋しく思う気持ちと、雨を乞う2つの意味を込めた雨恋という言葉も作っていました。
丸山がそれに気づくとzoppは「よく気付きましたね、すごいうれしいです」と語りました。
3位 はじまりはいつも雨 / ASKA
元々CMソングとして作られましたが、反響が凄まじくシングルとして発表されるに至りました。保本はこの曲に代理コードが使われていてカラフルでドラマチックな曲になっていると語ります。代理コードは似た音で置き換え可能なコードの事です。
普通のコードと比べてみるとより引っかかりがあり、印象に残りやすくなっているのがわかります。この代理コードによりドラマチックになります。
2位 晴れたらいいね / DREAMS COME TRUE
zoppは「曲中に雨は降っておらず晴れも雨もあくまで仮定の話にとどめられている。雨ソングは晴れか雨か明確にされることが多いが、それを明確にしていない歌詞はとても個性的。平和でポジティブな歌詞に癒しを感じられる」とコメントを残しました。
1位 レイニーブルー / 徳永英明
ジメっとした感じを表すコードが使われていると田保は気づきました。「明るくもなく暗くもなく滲んだコードを使って雨の質感を表している」と語り、実際に弾いてくれました。隣り合ったぶつかり合う音が、他の音と混ざり合ってコードになる事で絶妙な感じをだしています。
そのコードはサビの頭で使われていて絶妙に雨であることを表現していると語りました。
まとめ
壇蜜は「雨という自然現象を、演奏している人たちはこんなに緻密にやっていることを初めてしった」とコメントし、高橋も「このセットリスト梅雨の時聞くの楽しい」とコメントしました。丸山は「雨ってすごい便利なワード、すごい広がりも見えた。楽しかったなぁ」としみじみ語りました。雨なので全力で楽しむのではなくしみじみと楽しかったと追加でコメントしました。
ジャムセッションは大江千里の「Rain」を演奏しました。丸山は「それぞれのRainを表現出来たら」と語りしみじみと曲を歌い上げました。
梅雨の季節が来ます。雨だからと暗い気持ちになるだけでなく、必ず雨は止み明るい日がでます。梅雨だと思うだけでなく、雨も色んな見方があると考えられるようなそんな番組でした。
番組概要
関ジャム完全燃SHOW放送：6月16日(日) 23:10 ～ 0:05 （一部除く）
朝日放送：2019年6月17日(月) 1:55 ～ 2:55
■出演者
関ジャニ∞：村上信五・丸山隆平・錦戸亮・安田章大・大倉忠義・横山裕
支配人：古田新太
アーティストゲスト：zopp、保本真吾、多保孝一
トークゲスト：高橋茂雄（サバンナ）、壇蜜
進行：山本雪乃（テレビ朝日アナウンサー）
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TEXT こがさいし
