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名だたるフェスの重鎮「10-FEET」を徹底解剖!

大きなフェスの常連、そしてトリを務めることが多いスリーピースバンド「10-FEET」。 多くの人を惹きつけてやまない彼らの魅力はどこにあるのか、じっくり探ってみましょう!

もはや大御所!10-FEET

ロック好き、またはフェス好きなら必ず一度は目にした事があるであろうロックバンド「10-FEET」。大きなイベントではトリを務め、10年ほど前からは自らフェスを主催するなど、もはや大御所の域に達しつつあります。

なぜ、それほどまでに10-FEETは愛されるのか、バンドの特徴や彼らならではのライブパフォーマンス、そして楽曲の魅力について解説していきます。

活動歴は20年以上!

「10-FEET(てんふぃーと)」は1997年に京都で結成されたスリーピースバンドです。



20年以上活動しているだけあり、メンバーは全員40歳超!

いわゆるナイスミドルですが、そんな風には微塵も感じさせません。いい意味で。むしろ、少年のような勢いに溢れています・・・!

というのも、10-FEETが生み出すサウンドはどれも力強く、エネルギッシュ。そして、しおれた心を奮い立たせてくれるような、熱いメッセージが歌われているのです。

それに伴い、ライブパフォーマンスもかなり激アツ。



メロコアならではの疾走感溢れる音が聞こえたかと思えば、胸を打つような熱いMCもあり・・・。

観客全員の靴を脱がせ曲に合わせて振らせるという、笑いがありながらも一体感溢れるパフォーマンスもあり・・・。

とにかく見ていて飽きません!

それどころか、見終わった後はすごく元気をもらえます。そしてまた見たくなります。だからこそ、数多くの名だたるフェスでトリを務められるのでしょう・・・!

ちなみに、2007年からは「京都大作戦」というフェスを自ら主催しています。台風や豪雨と重なる悪天候のフェスとしても有名ですが、今では大きな夏フェスの一つとも言える存在。

この点を踏まえると、10-FEETはロック界の中心にいると言っても過言ではないでしょう。

抑えておきたい定番3曲をチェック!


10-FEETの楽曲は、どれも男らしさ満点!エネルギッシュで非常に熱いせいか、男性ファンが多いのも特徴です。一体どんなことが歌われているのか、定番曲をチェックしていきましょう!

ライブでも鉄板『その向こうへ』

まず紹介させていただくのは、ライブでもよく演奏される「その向こうへ」です。早速歌詞をご覧ください!

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描き続けて擦り切れた願いは とっくに消えたけど歩いてみた
カーテンの隙間 灰色の朝が顔色も変えずに迎えにきた

さよならも醜さも 清らかな卑しさも 小さな愛も

その向こうへ その向こうへ 君の声も その想いも
別れも記憶もその清らかさも その向こうへ

悲しみの奥に何かが在るなんて 聞きたくないけれどしがみついた
小さな自由は虚しさ煽って 忘れてた日々が喉まで込み上げた

寂しさも虚しさも一雨ごとにその姿を変えて

その向こうへ その向こうへ 君の声も その想いも
別れも記憶もその清らかさも その向こうへ
≪その向こうへ 歌詞より抜粋≫
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ご覧いただくとわかる通り、前へ進もうとする強い気持ちが歌われた楽曲です。冒頭から、挫折や諦めを乗り越えて進む姿が歌われています。

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描き続けて擦り切れた願いは とっくに消えたけど歩いてみた
≪その向こうへ 歌詞より抜粋≫
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「擦り切れた願い」というところに、思いの強さを感じますよね。どうしても叶えたいと願い続けた夢。

それが叶わないという事がわかっても、歩き続けることを決めたようです。



そして続くのが、下記のサビ。

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その向こうへ その向こうへ 君の声も その想いも
別れも記憶もその清らかさも その向こうへ
≪その向こうへ 歌詞より抜粋≫
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強い思いがあれば、それに伴う感情や記憶、時には取り巻く人との別れなどがあるもの。でも、それも全て糧にして次へ進もうという力強いメッセージが歌われています。

「挫折を乗り越えよう!」という曲はたくさんありますが、「挫折に伴う諸々も次の世界に連れて行こう!」というのがなんとも男らしいですよね。

これらを踏まえて考えると、タイトルの「その」は、もしかすると「挫折」や「諦め」を指すのかもしれません。

「挫折の向こうへ」・・・そう表さないところが10-FEETの粋なところです。

鴨川を想い作られた名曲『RIVER』

ボーカルのTAKUMAさんが地元・京都の鴨川を思って書いたという楽曲です。

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流れゆく河 流れゆく時
It's just a waste of time if you can't do anymore.
Do your best and lay back and leave the rest to God
意味と原因と偶然が個々に寄り添い一つになる

時流れゆく事が決して年老いTAKE事じゃない
君がただ居るだけで 生き甲斐になる人がいる事

聴くだけで聴くだけで突き刺さる詩と枯れるまで流れゆく河

母は泣いた手に触れ泣いた「よかった」と一言また泣いた
君は泣いた深々と泣いた「嬉しい」と一言また泣いた
僕は泣いたただただ泣いた気がつくと 独りで泣いていた
昔行ったあの場所に行ったあのRIVER
≪RIVER 歌詞より抜粋≫
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歌詞を見ると、何か一つのテーマに沿って書かれた楽曲ではないように感じます。
流れ行く川を見て、漠然と思ったことやふと思い出した記憶を書いたのでしょうか。


しかしながら、歌詞をよく読み込むと素敵なメッセージがたくさん込められています。
例えば、下記の部分。

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時流れゆく事が決して年老いTAKE事じゃない
君がただ居るだけで 生き甲斐になる人がいる事
≪RIVER 歌詞より抜粋≫
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気づくとただただ年をとったような気持ちになることもありますが、決してそうではないことを教えてくれています。

年をとるに連れ、自分の存在を頼りにしてくれる人が増えてくる。決して一人で生きているのではないということですね!

そしてこの部分、「年老いていく」を「take(とる)」に掛けているのにお気付きですか?
そんな言葉遊びも10-FEETの素敵な一面です。

ちなみにこの曲・・・。

現在大人気のコミックバンド「四星球」がカバーしています。それも、めっちゃ短縮バージョンで。(笑)

気になった方はぜひ、YouTubeでご覧くださいね。

不安さえも吹き飛ばす『風』

こちらは10-FEETの中でもかなりメッセージ性の強い楽曲。個人的に非常におすすめなので、ご紹介いたします!

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いつまで歩けば辿り着くの 笑って振り返る日はくるの
一人じゃ無いのに一人きりで いつまでも僕は笑えるかな
あの場所に置いて来たつもりで 幾年も歩き続けたけど
積み上げたアルバムを開いて ありがとうなんて今まだ僕は言えないよ

何年も先からやって来た香る風 どうか見て来ておくれ
Some day いつか振り返って笑えますか僕は? ああ教えてくれよ

スマートに負けを認めろとか 求めない事が幸せとか
笑い合いたけりゃ戦うのさ 手を伸ばして願いを描くのさ
最初から真っ白のあの白と 消しゴムの跡だらけの白じゃ
キタナイ白の方がイカすのさ 嫌なやつの方が純粋さを知っているのさ
≪風 歌詞より抜粋≫
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強い気持ちと、弱い気持ちが行ったり来たり。揺れ動く感情や問いかけがなんともリアルですよね。

皆さんも「頑張ろう」と思う心のどこかで、自分自身や現状に嫌気を感じることってありませんか?そんな、前向きな気持ちの中にある大きな虚無感がリアルに歌われています。

特に、下記の一行。

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一人じゃ無いのに一人きりで いつまでも僕は笑えるかな
≪風 歌詞より抜粋≫
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そうなんですよ、一人じゃないんです。

一人じゃないのは分かっているけど、でも孤独を感じることってありますよね。



そんな虚無感を抱えながら、いつまでも笑い続けられるのかって確かに不安です。そして、そんな風に思ってしまう自分自身に嫌気がさしたりもします。

でも、モヤモヤは下記の歌詞が吹き飛ばしてくれるんです・・・!

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最初から真っ白のあの白と 消しゴムの跡だらけの白じゃ
キタナイ白の方がイカすのさ 嫌なやつの方が純粋さを知っているのさ
≪風 歌詞より抜粋≫
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純粋に何かを信じるのも素敵だけれど、疑う心も時には必要。疑いが晴れた後の方が、強く信じられたりするものです。

また、何かを疑ってしまうのは、信じたい気持ちの裏返しでもありますよね。つまり、純粋に信じたいからこそ疑うんです。

そんなカラクリを教えてくれています。なんだか「これでいいのか!」と心の底から励まされますよね。

皆さんも疑心暗鬼になったらぜひ聞いてみてください。とてもとても沁みます。(笑)

次の京都大作戦は晴れますように!


以上、10-FEETの魅力や楽曲についてご紹介いたしました。

今やすっかりロック界を牽引するバンドとなった彼ら。今後はどんな活動をするのか、非常に楽しみですね!

そして次の「京都大作戦」こそは晴れて欲しい!と、心から思います。(笑)

もちろん、あの悪天候があってこその京都大作戦でもあるのですが・・・。できるなら、落ち着いた天気の下で名曲たちを聞きたいですよね。

好天を祈りつつ、次の夏を待ちましょう!

TEXT ゆとりーな

地元京都を拠点に活動。 シンプルな3ピースという形態でありながら、メロコアと言うジャンルでは既に括る事のできない音楽性は、ROCK、PUNK、HEAVY METAL、REGGAE、HIP HOP、GUITAR POP、BOSSA NOVA等のジャンルを10-FEET流に取り入れ、幅広い独自のものを確立している。 また全国各地で繰り···

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