バンドじゃないもん!通称バンもんは、神聖かまってちゃんのドラム、みさこが結成したアイドルグループ。でんぱ組と同じディアステージ出身なので、曲の雰囲気はでんぱっぽいですね。
そんなバンドじゃないもん!の代表曲『君の笑顔で世界がやばい』。作詞はみさこ。
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““どんくさ子“って呼ばれたって ドラム叩けばメタモルフォーゼ
一人残らず巻き込んで これから至近距離でドス恋致しましょ
おなご おのこ かまわずついてこい!”
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このような詞にみさこのセンスが出ています。ドラムを叩いて自身が覚醒できたことが分かります。変身する、一変させる意味のメタモルフォーゼという言葉を入れてくるところが面白いですね。語彙の多さが分かります。もともと神聖かまってちゃんでドラムを叩いていましたが、バンもんはそもそもツインドラムボーカルというスタイルでスタートしています。もう一人のドラムは脱退し、現在は他の楽器担当も含め6人。このグループはドラムありきというのが歌詞にも出ています。
「ドス恋致しましょ」というのも良いですね。相撲のどすこいに恋を入れて、押し合いならぬ推し愛してくれるよう聴き手に頼んでいます。
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““ロックはしんだ”とシモンズ言ってた 直接聞いてはないけれど
ポップスの神様 いっぱいいすぎで ご利益ないから それならば僕が“
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このフレーズもバンド出身者ならでは。シモンズはKISSのジーン・シモンズ。実際に「ロックは死んだ」という発言をしています。これは、デジタル化によってCDやレコードが売れなくなりロックバンドが以前のような恩恵を受けられなくなったという意味合いの発言。シモンズは、これでは次世代のビートルズもチャンスをもらえないと言っています。
現在も神聖かまってちゃんでバンドを並行しているみさこは、それを痛いほど理解しています。それでも音楽を、アイドルをやりたいんですね。
ポップスの神様もいっぱいい過ぎる。本当にその通りです。沢山いるポップスの神様に祈ってもご利益はないと宣言しているんですね。だったら自分で音楽をやるほうがいいと。結構挑戦的な歌詞でもあります。でもバンもんは挑戦するんですね。それは単純に楽しいから。でんぱ組や他のアイドルと比較される宿命を持ちながらも「君の笑顔」を見たいが為に挑戦します。
バンもんのグループ名は「楽しくなければバンドじゃないもん!」から。自分達が楽しいと思うかぎり、バンもんの挑戦は続きます。
TEXT:改訂木魚(じゃぶけん東京本部)
2012年10月にメジャーデビューを果たすも、メンバーの脱退などを経て、インディーズに活動の場を移し、2014年4月から鈴姫みさこ・恋汐りんご・七星ぐみ・望月みゆ・甘夏ゆず・大桃子サンライズの現6人体制となった「バンドじゃないもん!」(略称:バンもん!)。 そこから破竹の勢いで成長を遂げ、20···