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クラシックを学ぶとJ-POPのスゴさが分かる?

11月3日に放送された関ジャム完全燃SHOWは、J-POPを聴くことはクラシックを聴くのと同じ!?クラシックの技法が取り入れられたJ-POPを、ゲストにクラシック界のプロである清塚信也、NAOTO、彌勒忠史をゲストに迎えて、徹底解説!
11月3日に放送された関ジャム完全燃SHOWは、クラシックの観点から今のJ-POPを徹底的に分析していきます。クラシック界隈のプロだからこそ語れるJ-POPの神曲とは!?

ゲストにはピアニストの清塚信也、バイオリニストのNAOTO、声楽家の彌勒忠史を招いて衝撃を受けた凄いJ-POPを紹介していきます。

関ジャニ∞が、音楽のプロを迎えトークを繰り広げる番組「関ジャム 完全燃SHOW」。今回は11月3日の内容をお届けします!


清塚が選ぶ凄いJ-POP




J-POPを聴いているだけで、すでにクラシックを聴いているといえる、そんな共通点を紹介したいと清塚は冒頭で話します。

まずは、ミルフィーユ状に重なったハーモニーの名曲として1曲を紹介する前に、クラシック曲の技法が解説されます。

それはバッハの「インヴェンション」という曲。鍵盤楽器の入門として使われることの多い楽曲で、凄い所は伴奏が無いという所でした。

通常伴奏とメロディーを左手と右手で分けるところを、両方でメロディーを弾くという凄い技法をこの曲ではやっています。

メロディーにメロディーを重ねる対位法を確立したのが、このバッハの「インヴェンション」というものでした。

ハモリのルーツとしても知られるものであると清塚が語ると横山は「めちゃくちゃ分かりやすかった」とクラシックのスゴさを改めて実感しているようでした。

そして紹介した曲がLittle Glee Monsterの「世界はあなたに笑いかけている」です。

清塚は「主旋律のパートが入れ替わり立ち代わりし、独立性を保ちつつ互いに調和して重なり合っている」とコメントを残しました。

村上も「リトグリは器用が過ぎる」と絶賛し清塚も「究極の到達点と言っても良いんじゃないか」と絶賛。

他にも、バッハのすごい技法「ゼクエンツ」



同じフレーズを違う音から反復する技法を「ゼクエンツ」といいます。

同じフレーズで音を上げたり下げたりして行くこの技法使っているのがオフコースの「さよなら」という名曲です。

ゼクエンツを用いなくてもメロディー自体は成立するが、少しずつ音を下げていくゼクエンツを使う事で悲しさや切なさが際立っていきます。


彌勒が選ぶ凄いJ-POP




彌勒は、女性の音域にも該当する音域を歌うカウンターテナー。。

そんな、彌勒が高音を行き来しても落ちない圧倒的なボーカルとし紹介したのが、森山直太朗の「さくら(独唱)」でした。

彌勒は「ファルセットで歌う部分が他の歌手の曲や、森山さんの他の曲に比べても圧倒的に多い。

普通は地声から裏声に変わる時に弱まることがあるが、まるでカウンターテナーのようにエネルギーが落ちない歌声です」とコメント。

カウンターテナーでも裏声と地声の切り替えの習得は1番時間がかかると言います。

この楽曲の凄い所は、場所によって地声と裏声を使い分けるところにあると彌勒は語ります。

地声でも出せる音域ですが、裏声で出す事によって重なった部分をその時々で変えていく事で楽曲にエネルギーを感じさせることが出来ます。

ポップスでは切なさを演出する裏声ですが、クラシックでは大きなホールで、マイク無しで歌声を届かせることもあるため、強い裏声が必要になってきます。

彌勒は「森山さんの裏声はそのクラシック的な部分も使っていると思う」と語り、クラシックの観点から見ても強い裏声を出して自由自在に操れるのが素晴らしいと伝えました。

NAOTOの選ぶ凄いJ-POP




NAOTOが、J-POPの冒頭のインパクトが脳裏から離れない名曲を紹介するの前に上げた楽曲はクラシックの名曲を数々生み出したベートーヴェンの「運命」。

バイオリンは単旋律しか弾けず、この「運命」をピアノと共に弾いたとしても2人とも同じメロディーを弾くことになります。

つまりバッハの時代でメロディーを重ねるのが確立されていながらも、ベートーヴェンはあえて全員で同じメロディーを演奏するという手法を使いました。

そしてそのオールユニゾンをする曲として紹介されたのがサザンオールスターズの「勝手にシンドバッド」です。

同じ旋律を全員で歌うイントロが正に、オールユニゾンになっていました。

NAOTOは「冒頭のオールユニゾンの部分がインパクト・イズ・ザ・ベスト! 印象的なフレーズで人々の頭の中で鳴り続ける名曲」とコメントを残しました。

さらに最後にもベースを抜いて、冒頭と同じようにシンプルなオールユニゾンすることで冒頭を思い起こさせ、さらに印象付ける事に成功しています。

デビュー曲としてこの挑戦をするのがベートーヴェンと同じであると語りました。

清塚が選ぶ凄いJ-POP2




清塚が取り上げるJ-POP2曲目。その曲に共通する技法を持つクラシックとして、ショパンの「ポロネーズ英雄」を挙げました。

ショパンはピアノの詩人と呼ばれたロマン派であり、ポップスをあまり知られていないポーランドに伝わる新しい音楽と融合させた人物として知られています。

この楽曲はポーランドに伝わる踊りのリズムで作られ、田舎臭く力強いポーランドの音楽にトレンドの音楽を合わせることで新しい楽曲として知れ渡りました。

そしてその地に根付いた音楽を使用したという楽曲は、Foorinの「パプリカ」。

この曲は米津玄師が作詞作曲を手掛け、日本人の耳に馴染むサビのメロディーに注目と語ります。

清塚は「ヨナ抜き音階という日本で古くからある音階が用いられています。国民的な音楽をポップな形に変え、新しいけどどこか懐かしいメロディー配置になっている」とコメントしました。

ただの民謡にならない、制作者のセンス

ヨナ抜き音階とはその名の通り4番目と7番目の音を抜いた音階の事で、ファとシを抜いた音階です。

日本には古くから伝わるもので懐かしさや安心感を感じさせてくれます。

しかしこれだけだと完全に民謡になってしまいますが、米津玄師は黒鍵と時々白鍵を使う事で上手く崩し、ポップとの融合を完成させていました。

崩し方が絶妙で、制作者のセンスが光っているとして清塚は絶賛しました。

ヨナ抜き音階を使った楽曲は他にもあり、星野源の「恋」もその1例として挙げられました。

他にも紹介された楽曲



小田和正の「言葉に出来ない」は衰えを知らないハイテナーボイスとして紹介されました。

30年近くたっても音が変わらず深みを増していく、その歌声は日本の音楽界をまだまだ引っ張っていける力強さに感服すると彌勒はコメント。。



TM NET WORKの「SEVEN DAYS WAR」も転調の使い方が上手いとNAOTOが取り上げられました。
それはモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」でも使われていた手法であり、意外なタイミングでの転調を取り入れたクラシックのように高揚感が得られるとしていました。

また、転調からそのままサビまでいくのではなく、転調なしに戻すという変化で切なさを表現しているとNAOTOがコメントした。

今回の放送のまとめ

ジャムセッションではTM NET WORKの「SEVEN DAYS WAR」を大倉と丸山のダブルボーカルで演奏しました。

NAOTOの解説を受けて、大倉は「難しいと思っていたけど、その理由が分かった」丸山は「その理由がわかったので踏まえてやりたい」と意気込みました。

転調によって切なさを感じさせるこの楽曲を、2人は見事に歌い切りました。

今回の関ジャムでは、現在のJ-POPにはクラシックで多く使われていた手法が、上手く活かされているることが分かりました。

J-POPだけでなくクラシックや様々なジャンルを学んでいくと、音楽のスゴさがよくわかる回でした。

これを機にクラシックを学んでみるのもありだと思います。

番組概要

関ジャム完全燃SHOW
放送:11月3日(日)23:10~0:05(一部除く)
朝日放送:2019年11月4日(月) 1:55 ~ 2:55

■出演者
出演者:関ジャニ∞
支配人:古田新太

アーティストゲスト:彌勒忠史、NAOTO、清塚信也
トークゲスト:カズレーザー(メイプル超合金)、山本彩
進行:弘中綾香(テレビ朝日アナウンサー)

▶▶関ジャム完全燃焼SHOW 視聴レポート 一覧ページへ

TEXT こがさいし

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