メトロノームらしいまとまり感を持ったアルバム
──いろんな曲調を持ちながらも、結果的にメトロノームらしい作品に仕上がりましたね。フクスケ:たとえバラバラな曲調を集めようと、メトロノームが手がけることで、最終的にはしっかりメトロノームの色になるところが僕らの強み。今回のアルバム「確率論≠paradox」でも、しっかりメトロノームの色へ染め上げられたなと思っています。
──タイトルへ「確率論≠paradox」と記しました。その意味も気になります。
フクスケ:メトロノームは昨年活動20周年を迎えました。バンドにとって20周年は大きな節目となった年。あの当時は、3人でやっていく意味や、やれている意味などもいろいろと考えました。
この3人が集まったのも、これだけの人があふれている世の中で、確率的に考えたら奇跡的なこと。途中、7年間ほど休んでいる時期があったとはいえ、20年間も続けてこれたのはすごいことだなと自分たちでも思います。格好よく言うなら、「3人が集まった軌跡」。それを現したくて出したのが「確率論≠paradox」という言葉だったんですけど。それを、まんまアルバムタイトルに持ってきています。
──完成したアルバム「確率論≠paradox」をメンバーそれぞれどんな印象で受け止めているのか、ぜひ聞かせてください。
リウ:復活してから3枚目となるアルバムですけど、何年後かに振り返ったときに「あのアルバムは、こんな特徴を持った作品だった」と振り返れる作品作りを目指した結果、そう言えるアルバムになりました。
シャラク:「統一感のあるアルバムになりました」と言えたらベストアンサーなんですけど。なんだかんだ言って、各自のカラーが色濃く出た個性的なアルバムになったんじゃないかと思います。
フクスケ:いろんな曲調が並んでいながらも、聴くとメトロノームらしさを感じれる。でも、通して細かく聴いていくと、やっぱしいろんな表情も楽しめる。そういうメトロノームらしいまとまり感を持ったアルバムになったと思います。
うちら、記念日を大切にするバンドですから(笑)
──12月からは全国ツアー「醍醐味カルチベート」が。12月31日には品川インターシティホールを舞台にしたカウントダウンワンマンライブの開催が決定しています。カウントダウンっていいですね。フクスケ:メトロノームを再起動してからは毎年やっていることですけど。これまでやってきた会場は毎回ソールドアウトで入りきれない人たちが多いことから、今年は会場を大きくしてやろうと決めました。
21周年記念のときにワンマン公演をやらせていただいた品川インターシティホールに会場を決めたのも、天井が高くてとても綺麗なホールだったことから。ここで大きな声でカウントダウンをしたらさぞかし気持ちいい2020年を迎えられるだろうなと思い決めているので、みなさんもぜひ来てください。
その前の、ツアーファイナルとなる12月22日の川崎クラブチッタの公演は、クリスマス公演も兼ねて行います。クリスマス当日から若干ずらしたので、メトロノームと一緒に過ごすクリスマスライブも楽しんで欲しいなと思います。
──クリスマスやカウントダウンと、記念日にもしっかりライブを行うところがいいですね。
フクスケ:うちら、記念日を大切にするバンドですから(笑)。しかもファイナル公演では、いち早く来年の情報も公開する予定なので、この日のライブに来ると一番最初にメトロノームの最新情報が聞けるかも。なので、来てね。
TEXT 長澤智典