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徳永英明「レイニーブルー」が伝え続ける昭和の歌詞の美しさ

ぎゅっとまとめ
  • 1980年代には大人のアーバンミュージックが流行した
  • 昭和ならではの映像的な歌詞の魅力
  • 徳永英明は生まれながらのヴォーカリスト
1986年にリリースされた徳永英明のデビュー曲「レイニーブルー」。それから34年、EXILEのATSUSHIや島谷ひとみなど多くのアーティストにカバーされるこの名曲から、昭和ならではの美しい歌詞の魅力を紐解きます。

公開日:2020年2月29日 更新日:2020年3月2日


この記事の目次 []
  1. ・80年代を象徴するバラード「レイニーブルー」
  2. ・昭和ならではの映像的な歌詞
  3. ・「レイニー」が意味するもの
  4. ・歌うために生まれて来た徳永英明

80年代を象徴するバラード「レイニーブルー」


1980年代は、日本だけでなく海外でも、都会的で大人の雰囲気が漂う曲が流行した時代でした。

例えば、洋楽ではシャーデーやブライアン・フェリー、邦楽では寺尾聰や安全地帯などが代表的なアーティストと言えるでしょう。

1986年にデビューした徳永英明の1stシングル『レイニーブルー』も、1980年代を象徴するアーバンミュージックの一つです。

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人影も見えない 午前0時
電話 BOX の外は雨
かけなれたダイアル
回しかけて
ふと指を 止める
≪レイニーブルー 歌詞より抜粋≫
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静かな電子ピアノの音色と徳永英明が囁くように歌う「人影も見えない 午前0時」という歌詞が溶け合って、1980年代の夜の風景に引き込まれるようなイントロです。

雨の中、深夜の電話ボックスで恋人に電話をかけようとしたけれど、その人はもう自分の恋人ではないと思い出してふとダイヤルを回す指を止めた。

34年前、20代だった方は一度は経験したであろうこの情景を思い出して胸が熱くなり、まだ生まれていなかった方は、1980年代という時代の空気感を感じ取る事が出来るのではないでしょうか。

昭和ならではの映像的な歌詞


この曲がリリースされた1986年は元号だと昭和61年。昭和の歌詞の特徴は、映画を見るような映像的な心理描写です。

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行き過ぎる車の
ヘッドライトが
ひとりぼっちの
影をつくる
≪レイニーブルー 歌詞より抜粋≫
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電話ボックスから出て、冷たい雨に濡れながら歩き始めた主人公の孤独感を、通り過ぎる車のヘッドライトに浮かび上がる自分の影で表現しているセンスが素晴らしいですよね。

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あなたの白い車
捜しかけて
ふと瞳を ふせる
≪レイニーブルー 歌詞より抜粋≫
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そして「あなたの白い車」という歌詞が、この恋が10代の恋ではなく大人の恋だと表現しているように感じます。

「レイニー」が意味するもの


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レイニー ブルー
もう終わったはずなのに
レイニー ブルー
何故追いかけるの
≪レイニーブルー 歌詞より抜粋≫
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曲の冒頭の「外は雨」という歌詞で、聴く人は常に雨の風景をイメージしていると思いますが、曲が進むに連れ「レイニー」という言葉には、雨の風景とは別にもう一つの意味がある事に気づかされるでしょう。

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あなたの幻消すように
私も今日は そっと雨
≪レイニーブルー 歌詞より抜粋≫
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空から降る雨のように「私も今日は そっと雨」という歌詞のフレーズがありますが、涙のことなのでしょうか。

その涙の雨が恋人の面影を心の中から消していく風情が思い浮かび、まるで小説のような繊細な表現でグッと込み上げてくるものがありますね。

歌うために生まれて来た徳永英明


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あの頃のやさしさに
つつまれてた想い出が
流れてく この街に
≪レイニーブルー 歌詞より抜粋≫
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曲の始まりから徳永英明はひたすら感情を抑えて歌っているように感じますが、ここからいきなり感情が爆発したかのように怒涛のクライマックスを迎えます。

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It's a rainy blue
It's a rainy blue
ゆれる心ぬらす涙
It's a rainy blue
loneliness
≪レイニーブルー 歌詞より抜粋≫
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これまで直接的な表現を避けていたフレーズも「ぬらす涙」「loneliness」と、ストレートな表現に変化。

主人公の喪失感を聴く人の胸に響かせて幕を閉じるこの曲からは、まだ24歳だった徳永英明のヴォーカリストとしての天性の才能を感じずにはいられません。

素晴らしい作曲家でもある徳永英明ですが、彼はやはり生まれながらのヴォーカリストですよね。

カバー曲を多く歌う事も、彼自身のヴォーカリストとしての表現力への挑戦のような気がします。


TEXT 岡倉綾子

1986年「レイニー ブルー」でデビュー。 その後、「輝きながら」「風のエオリア」「夢を信じて」「壊れかけのRadio」など数々のヒット曲を世に送り出しヴォーカリストとしての地位を不動のものとした。 2005年に「VOCALIST」をミリオンヒットさせ、後のカヴァーブームの火付け役となったシリ···

この特集へのレビュー

男性

はかせ

2021/01/17 21:28

最初は失恋でいつまでも忘れられない歌とおもってました。
深夜彼の幻を見て、電話boxに行った。かけ慣れたダイヤルの途中我にかえりやめた。帰り道なくなった彼の帰り道だった交差点で止まった。
突然の最愛の彼の死。この歌が生き返って感じられた。

女性

アメ

2020/05/26 12:43

その時代の空気感と合わせて
解説してくれる記事はいいですね

男性

昔の青年

2020/03/01 23:12

あの当時のままで、充分満足でした。
今みたいな世の中は、嫌いです。

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