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価値観のズレとすれ違い。「メーベル」を歌詞から考察してみた

バルーンの代表曲『シャルル』に次ぐ人気曲と言っても過言ではない『メーベル』。アボガド6による映像も相まってさらっとした、だけど少し切なさも感じさせる楽曲です。今回はその『メーベル』を、一体どのような曲なのか歌詞から考察します。

浮気した者とされた者


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笑えないわ 「不幸になった」って どの口が言うのだろう
もう何回 誤魔化している その指で遊んでる
≪メーベル 歌詞より抜粋≫
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「笑えないわ」と思う主人公は、恐らく口調から見て女性なのでしょう。

主人公の女性は「不幸になった」と嘆く相手に、自分も何度も誤魔化されたし遊ばれたという過去を持っているようです。

そして相手がすがり付いてくるということは、2人の仲はただの友人ではないと窺うことが出来ます。

すがり付く相手に何かを誤魔化された経験があるとすると、2人は恋人同士なのではないでしょうか?

彼女の恋人は浮気をしていて、何度問いただしても毎回誤魔化されてしまう。

そんな恋人が浮気相手からひどい目に遭い「不幸になった」と泣きついてきます。

しかしそんな相手を彼女は「あなたは浮気してたのに自分の都合が悪くなると私に泣きついてくるのね」と、どこか冷めた気持ちでいるようです。

被害者ぶる相手に呆れる女性


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ふざけないで 被害者ぶったって 何も変わりはしないのに
こうやって 夜は更けてく おやすみ
だから 相対になるのは夜が明けてから ほらね 今日は眠るのさ
そして こんな言葉に意味などはないから 気にしないで目を閉じて
≪メーベル 歌詞より抜粋≫
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そんな相手に女性は「ふざけないで」という思いを抱きます。

浮気を問いただしたときは、こちらの言葉を適当にあしらってないがしろにしたのに、浮気相手に何かされたら被害者面で、泣きついてきたら怒るのも当然です。

浮気された私はあなたの被害者じゃないの?と思いますが、どうやらゆっくりと話し合うタイミングは無いようです。

相手は家に居ないのか、話し合うことも出来ず、わだかまりを抱えたまま夜は更けていきます。

そして何度もあしらわれた経験から、話し合っても意味は無いだろうと薄々諦めているようです。

なかなか進展しない話し合いともどかしい思い


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青になって熟れる様な 赤になって枯れる様な
拙い想いだけ 募ってしまって仕方がないんだよ
だから 相対になるのは夜が明けてから ほらね 今日は眠るのさ
そして あんな言葉も優しさというから 触れる様な虚しさが残る
≪メーベル 歌詞より抜粋≫
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もう2人の関係は駄目なんじゃないかと、口に出せない思いだけが蓄積していきます。

今日も夜が明けないと相手は帰ってこないのか、話し合うことができません。

話し合わないといけないことは、分かっているのになかなかそれが出来ない。

そして相手から不意に言われた「嫌いじゃないよ」という言葉がくすぶって、相手も私に強く当たれない優しさに気付いてしまいます。

お互いがお互い腫れ物を触るように接してしまい、ただもどかしい思いが女性の心にのしかかります。

MVは、セピア色の暖かい色味が特徴的な『メーベル』。ギターの音色とどこか寂しげな、しかしじっとりとはしていない伴奏と刺々しくない言葉選びが秀逸な歌詞で、多くの人を魅了しました。

flowerオリジナル曲ですが、なんとバルーン本人によるカバーもあります。YouTubeにも動画がアップされているので、聴いたことがない人は是非聴いてみてはいかがでしょうか?


TEXT Noah

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