クリスマスってさ…
クリスマスは女の子を落とす絶好の日。
イルミネーションや光輝くツリーで飾られた世界はロマンチックであるし、気分も盛り上がる。おしゃれもばっちり決めていくだろうから、いつも以上にカッコよく見える。
そうした演出に加え、クリスマスにデートできているのだから絶好日と言わずして何というのだ。
しかし、告白する側にしてみれば成功率が高いのは慰めにもならない。
back number14枚目のシングル『クリスマスソング』は、そんな悩める男の子たちの想いを歌った楽曲だ。相原実貴の原作マンガ「5時から9時まで」が2015年10月にドラマ化した際には主題歌に起用されている。
『クリスマスソング』は冬の恋唄
ギター&ボーカルを担当し作詞作曲も手掛ける清水依与吏が言うには、冬の恋の歌。
全体的に切ない楽曲の多いback numberらしく明るい恋歌ではない。感情的な女の子に比べると、順序立てて頭の中で考えてから行動する男の子。
鬱々と悩みながら、どうして告白するに至るのか。
この楽曲で、男の子の心情が明らかに。
クリスマスソング
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あれ なんで恋なんかしてんだろう
≪クリスマスソング 歌詞より抜粋≫
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クリスマスに告白する人が、こんなこと言ってていいんですか?告白する当日、クリスマスに華やぐ街で相手を待ちながら1人呟いていそうなこの言葉。
年齢の数だけクリスマスを過ごす回数も増えていく大人は、特別な日もどこか客観的に見るようになるのだろうか。
しかし、冷静に周りを見ているにしては、“僕”もそのクリスマスの空気に呑み込まれた1人だ。
誰もが“僕”になる?
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会いたいと思う回数が
会えないと痛いこの胸が
君の事どう思うか教えようとしてる
≪クリスマスソング 歌詞より抜粋≫
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心のうちでは、恋をした甘酸っぱい理由を“僕”が“僕”に教えようとしている。
はしゃぐ相手をみて「しょうがないなぁ」と思っていそうな主人公。実際には、こんな風に自分の気持ちについて告白する時までグルグルと考えていそうだ。
ギャップ萌えというか、残念な一面を見ている気分でクリスマスソングを聴いているはずなのに口元がゆるんでしまいそうになる。
けれど告白前の男の子がみんな、“僕”のようだと相手にしてみれば頼りないような気がする。
back numberにはそうしたメンタルの弱い男の子が度々登場するので、今回も駄目か?と思ってしまうがこの楽曲ではビシっと決めている。むしろ、散々迷って悩んでいたことを知っているだけにカッコよく見えるのだ。
告白が成功する秘訣
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僕の事だけをずっと考えていて欲しい
でもこんな事を伝えたら格好悪いし
長くなるだけだからまとめるよ
君が好きだ
≪クリスマスソング 歌詞より抜粋≫
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この言葉でクラっとこない女の子はいませんよね?
悩める恋のイベントはもう目の前。迷いが吹っ切れないなら、『クリスマスソング』でシミュレーションしてみて。
聴いてみて、迷いを吹き飛ばせれば、きっとその告白の成功は、間違いない。
●『クリスマスソング』MV / back number
TEXT:空屋まひろ
Vocal & Guitar : 清水依与吏(シミズイヨリ) Bass : 小島和也(コジマカズヤ) Drums : 栗原寿(クリハラヒサシ) 2004年、群馬にて清水依与吏を中心に結成。 幾度かのメンバーチェンジを経て、2007年現在のメンバーとなる。 デビュー直前にiTunesが選ぶ2011年最もブレイクが期待でき···