どこまでも進んでいく物語
SixTONESの2ndシングル『NAVIGATOR』はハード・ソリッド・クールといった言葉の似合う、激しさと無機質さが共存したロックなダンスチューンです。この楽曲はアニメ「富豪刑事 Balance:UNLIMITED」のオープニングテーマとなっており、ジャニーズファンのみならずアニメファンからも注目を集めています。
リリースに先駆けて公開されたMVは、SF映画を彷彿とさせるような世界観と卓越したダンスが目を引く、彼らの魅力を最大限に引き出したものとなっています。
さっそく歌詞をみていきましょう。
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" …PITCHED UP"
Where do you long to be?
Wanna go now? Wanna be free?
Ways to go are limited.
≪NAVIGATOR 歌詞より抜粋≫
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この楽曲は、せめぎ合うように日本語と英語が入り混じっています。
瞬きをする暇もなく駆け抜ける言葉は、一聴しただけではなかなか聞き取ることは難しいでしょう。
冒頭部分では「どこへ行きたい?」「自由になりたいか?」と問いかけから始まっており、何かが動き出す予感をはらんでいます。
目的地は「限界まで行こう」と具体的な場所ではなく、高みを目指すような旅路なのかもしれません。
歌詞の内容が捉えづらいですが、どうやらこれは「進んでいく」物語のようです。
上手くいかない旅路
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日常的統計 導き出す Ways down
Where's the 現在地?
渋滞の真っ赤な灯りが Clicks & clicks
Turns round & round
≪NAVIGATOR 歌詞より抜粋≫
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ここで日本語が含まれた歌詞になりました。
「Ways down」は下り道という意味です。
どこかに向かって進んでいる物語だということを考慮すると、このフレーズは「下り道で冷静になって日々の経験を思い返し、行き先を決めたり現在地を確認しよう」といった意味なのではないでしょうか。
その後の描写ではどうやら渋滞に巻き込まれたため、来た道を引き返しており、この先が思いやられます。
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Radars, 行く手を問えば
"時期尚早だ" "No wayだ"
"Hey, come back, back, back!"
Chasers, 行く背を追えば
疲れた迷い子のシンパシー
≪NAVIGATOR 歌詞より抜粋≫
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レーダーに行き先を尋ねると「まだ早い!」「だめだ、戻れ戻れ!」と先に進むことを許してくれないようです。
続いて、チェイサーのように先行く人の背中を追ってみると「疲れた迷子のシンパシー」。
迷子に共感したり同情されたということは、自分も迷子になってしまったということでしょう。
ここまでの内容をまとめると、主人公は高みを目指して進みたい、旅をしたいという野望を持っているようです。
ですが進んでは引き返してばかりで、周囲からも「まだ早い、やめときな」と忠告を受けているのです。
疑い、我が道を行こう
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Hey, you!
Way of the light is laying in the dark.
夜を駆けるか 夜明けに賭けるか
Drive in the dark, go way to the light.
疑えるか 見慣れた NAVIGATOR
NO LIMIT 無限大
可能性をゼロの先へ
NO LIMIT 無限大
未踏を進め
Doubt navigator.
≪NAVIGATOR 歌詞より抜粋≫
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先に「Way of〜」と「Drive in〜」から始まる2文を訳しておきましょう。
それぞれ「光の道は闇の中にある」「光を目指して闇をかけろ」となります。
前述したような高みを目指す心意気が、このフレーズには表れているのでしょう。
「無限大」や「未踏を進め」と背中を押して先に進めるような言葉も登場しています。
「NAVIGATOR」にはいくつか意味がありますが、ここでは道先案内人のような意味で使われています。
案内人を疑えるか、という言葉は裏を返せば「疑いなさい」と言っているようなものですし、先の歌詞では「Doubt NAVIGATOR」とはっきり「疑え」と明言もしています。
つまりこの楽曲で描かれていることは大きく分けて「自分の道を進む」「レーダーやナビゲーター、他人は信用できない」の2つになります。
「いかにナビゲーターを疑って、我が道を行けるか」その大切さを説いたものなのではないでしょうか。
自分のやりたいこと、目指したいことを否定する人間は一定数います。
中には善意から目標を否定する人もいますが、理由がなんであれ他人が自分の夢や目標に口を出すことは、全く持って無意味なことです。
『NAVIGATOR』は他人を疑うことも時には必要だ、と夢を追いかける人たちの背中を押そうとしてくれているのではないでしょうか。
限界はなく、可能性は無限大と鼓舞してくれる新世代の応援ソングを聴いて、夢や希望に向かって進んで行きましょう。
TEXT 富本A吉