メガネツインズとは?
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メガネツインズは、高橋優と亀田誠治からなる音楽ユニットで、2011年の出会いをきっかけに結成されました。
シンガーソングライター・高橋優と、東京事変のメンバーでもあり、音楽プロデューサーでもある亀田誠治のタッグ。
メガネという共通点を持つ異色のユニットは、2016年にデビュー曲として『メガネが割れそう』をリリースして以来、2020年7月現在、9曲の楽曲を世に送り出しています。
高橋優と言えば、聴く人の心に刺さる、メッセージ性の強い歌詞が印象的。
歌詞の意味を深く考えさせられるもの、聴くだけで勇気づけられる歌は数多くあります。
しかし、メガネツインズではひと味違います。
独自のセンスと高い歌唱力、力強い声を活かし、意味よりも面白さ重視の曲がいっぱい。
内容はない、けれど面白い。
そう思える楽曲を数多く制作してきました。
シンガーソングライター・高橋優が紡ぎ出す曲の世界とは全く異なる世界観。
違う角度から高橋優を楽しみたい人にはおすすめです。
では、そんなメガネツインズの『視力検査』について、詳しく紹介していきましょう。
とにかく「メガネ」推し
高橋優と言えば、メガネ。
メガネと言えば、高橋優。
もはや、メガネは高橋優の一部と言っても過言ではないほどに、高橋優のイメージに浸透しています。
そんなメガネをきっかけに結成されたのが、その名も『メガネツインズ』。
メガネをかけた2人が生み出すメガネにまつわる楽曲は、普段の高橋優では味わえないものばかり。
そんな、メガネをゴリ推ししたユニークな曲の世界をご堪能ください。
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君はまた僕のこと困らせる 遥か彼方の円の欠けたとこ
「上下左右のどこ欠けてますか?」 僕に分かるはずもない
悪戯な眼差しで君が言う 下に行けばいくほど小さくなる
「それじゃあこちらはどこが欠けてますか?」
僕に見えるはずもない
≪視力検査 歌詞より抜粋≫
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まるで恋の駆け引きでもしているかのような歌詞から始まるこの曲。
「円の欠けたとこ」「悪戯なまなざしで」という歌詞に、まるで恋人同士がじゃれ合うような雰囲気が漂っています。
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眼鏡をおもむろにはずさせてきて '漆黒のスプーン'をあてさせて
辱めようとでもしているの?
何を図ろうと 何を試そうと してるのかわからない
≪視力検査 歌詞より抜粋≫
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ここで視力検査でおなじみの、黒いスプーンのようなアレが登場します。
遮眼子(しゃがんし)というのが正式名称ですが、これを「漆黒のスプーン」と表現しているところにセンスを感じますね。
「辱めようとでもしているの?」という歌詞は、まるで恋の戯れです。
恋愛を彷彿させるワードを織り込みながら、すぐに視力検査の話だと分かるように計算された歌詞。
さすが、メガネがトレードマークの『メガネツインズ』です。
2人を阻むものは・・・
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あれは右だ!いや左だ! 君に嘘はつけないんだ
斜め上だ!いやあれは平仮名かも?
もう少し近くで 話そう恋の視力で
≪視力検査 歌詞より抜粋≫
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ここでついに、視力検査が始まります。
片目を塞がれたまま、愛しい「君」に翻弄されるがままの「僕」。
「遥か彼方の円の欠けたとこ」を言い当てることが、愛のしるしだと言わんばかりに、全力で答えます。
「あれは右だ!いや左だ!」
嘘をついても「君」はすべてお見通し。
だから嘘をつくことができないのです。
何をしても翻弄されるばかりの「僕」。
まるで届かぬ恋をしているようですね。
「もう少し近くで 話そう恋の視力で」という歌詞に、どうにかして「君」に近づきたいという切なる思いがにじみ出ています。
しかし、2人の距離が縮まることはありません。
縮まらない距離
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そのカルテに何を書いているの? 誰にだっておんなじ態度なの?
二人の縁は欠けたまんまなの? 君には見えているの?
≪視力検査 歌詞より抜粋≫
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「誰にだっておんなじ態度なの?」と言うのは、まるで彼女に嫉妬する彼氏の心境です。
「円」と「縁」をかけているところがまた秀逸ですね。
円の欠けたところも、2人の縁についても、「君」はすべてお見通しのようです。
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「反対の目も測りましょう」なんて
'漆黒のスプーン'を持ち替えて
君は純白に身をつつんで
見えない何かを見せようとする あぁ恋は盲目...
≪視力検査 歌詞より抜粋≫
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「漆黒のスプーン」を持ち替えて、さらに恋の試練を受ける「僕」。
見えないものを読まされる視力検査と、恋の盲目さをかけているところに、高橋優のユーモアセンスを感じます。
聴いている方が恥ずかしくなるほど、「君」にメロメロな「僕」なのに、そこで行われているのは視力検査。
妄想と現実のギャップにクスっとさせられます。
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あれは上だ!いや下かな! 君の前じゃ されるがまま
ただの点だ!いやあれはカタカナだ 数字で言わないで
愛の視力は2.0
≪視力検査 歌詞より抜粋≫
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いつまでもされるがままの「僕」ですが、視力が悪くたって愛の強さには自信があります。
「恋の視力は2.0」という歌詞が強烈ですね。
落としどころも絶妙
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あれは右だ!いや左だ! 君に嘘はつけないんだ
斜め上だ!いやあれは平仮名かも?
もう少し近くで 話そう恋の視力で
最後に君は微笑んで「今の眼鏡で大丈夫です」
≪視力検査 歌詞より抜粋≫
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散々「君」に翻弄され、「漆黒のスプーン」を持ち替えさせ、見えないものを魅せられてきた「僕」。
「恋の視力は2.0」「もっと近くで話そう」という訴え虚しく、視力検査は終了します。
純白の衣装に身を包む白衣の天使は、優しく微笑み「今の眼鏡で大丈夫です」と別れを告げる…。
しっかりと「視力検査」「眼鏡」というテーマの中で遊びつつ、落としどころを抑えているところが絶妙です。
メガネツインズの名に恥じない、メガネ愛溢れる楽曲。
トーク力もあり、独特のセンスが光る高橋優の、普段の楽曲ではなかなかお目にかかれない世界観。
曲のテンポとメロディもよく、ほどよく笑いのエッセンスも入った『視力検査』。
ぜひ聴いてみてください。
メガネツインズならではの笑いのセンスに注目
2020年6月で長年所属した所属事務所アミューズを退所した高橋優。
デビューしてから10年、誰よりも熱く、魂を込めた歌を世に送り出してきました。
12年間身を置いた事務所を離れるというのは、本人はもちろんのこと、ファンにとっても寂しいことです。
しかし、高橋優の情熱が消えたわけではありません。
新しい場所で、次はどんな花を咲かせてくれるのか、楽しみに待ちましょう。
これまでに数多くの楽曲を発表してきたメガネツインズ。
どれもこれも、メガネを題材にしたシュールなものばかりです。
真面目な楽曲では決して見られない、高橋優の遊び心、センスをぜひ堪能してみてください。
まるでしっとりとしたバラードのようにメガネと愛を歌った『メガネが割れそう』もおすすめですよ。
TEXT 岡野ケイ
1983年 12月26日生まれ。秋田県横手市出身。 2008年 活動の拠点を札幌から東京に。 2010年 4月デビュー前に「福笑い」が東京メトロCMソングとして大抜擢される。 7月シングル「素晴らしき日常」でメジャーデビュー。 2013年 11月24日初の武道館公演を敢行。 2015年 6月10日シン···