Adoが待望の2作目を発表!
『Ado』は日本の女性シンガー。2020年に『うっせぇわ』という楽曲でデビューを果たしました。
驚いたのは、弱冠17歳という彼女の年齢。
その若さもさることながら、社会を痛烈に批判するような歌詞、そして圧倒的な歌唱力が多くの人の度肝を抜きました。
そんな彼女が2020年12月24日、クリスマスイブに2作目のシングル『レディメイド』を配信リリース。
ジャズテイストでクールなメロディーにのせ、一体何を歌っているのでしょうか?
歌詞を徹底考察していきます。
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ロンリー.. 寄る辺ない侘しさに
頬杖ついてるようじゃ変わらないわかってんだよ
メイビー..ありふれたモブなんだって認めてないならいっそ腐るまで叫んで
≪レディメイド 歌詞より抜粋≫
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寂しさに浸っているだけじゃ何も変わらない。
そしてそんな自分がありふれた人間であると認められないなら、思いっきり気持ちをさらけ出してみたら?
そんな、提案とも挑発とも取れるような歌詞から始まります。
彼女は一体何を呼びかけているのでしょう。
つまらない大人じゃ意味がない
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異端傾けば?赤裸々に
本音ばかりじゃ生きられない
路肩に寝転ぶ人生が
きっとお似合いだなあ
大人になれば溶け込んで金と愛情で踊るのさ
≪レディメイド 歌詞より抜粋≫
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「異端」は、既存の考えからやや外れていること。
「傾く」には様々な解釈がありますが、ここではある方向へ向かうことだと思われます。
つまり、「異端傾く」とは、既存の考えから外れた方へ向かうという意味。
これを踏まえて考察すると、「本音」とは異端ではない方、つまり「常識」や「固定観念」など既存の考え方を指すのではないでしょうか。
「お金や愛情に翻弄されるようなつまらない大人にならないために、既存の考えから外れてみたら?」
そんな提案がなされているのかもしれません。
世間から解釈され難いラクさ
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1.2.3で弾け飛んだ
固定観念バットで打って
どうだい?どうだい?
楽ならまっいっか
≪レディメイド 歌詞より抜粋≫
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こちらはサビの前半部分。
固定観念に捕らわれない生き方を提案していた前の歌詞に続き、ここでは「固定観念を打ち破った気分はどう?」と問いかけれられています。
ルールや常識も固定観念の一種ですが、それを打ち破ると風当たりは強いもの。
批判や非難を受けることもあるでしょう。
しかし「楽ならまぁいいか」、自分の心がラクになるのならそんな人生もいいのかもしれません。
「固定観念に捕らわれすぎる必要はない」と希望をくれる歌詞です。
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レディメイドの琴線に
歪みかけてノイズ混じり
後悔?後悔?
やめて黙っていろ
舌に乗った苦い感情ばかりが発火して
≪レディメイド 歌詞より抜粋≫
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タイトルでもある「レディメイド」とは、「既製品」を意味する言葉。
ここまでの流れを汲むと、この楽曲の「レディメイド」はズバリ「固定観念」を指しているとも解釈できますね。
自由な思考を邪魔する固定観念を、必死で振り払おうとする気持ちが「やめて黙っていろ」という強い言葉に表れています。
既存の考え方を打ち砕き、自由な発想を持って生きるのはなかなか難しく、世間からも解釈されづらいもの。
しかし、固定観念に捕らわれていたらつまらない大人で終わってしまう…
そんな葛藤や、その葛藤を打ち砕こうとする心の声が歌われた音楽のようです。
ぜひフルで視聴を!
Ado『レディメイド』の歌詞を考察してみました。今回は1番のみの考察でしたが、楽曲はまだ続きます。
ぜひ後半まで聞いて、『レディメイド』の歌詞に込められた意味を考えてみてくださいね。
また、YouTubeにはアニメーションMVも公開されています。
「バットで打って」という歌詞とリンクした、野球をモチーフにした作品です。
再生回数はすでに390万回以上。
ぜひ乗り遅れないようにチェックしてみてください。